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近澤 仁志 院長の独自取材記事

ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック

(調布市/仙川駅)

最終更新日:2023/09/08

近澤仁志院長 ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック main

仙川駅から歩いて3分の場所にある「ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック」は、みみ・はな・のど・めまいに関するプライマリケアを提供する医療機関だ。地域に溶け込むクリニックとして2019年に開業して以来、乳児から高齢者まで日々多くの患者が訪れる。風邪・扁桃炎・中耳炎・副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎など日常的な不調から、睡眠時無呼吸症、補聴器の相談にも対応する近澤仁志院長の専門は「難聴・めまい・平衡障害」。開業前は母校の大学病院で、耳鼻咽喉科全般の診療や重症例の手術にも携わってきた。その経験を生かし、開業後は病気の予防や早期の治療に力を注いでいる。「どんな小さなことでも相談できるクリニックをめざしています」と語る近澤院長に、耳鼻咽喉科の病気や治療方法について、また同院で働くスタッフについても話を聞いた。

(取材日2022年2月24日/更新日2023年8月1日)

みみ・はな・のど・めまいに関する悩みに幅広く対応

クリニックの特徴についてお聞かせください。

近澤仁志院長 ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック1

身近にあり気軽に相談できるのが、開業医の良いところ。みみ・はな・のどの不調やめまいがあった際に「ちかざわ耳鼻咽喉科クリニックで診てもらおう」と思ってもらえるような、プライマリケアを提供するクリニックです。開業以来、赤ちゃんからご高齢の方まで年代も症状もさまざまな患者さんが来院されます。耳鼻咽喉科の診療範囲は広く、首から上のうち目と脳を除いたすべてと言っても過言ではないでしょう。風邪や扁桃炎、アレルギー性鼻炎など日常的な不調から、副鼻腔炎、睡眠時無呼吸症、お子さんははな風邪・のど風邪などの急性上気道炎や鼻炎、中耳炎が多いですね。また定期的に補聴器の相談日を設けています。私は開業前、母校である東京慈恵会医科大学の耳鼻咽喉科に在籍し、「難聴・めまい・平衡障害」が専門でしたが、手術も含めてさまざまな症例に携わってきました。その経験を生かし、地域の皆さんの病気の予防や早期の治療に注力しています。

最近増えている症状はありますか?

テレワークでイヤホンを使う機会が増えたからでしょうか、外耳炎や外耳湿疹など、耳の穴から鼓膜までの「外耳道」に関するご相談が最近多いですね。その他に「補聴器」や聞こえ方についてのご相談も増えました。もともと聞こえにくかったというご高齢の方からは「マスク越しの会話で声がこもって、これまで以上に聞こえづらくなった」という話をよく聞きます。難聴と認知症の発症には関連性があるという研究データもあります。加齢性難聴に対しては早期に対応することが必要であり、聴覚の刺激を増やすことで高次脳機能を活性化することが大事であると考えられています。難聴でお困りの際は、放置せずに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。

院内レイアウトやロゴマークが印象的です。

近澤仁志院長 ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック2

実は私、医師をめざす前は建築士に憧れていたんです。開業前は設計士さんと何度も打ち合わせを重ね、機能的かつ患者さんがリラックスできる空間をつくりました。木目の風合いを生かし、色合いにもこだわっています。院内全体がバリアフリー設計で、車いすやベビーカーでも移動可能です。ロゴマークのカタツムリは、聴覚や平衡機能に関係する内耳にちなみ「蝸牛」をイメージしています。アレンジに迷っていた際に、娘が「ちかざわ」のイニシャルの「C」を取り入れた原案を作ってくれたんですよ。ホームページや院内ポスターではカタツムリもマスクを着用しています。ぜひ見てみてくださいね。

患者に寄り添い、最善の医療を提供することがモットー

先生の専門分野である「めまい」について教えてください。

近澤仁志院長 ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック3

病気としては「メニエール病」がよく知られていますが、実はメニエール病の患者さんはそう多くはありません。突然のめまい発症で外来受診される患者さんの多くは「良性発作性頭位めまい症」の頻度が高いです。めまい症状は大きく2つに分けられます。周囲がぐるぐる回っているように感じる「回転性めまい」と、フワフワとした感覚がある「浮動性めまい」です。しかし細かい症状は患者さんによって異なり、また必ずしもこの2つにあてはまるとは限りません。立ちくらみやふらつきも、患者さんにとってはめまいと感じられることもありますね。そしてめまいの原因は耳の中でも内耳であることが大半ですが、基礎疾患によるものや自律神経性や心因性、薬剤性などさまざまで、必ずしも耳に原因があるわけではないのです。

めまいを引き起こす要因はいくつもあるのですね。

例えば立ちくらみのような症状やふわふわしためまいは「起立性調節障害・起立性低血圧」が関与しているケースが多いです。この場合は自律神経のアンバランスなどが関与しています。めまいとストレスなどのメンタルとの関連性も無視できません。また体のどこにも異常がなくても、平衡機能は加齢によって衰えてしまいます。年齢を重ねると三半規管の細胞数が減り、脳につながる神経の働きも鈍くなり、筋力や関節の機能も低下します。これらが重なってめまいやふらつきを引き起こすのですが、自然な老化現象で病気ではないケースもあります。ですが超高齢社会ということもあり、このような症状に悩む患者さんは増える一方です。これに対しては前庭トレーニングが平衡機能の低下予防や改善に有用です。

こちらでは、アレルギー症状に対して舌下免疫療法を行っているとか。

近澤仁志院長 ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック4

舌下免疫療法の対象は「スギ」と「ダニ」のアレルギー症状です。これは、アレルギーの原因物質を少しずつ体内に取り込むことで、アレルギー反応の緩和をめざすという治療方法。そのために毎日、舌の下に治療薬を置いて治療を進めます。最初は病状や季節により抗アレルギー薬の内服も併用となりますが、継続することで内服不要や減薬ができることが目標です。最低3年継続が必要ですがここからさらに1~2年頑張って治療を続けることで、治療終了後も再発しにくい体をつくっていくのです。子どもの患者さんでも治療は可能ですが、習慣づけやチェックのために親御さんのご協力が不可欠です。

診療における先生のモットーを教えてください。

患者さんに寄り添い、患者さんにとって最善の医療を提供することです。東京慈恵会医科大学の理念である「病気を診ずして病人を診よ」は、医師の心構えを説いた言葉。病んでいる「臓器」のみを診るのではなく、患者さんに向き合って「人」そのものを診ることの大切さを表しています。この教えは今も私の心の中に息づいており、「患者さんの立場に立つ」という思いに通じています。

どんな小さなことでも気軽に相談してほしい

睡眠時無呼吸症の治療はどのように進められるのでしょうか?

近澤仁志院長 ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック5

まずは、鼻や喉の状態も診ながら症状を確認します。睡眠時無呼吸症は、自分では気づきにくく、家族からいびきや無呼吸の指摘を受けて来院する患者さんがほとんどです。自宅で行う簡易検査で重度の睡眠時無呼吸症との診断だった場合は、専用の機器で鼻から空気を送り込むCPAPという治療法で症状の改善を図ります。簡易検査の結果から精密検査が必要な際は、医療連携をしている施設を紹介し診療を進め、さらにアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎のため鼻の通りが悪い場合は、睡眠時無呼吸症の治療に影響することもあるため、鼻炎の治療も行います。

こちらで働くスタッフさんについてもご紹介ください。

スタッフは受付・看護師・看護助手を合わせて計8人。丁寧な仕事ぶりで、優しく明るいスタッフぞろいです。当院は開院から4年を迎えましたが、開院当初と変わらぬ清潔さを保っています。これは日に何度もの清掃、機器・器具の徹底した消毒など、スタッフによる日々の努力のおかげです。受付スタッフは笑顔で患者さんに丁寧に対応し、看護師は処置や説明にも長け、看護助手の的確なサポートのおかげで私はスムーズに診療を進めることができています。スタッフの協力なくしてクリニックは成り立ちません。普段はなかなか言葉にできませんが「いつもありがとう」の一言に尽きますね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

近澤仁志院長 ちかざわ耳鼻咽喉科クリニック6

初診から診断・治療、その先の予防まで、一人ひとりの患者さんとしっかり向き合いたい。これが私の診療スタイルです。先進の検査機器もそろえ、正確な診断と心のこもった診療と、を心がけています。医療連携している大学病院や近隣クリニックとの連携にも力を入れ、重症例にも迅速に対応できる体制を整えています。みみ・はな・のど・めまいで気になることがあれば、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

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