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春木 篤 院長、黒田 浩正 副院長の独自取材記事

春木レディースクリニック

(大阪市中央区/心斎橋駅)

最終更新日:2026/07/14

春木篤院長、黒田浩正副院長 春木レディースクリニック main

大阪メトロ・心斎橋駅直結のビルにある「春木レディースクリニック」は、不妊治療・体外受精を専門とするクリニック。2026年4月に再移転・リニューアルし、患者がより通いやすい環境を整えた。院長の春木篤先生は、大学病院などで周産期医療を中心に経験を重ね、不妊治療だけでなく妊娠・出産までを見据えた診療に携わってきた。一方、副院長の黒田浩正先生は、大学病院や関連施設で婦人科腫瘍をはじめとする一般婦人科診療や研究に従事。その経験を生かしながら、春木院長とともに同院の理念である「エビデンス(根拠)にはじまり、ナラティブ(対話)に終わる医療」を実践している。一人ひとりのライフプランに寄り添う診療について、春木院長と黒田副院長に話を聞いた。

(取材日2019年11月9日/情報更新日2026年6月18日)

「最後の砦」であり、「最初の登竜門」でありたい

2026年に新築ビルに移転・リニューアルされたそうですね。

春木篤院長、黒田浩正副院長 春木レディースクリニック1

【黒田副院長】患者さんが増えたことに加え、ビルの建て替えというタイミングも重なり、一度近隣へ拡大移転した後、新しいビルの完成に合わせて現在の場所へ戻ってきました。以前は診察室が2室でしたが、現在は5室となり、より多くの患者さんをお迎えできる環境になっています。
【春木院長】駅直結という立地も大きな魅力です。心斎橋駅の上にありますから、仕事帰りや乗り換えの途中にも立ち寄りやすく、天候に左右されず通院できます。院内は木のぬくもりを感じられる内装とし、患者さんがリラックスできる落ち着いた空間をめざしました。「通院そのものの負担を少しでも軽くしたい」という思いを形にしたクリニックです。

クリニックとして大切にされている考えを教えてください。

【春木院長】当院は不妊治療を専門としていますが、「最後の砦」であると同時に、「最初の登竜門」でありたいと考えています。不妊治療専門という言葉だけで来院ハードルが高いと感じる方も少なくありません。しかし、実際には検査だけ、相談だけでも構いません。保険適用が始まってからは若い世代の受診も増え、将来の2人目、3人目まで見据えて治療を考える方も多くなりました。そのため、目の前の妊娠だけでなく、一人ひとりのライフプランを見据えながら治療方針をご提案するようにしています。まずは気軽に相談できる場所でありたいという思いは、開院当初から変わっていません。

診療ではどのようなことを心がけていますか?

春木篤院長、黒田浩正副院長 春木レディースクリニック2

【春木院長】当院が大切にしているコンセプトは、「エビデンス(根拠)にはじまり、ナラティブ(対話)に終わる医療」です。医学的根拠に基づいて診断・治療を行うことはもちろん大切ですが、それだけでは十分ではありません。患者さんがどのような人生設計を描いているのか、どんな思いで妊娠を望んでいるのかを丁寧に伺い、その方に合った治療を一緒に考えることを大切にしています。
【黒田副院長】実際に、できるだけ早く妊娠したいので初めから体外受精を希望される方もいれば、自然なスタイルを重視してタイミング法から始めたいという方もおられます。不妊治療専門だからといって、最初から高度な治療が始まっていくわけではありません。排卵日を適切に把握するだけで妊娠につながる場合もあります。まずは現在の状態を把握し、一人ひとりの希望やライフプランを踏まえながら、納得して治療を進めていただけるよう心がけています。

医療だけでなく、心の支えにもなれるように

クリニックの強みはどのようなところでしょうか?

春木篤院長、黒田浩正副院長 春木レディースクリニック3

【春木院長】大きく2つあります。1つは医師で、さまざまな分野を経験してきた医師が集まっていることです。私は周産期医療、副院長は婦人科腫瘍、ほかにも腹腔鏡手術などを専門としてきた医師が在籍しています。不妊治療だけを見ているのではなく、婦人科疾患を含めて総合的に診る視点を持っているため、不妊の背景にある原因も見逃さないように診療できることが特徴です。
【黒田副院長】また医師全員で週2回、カンファレンスを開き、治療方針やうまくいっていないケースについて意見を交わしています。なかなか結果につながらない場合も1人の医師だけで判断するのではなく、多角的な視点で検討していますので、どの医師が担当しても、クリニック全体として一貫した診療を受けていただける体制を整えています。

もう1つの強みについても教えてください。

【黒田副院長】もう1つはスタッフです。当院では、約100人のスタッフが患者さんを支えています。看護師や培養士、診察室で医師をサポートする医療クラーク、受付スタッフなど、多職種が連携して診療にあたっています。例えば、診察後にはあえて患者さまと看護師が話す時間を設け、医師には聞きづらいことや治療スケジュールについて気軽に相談できる環境を整えています。
【春木院長】スタッフ教育にも力を入れています。管理職をめざすスタッフには、不妊相談に関する専門的な知識の習得を必須としており、副院長による院内研修や到達度テストも実施しています。スタッフ全員が同じ理念を共有しながら成長できる環境づくりを続けています。スタッフの間では「春木ファミリー」という言葉が自然に使われるほどチームワークを大切にしており、出産や育児を経て復職するスタッフが多いことも、働きやすい環境づくりの表れだと思っています。

患者さんを支えるために、さまざまな取り組みもされています。

春木篤院長、黒田浩正副院長 春木レディースクリニック4

【春木院長】不妊治療では、身体的な負担だけでなく、精神的な負担も少なくありません。そのため当院では、医師や看護師だけでなく、専門スタッフによるサポート体制も充実させています。「こころと栄養のサロン」という名称でカウンセリングを実施しているほか、栄養相談や遺伝カウンセリングなど、必要に応じて専門のスタッフへ相談できる体制を整えています。ほかにも、院内にはお子さま連れでも気兼ねなくお越しいただけるよう、ファミリールームも設けています。治療を進めるだけではなく、「相談しやすい環境をつくること」も、私たちの大切な役割だと考えています。

理念を礎に、より良い生殖医療の未来をめざして

お二人は、それぞれどのような思いで診療に取り組まれていますか?

春木篤院長、黒田浩正副院長 春木レディースクリニック5

【黒田副院長】私は大学卒業後、大学病院や関連施設で婦人科腫瘍をはじめとする一般婦人科診療に携わってきました。その経験は、不妊の背景にある婦人科疾患を見極める上でも生きています。春木院長のもとで診療したいと思ったのは、患者さんに妊娠してほしいという真っすぐな思いに強く共感したからです。基本を大切にしながら、新しい知見も柔軟に取り入れる。その姿勢を受け継ぎ、私自身も患者さん一人ひとりに向き合っていきたいと考えています。
【春木院長】私も大学卒業後、周産期医療を中心に経験を重ね、妊娠・出産まで見据えた診療に携わってきました。黒田副院長は、診療だけでなく研究や教育にも真摯に取り組み、非常に信頼している医師です。当院が10年、20年先も変わらず患者さんに寄り添うクリニックであり続けるためにも、理念を共有する仲間とともに、この思いを未来へつないでいきたいですね。

こちらでは研究にも積極的に取り組まれているのですね。

【黒田副院長】体外受精で使用する排卵誘発剤の効果や課題について研究しています。期待したほど卵子が得られない患者さんへの対応について研究を進め、論文としても発表しています。現在もさらに対象を広げた研究を続けており、研究で得られた知見を日々の診療に生かし、赤ちゃんを望む一人でも多くの患者さんへ還元していきたいと考えています。
【春木院長】今後は、がん治療を受ける方の妊孕性(妊娠するための力)の温存にも力を入れていきたいと考えています。抗がん剤治療などに備えた卵子凍結を含め、がん生殖医療にも取り組める体制を整えていく予定です。常に新しい選択肢を広げながら、患者さんが希望を持って治療に臨める環境を整えていきたいですね。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

春木篤院長、黒田浩正副院長 春木レディースクリニック6

【黒田副院長】不妊治療というと、「なかなか妊娠できない人が通う場所」というイメージを持たれるかもしれません。しかし、妊活を始めたばかりの方も、いくつかのクリニックで治療を受けながらもなかなか結果につながらない方も、それぞれにお悩みがあります。相談だけでも構いませんので、気軽な気持ちで足を運んでいただければと思います。
【春木院長】「ここで妊娠して良かった」と思っていただける場所であり続けたい。それが私たちの願いです。スタッフ全員が患者さんに寄り添う姿勢を大切にし、同じ思いで診療に取り組んでいます。