内科、小児科、耳鼻咽喉科
症状に合わせて病気を適切に診断・治療
ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック
(調布市/仙川駅)
最終更新日:2023/08/21


- 保険診療
例えば子どもが風邪をひいた時、どの科を受診すれば良いか迷ってしまった経験はないだろうか。まず挙げられる選択肢は、小児科、内科、そして耳鼻咽喉科だろう。仙川駅から徒歩3分の場所にある「ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック」にも、日々多くの家族が子どもの症状に悩み訪れる。近澤仁志院長は、子どもに基礎疾患があったり症状が強かったりする場合には「まず小児科を受診してほしい」と話し、その上で耳鼻咽喉科での詳しい検査を勧めている。急性中耳炎や滲出性中耳炎など、不調の裏に耳・鼻・喉の病気が潜んでいないかを確認するためだ。今回は近澤院長に、小児科、内科、耳鼻咽喉科のそれぞれの特徴について、また院長の専門分野でもある「めまい」の治療についても話を聞いた。
(取材日2022年2月24日/更新日2023年8月1日)
目次
症状に合わせて使い分ける小児科、内科、耳鼻咽喉科。両方の受診で病気の早期発見につながることも
- Q子どもの場合、どのような時に耳鼻咽喉科を受診するべきですか?
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A
▲耳・鼻・喉の違和感をあると感じたときは受診してほしい
お子さんが耳・鼻・喉の違和感を訴えている場合、あるいは親御さんから見てそれらに問題があると感じた時は、耳鼻咽喉科を受診してください。子どもの耳の病気では急性中耳炎が多いのですが、滲出性中耳炎など、悪化すると難聴症状を伴うような病気も少なくありません。また、花粉症を含むアレルギー性鼻炎も多く、副鼻腔炎であることも。耳鼻咽喉科では、顕微鏡やファイバースコープといった検査機器を用いて、鼻や耳の中を確認をします。もし鼓膜の内側の状態が視診では判断が難しい場合でも、ティンパノメトリーという検査により客観的な診断が可能です。また鼻汁の吸引やネブライザーなど、鼻の中をきれいにするための処置が受けられます。
- Q風邪をひいたらどの科を受診するべきでしょうか?
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A
▲小児科を受診するとともに耳鼻咽喉科を受診することが望ましい
子どもの場合、小児科を受診するとともに、耳鼻咽喉科で耳・鼻を詳しく診てもらうことをお勧めします。特に喘息などの基礎疾患がある方、高熱・激しい咳・腹痛・下痢・嘔吐・発疹などが認められる場合は、まず小児科を受診してください。その上で発熱などの裏に急性中耳炎などの病気が潜んでいないか、耳鼻咽喉科で診てもらいましょう。一方で大人の場合は、鼻汁に色がついている、鼻汁が喉にまわったり鼻の奥にへばりついたりする、痰が出る、頭痛や顔面痛など違和感を自覚される場合は耳鼻咽喉科を受診してください。このような症状が見られる場合は、副鼻腔炎が疑われます。
- Q小児科、内科と耳鼻咽喉科のそれぞれの特徴を教えてください。
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A
▲症状により使い分けや併用して受診すると良いと話す近澤院長
小児科や内科は全身的な状態を総合的に診療する科、対して耳鼻咽喉科は耳・鼻・喉の詳細な診療を専門としています。先ほども挙げましたとおり、基礎疾患がある方は小児科や内科で診てもらうと安心かと思います。耳・鼻・喉の症状が強い場合は、耳鼻咽喉科でその箇所に適したツールを用いて検査し、病気の発見につなげることが大切です。例えば喉の痛みが強い場合、扁桃炎や咽頭炎のほか、扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍・喉頭浮腫・急性喉頭蓋炎の可能性も否定できません。症状によって小児科、内科と耳鼻咽喉科を使い分けたり、併せて受診することが、病気の早期発見につながります。
- Q耳鼻咽喉科疾患といわれる病気にはどのようなものがありますか?
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A
▲耳・鼻・喉の病気や治療方法もさまざまあり、診療範囲も広い
耳鼻咽喉科の診療範囲は広く、首から上のうち、目と脳を除いたすべてといえます。耳の病気というと中耳炎が広く知られていますが、それだけではありません。加齢性難聴や突発性難聴・低音障害型感音難聴などの急性難聴、また耳管開放症・耳管狭窄症などの耳管機能障害による不快な耳症状もあり、治療方法もさまざまです。また花粉症などのアレルギー性鼻炎や慢性的に鼻閉がある方では、多少悪化しても「慣れてしまった」と症状を放置するケースも見受けられます。ですが慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を合併していることもあるほか、いびきや睡眠時無呼吸症の原因になり得るため、軽視は禁物です。
- Qこちらではめまいの診療も受けられるそうですね。
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A
▲問診で症状を細かく確認し、専門的な視点で多角的に診断する
はい。めまい・平衡障害は私の専門分野です。開業前は大学病院で13年間、めまいの診療に専門的にあたってきました。めまいの症状は大きく分けて2つ、周囲がぐるぐる回ってしまう「回転性めまい」と、フワフワとした感覚がある「浮動性めまい」があります。しかしめまいといっても、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎を含む前庭障害、メニエール病、加齢性平衡障害と、その症状は多岐にわたり、中には診断が難しいケースもあります。まずは問診で症状を細かく伺い、重心動揺計を用いた平衡機能検査、赤外線CCDカメラを用いた眼振検査、必要があれば聴力検査も行い、専門的な視点で多角的に診断しています。