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三嶋 明香 院長の独自取材記事

千駄木みしま眼科

(文京区/根津駅)

最終更新日:2021/10/12

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東京メトロ千代田線の千駄木駅、根津駅からともに徒歩約5分の場所にある「千駄木みしま眼科」は2019年の開院。院長の三嶋明香先生は、日本眼科学会眼科専門医。東京大学医学部附属病院や同大学の関連病院で長年、緑内障の診療や手術に携わってきたスペシャリストだ。豊富な診療経験を生かして緑内障の適切なコントロールに努める一方、ものもらいやドライアイ、白内障、加齢黄斑変性など、眼科全般を幅広く診療し、地域のかかりつけ医としての役割を担っている。「患者さまのお話をよくお聞きして、何に困っているのかを引き出すよう心がけています」と優しい笑顔で語る三嶋院長に、注力している緑内障治療や小児の近視の進行抑制について、また今後の展望やプライベートについて話を聞いた。

(取材日2021年6月9日)

緑内障の診療に従事してきた長年の経験を地域で生かす

開院の経緯を教えてください。

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大学卒業後、東京大学医学部眼科学教室に入局し、同大学医学部附属病院や東大関連病院での勤務を経て、2019年6月に開院しました。この場所に決めたのは、大学を卒業した後に就職した東京大学が近かったことと、自宅から近かったためです。長年親しみ続けた大好きなこのエリアで開院できてうれしく思います。勤務医時代に数多く経験してきた緑内障を中心に、白内障やものもらいの治療、加齢黄斑変性の硝子体注射、眼鏡・コンタクトレンズの処方など、眼科全般を幅広く診療しています。

どのような患者さまが来院されていますか?

年齢層は満遍なく、赤ちゃんから90代の方までおられます。一般的に眼科はお子さんの視力検査と、ご年配の方の慢性疾患が多いのですが、このエリアは働き世代の方も多くお住まいなので、40~50代の患者さまも比較的多い印象です。疾患としては、やはり緑内障の患者さまが多くいらっしゃいます。また、白内障の患者さまも多いですね。当院では白内障手術は行っていませんが、必要な場合は手術のできる病院をご紹介し、術後はまた当院で経過を診させていただいています。最近では、テレワークの方が眼精疲労で多く来院されています。

緑内障を多く診療してこられたとのことですが、こちらでの緑内障治療の特徴を教えてください。

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緑内障は、眼圧上昇など何らかの原因で視神経が障害を受けることで視野が次第に狭くなり、視力が低下する病気です。一旦失った視野を取り戻すことはできませんが、治療によって進行の抑制をめざすことは可能です。まずは点眼薬で眼圧を抑えていきますが、緑内障の初期は自覚症状がまったくないので点眼治療に対するモチベーションを維持していただくことが難しい場合もあります。ですので、まず当院では、患者さまごとに目標とする眼圧を設定して、定期的なチェックで治療経過を評価しながらより良い治療をめざしていきます。また、経過がグラフでひと目でわかる視野解析ソフトを導入して、モチベーション維持に役立てています。

増加する小児の近視。進行抑制を重視

小児眼科にも力を入れておられるそうですね。

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はい。視力は8歳頃までにほぼ完成するとされています。ですので、弱視傾向にある場合には、治療時期を逃さないことが大切です。当院では、お子さんの視機能の問題を確認するための検査機器を導入しています。検査時間は数秒で接触はなく、生後6ヵ月から測定可能です。目を細めて物を見る、上目づかいや横目づかいなど目つきがおかしい、目が揺れているといった症状に気づいたら、早めにご相談ください。

小児の領域で特に気になる症状はありますか?

お子さんの場合は近視の患者さまが圧倒的に多いのですが、最近は特に近視が増えている印象です。小中学生だけでなく、これまでは少なかった未就学児の近視が驚くほど増えました。近視人口は世界的に増加していて、2050年には世界人口の約半数が近視になるという試算も出ています。視力は眼鏡やコンタクトレンズである程度矯正できるのであまり気にされない方もおられるかもしれませんが、近視が強くなると緑内障や網膜剥離など、失明するリスクのある病気になりやすくなります。近視の進行を抑える目的は、将来的に視力障害や失明に至るリスクを回避することにあります。

近視の進行を抑えるには、どうしたらよいのでしょう?

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目に負担をかけない生活をすることがとても大切です。具体的には、近くを見過ぎないこと。アメリカの眼科学会では、20分続けて近くを見た後は20フィート(約6メートル)以上離れたところを20秒間眺めるという「20-20-20」ルールを推奨しています。とてもわかりやすい方法なので、ぜひ実行していただきたいですね。また、1日2時間以上の外遊びも近視抑制に役立つとされています。日本では、特に都会では子どもが遊べる場所が少なく、夏場は熱中症も心配なので難しいかもしれませんが、無理のない範囲で取り入れてみてはいかがでしょうか。

地域のかかりつけ医として、気軽に相談できる存在に

そのほか、力を入れておられる領域について教えてください。

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眼瞼けいれんの患者さまが意外に多いです。眼瞼けいれんとは、まぶたの筋肉が自らの意思とは関係なく閉じようとしてしまう状態の総称で、40~50代以上の女性に好発するといわれています。実際にけいれんすることは少なく、目がすっきりしない、目が乾く、疲れやすいといった症状を訴えて来院されます。根本的に治すことは難しいですが、ボツリヌストキシン製剤の注射が有用とされていて、当院でも対応しています。また、最近はプリズム眼鏡に関するお問い合わせが増えています。これは、光の進路を屈折させることができる「プリズムレンズ」を使用することで視線のずれの補正に役立つ眼鏡で、斜視・斜位による複視や眼精疲労を軽減させるために処方しています。特に最近では、パソコンで長時間仕事をされる方の中に斜視による眼精疲労の方が多くおりますが、単に「疲れ目」というわけではなく、斜視の可能性もあるので、ぜひ相談に来ていただきたいですね。

診療でお忙しいと思いますが、プライベートはどのように過ごされていますか?

新型コロナウイルス感染症の流行で好きだった美術館巡りもしにくくなったのですが、代わりに動画でバーチャル旅行を楽しんでいます。いつかノルウェーに行ってみたいですね。あとは、有名シェフが公開しているレシピ動画を参考にお料理を作ったりしています。人気店のメニューが家庭で簡単に再現できるのが楽しくて、イタリアンやスパイスカレー作りにハマっています。イタリアンは家族に好評ですが、スパイスカレーは「おいしいけれど普通のカレーがいい」と言われました(笑)。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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気軽に相談できるクリニックにしたいと思っています。例えば、病院で手術が必要と言われたので詳しく教えてほしいと言われることがありますが、疑問や不安を解消するのも地域の開業医である私の担う役割と考えています。また、年齢を重ねて遠方の大学病院に通うのが難しくなってきたという方もいらっしゃいます。何かあればすぐに元の病院との連携も取らせていただきますので、気軽にご相談いただければと思っています。近年は高齢化が進み、健康寿命の延伸が重要視されていますが、寝たきりや認知症だけでなく、視覚障害による視力の低下や失明も介護が必要になる原因になります。人生の最期まで生き生きと、自分らしく生活するためには、目の健康を守ることも大切だと考え、地域医療に貢献していきたいと思います。

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