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三嶋 明香 院長の独自取材記事

千駄木みしま眼科

(文京区/根津駅)

最終更新日:2020/04/01

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千駄木駅、根津駅からともに徒歩約5分の場所で2019年6月にオープンした「千駄木みしま眼科」。院長を務める三嶋明香先生は入局した東京大学や関連病院で長年、緑内障の診療や手術に携わってきたスペシャリスト。地域のかかりつけ医として幅広く診療を行いながら、豊富な診療経験を生かして緑内障の適切なコントロールに努める一方、視野解析ソフトを導入し治療を継続しやすい環境づくりも整えている。診療にあたっては、まず主訴を解決するために患者の話をよく聞くことを大切にしている。優しい笑顔を絶やさず自然体で話しやすい雰囲気づくりを行っている三嶋院長に、今注力している治療内容や今後の展望、プライベートまでさまざまなテーマで話を聞いた。
(取材日2019年12月4日)

緑内障の診療に従事してきた長年の経験を地域で生かす

こちらは開業して間もないそうですね。

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2019年6月の開院ですので、今から約半年前になります。この場所に決めたのは、大学を卒業したあとに就職した東京大学が近かったことと、自宅から近かったためです。長年親しみ続けた大好きなこのエリアで自分のクリニックができたらなと勤務医時代からずっと思い続け、ようやく夢がかないました。クリニックは1階でバリアフリーにしているので車いすの方も入りやすいと思います。限られたスペースながらも、待合室はできるだけ広めにとりました。眼科は検査が多くてどうしてもお待ちいただく時間が出てきてしまいますから、お待ちいただいている間、患者さまに窮屈な思いをさせたくないと思いました。

診療ではどのようなことを心がけていますか?

患者さまの話をよく聞くことです。医師としては、病気があるとどうしても「白内障がある」「緑内障、治療しましょう」と言いたくなるのですが、別のことで来院されたなら、まずそこを解決することが大切。主訴をしっかり聞き出し対応したあと、見つかった病気について説明をし、治療が必要なら治療を促す。その順序を崩さないよう心がけています。同時に、その方が本当は何に困っているのかを聞き出すことも重視しています。自分が何に困っているかわからないという方が、実はすごく多いんですね。視力は出ていてもなんとなく見えづらい、などと漠然とした不調を訴えられる時によくよく話を伺うと「そういえば転倒して頭を打った」といったエピソードが出てくることもよくあるので、原因につながりそうな話を引き出し治療につなげるためにも、一生懸命にお話を聞くようにしています。

先生の得意分野はなんですか?

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勤務医時代は、緑内障の診療や手術に長年携わりました。緑内障は完治する病気ではなく、放置すると徐々に視野が欠けていき、最終的に失明することもあります。進行を遅らせる治療を根気強く続けることが重要で、そのためにも何を基準に診ていくかがとても大切です。緑内障治療では眼圧のコントロールが大切ですが、治療を受ける前の眼圧やその方の目の状態で、どのくらいの眼圧数値をめざして治療するかが変わります。単に「一番良いといわれているお薬だから」と漫然と点眼薬を使ってもらっても、患者さまの意識は上がりません。治療のモチベーションを保つため、経過がグラフでひと目でわかる視野解析ソフトを導入して患者さまへの意識づけへとつなげています。主人も緑内障を専門としており、家庭内で緑内障新薬の効果について話し合うこともよくあります。最新の知見を主人から得ることができありがたいです。

色覚異常の診断や小児眼科領域にも注力

貴院ではどんな診療が受けられますか?

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緑内障だけでなく、白内障やものもらいの治療、加齢黄斑変性の硝子体注射、眼鏡・コンタクトレンズの処方など幅広く診させていただいています。眼科というとご高齢者のイメージが強いと思いますが、このエリアは働き盛り世代の方やお子さん連れも多く、40~50代やお子さんの眼鏡を作ったり調整したりというニーズも高いですね。あとは、ドライアイだと思って来院される眼瞼けいれんの患者さまが意外に多いです。「けいれん」といっても実際にけいれんすることは少なく、目がすっきりしないとか目が乾くといった症状でお困りの方が大半。それでドライアイだと思われていることがよくあるのですが、原因が眼瞼けいれんなら目を潤す点眼薬を処方しても解決できません。この病気では、ボツリヌストキシン製剤の注射が有用とされていて、当院でも対応しています。

注力している診療について伺えますか。

いくつかありますが、最近になって特に力を入れているものの1つが色覚検査です。現在は希望者に限り学校での色覚検査を受けられるようになりましたが、10年以上前に学校での検査が中止になったことから大人になって色覚の変化に気がつき、就職でのハンディキャップになったという人が何人も出たんですね。色覚変化があるだけで、健康なのに夢だった職業に就けずつらい思いをしている方は、今もたくさんいらっしゃいます。ライトや信号の色の識別が不可欠なパイロットやドライバーだけでなく、食材や焼いたお肉の色を見分ける必要がある料理関係でも困難があると聞きます。いざ就職する段階になって気づくのではなく、めざす前に知っておいていただきたいと考え、注力するようになりました。スタッフにも色覚異常のことが書かれた本を読んで勉強してもらい、院全体で取り組んでいます。

小児眼科の分野にも力を入れているそうですね。

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お子さんもたくさん来院されるので、環境づくりを進めています。最近でいえば、生後6ヵ月以上の近視や遠視、乱視、斜視など視機能の問題を確認するための検査機器を導入しました。従来の顎を載せて計測する機器では本来見えるはずなのに「見えない」と自分で近視をつくり出してしまうようなことがありますが、この検査機器は客観的な計測ができます。カメラのように離れた場所から「撮りますよー」と声をかけて患者さまの目に向けスイッチを押すだけなので、身体的な負担もありません。この機械を導入したのは、視機能の問題をできる限り早く発見するため。視力は8歳ぐらいまでに成長し徐々につくられていくため、強度の遠視や乱視を早期に発見し治療時期を逃さないようにするためです。

自身の「見える喜び」体験から眼科医師をめざす

眼科医師をめざしたきっかけは?

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そもそも医師をめざしたのは、幼稚園の頃母が病気で頻繁に通院していたのが大変そうに見えて、「自分が治してあげられる仕事に就けたらいいのに」と考えたのがきっかけです。眼科を選んだのは、自分自身幼い頃から近視で苦労したことの影響が大きかったと思います。初めてコンタクトレンズを入れたのは中学生の頃。その時に、「見えるってなんてすばらしいんだろう」と感動しました。大学でさまざまな医学の分野を学ぶ中で、目は小さいのに複雑な機能を持っていることが興味深く、目の検査から体の病気まで見つけることができる奥深さに魅力を感じ、眼科の医師になろうと思いました。

プライベートはどのように過ごすことが多いのでしょう?

休みの日は読書をしたり、美術館巡りをしたりして楽しんでいます。この近辺には美術館が多くて常に行きたい企画があります。昨年はノルウェー出身の有名な画家の展覧会へ行き、その画家が眼底出血を患っていた時に描いたという絵を見ました。眼底出血をした患者さまがどのような見え方をするのかよくわかり、興味深かったです。わが家には息子が2人いますが、次男の中学受験が終わり、少し自分の時間が取れるようになりうれしいです。家には猫がいて、猫と遊ぶ時間が癒しになっています。

今後の展望などをお聞かせください。

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気軽に相談できるクリニックにしたいと思っています。例えば、大きな病院で手術が必要と言われ、どのような手術かよくわからないので教えてほしい、と言われることがありますが、そのような患者さまの疑問を解消するのも地域の開業医である私の担う役割と考えています。些細なことでも聞いてもらいたいですね。また、ずっと大学病院にかかっていたけれど少し遠くて通うのが大変、という方もいらっしゃいますが、何かあればすぐに元の病院との連携も取らせていただきますので、気軽に当院へお越しいただき、ご相談いただければと思っています。また、最新の研究結果などにも目を向け、新しい知見を取り入れながら地域の皆さまに貢献していければと思っています。

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