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倉澤 忠弘 院長の独自取材記事

倉澤クリニック

(新宿区/飯田橋駅)

最終更新日:2019/08/28

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飯田橋駅から徒歩4分。神楽坂を上った左手のビル6階にある「倉澤クリニック」。入口を入ると白を基調とした、ゆったりとした待合室が視界に広がる。クリニックの近くにある東京厚生年金病院で31年間、循環器専門の医師として勤務し、6年前に開業した倉澤忠弘院長はまさに循環器内科のエキスパート。東京厚生年金病院時代からの患者に加え、新患も多い。穏やかでありながら的確に要点をとらえて話す倉澤院長は患者にとって頼れる医師であり、よき相談相手でもある。愛着のある飯田橋・神楽坂の地にできる限り貢献していきたい、そして高齢者の面倒を見ていきたいという倉澤院長の思いは、患者との強い信頼につながっている。
(取材日2012年1月12日)

長く働いてきた愛着あるこの地域に貢献しようと開業

開業するにあたり、この地を選んだのはどうしてですか?

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私はこの近くにある東京厚生年金病院で31年間、循環器専門の医師として勤務してきました。退職するにあたって、20〜30年間診てきた患者さんを「続けてお世話したい、放っておけない」と思ったんです。東京厚生年金病院は交通の便がいいので、都内だけでなく、千葉や埼玉など東京近郊からもたくさんの患者さんが来てくださいます。もちろん近くにお住まいの方も多くいらっしゃいます。私の患者さんもこの地に通うことに慣れていますし、近所の方のことも考えると、開業するなら神楽坂近辺が望ましいと思いました。運よく神楽坂の途中にあるこの場所と出会うことができましたので、理想的な環境で開業できたと思っています。ビルの6階でわかりにくいのですが、クチコミで広がり、近くに住む方や働いている方など新たな患者さんが増えましたよ。

患者さんはどのような年代の、どういった疾患の方が多いですか?

年代で言いますと、一番多いのは75歳以上の後期高齢者と呼ばれる方々で、約4割ぐらいだと思います。次に多いのが60〜74歳で3割ぐらいですかね。近くで働くサラリーマンは風邪やインフルエンザの予防接種で来院してくれています。疾患で多いのは高血圧、糖尿病、脂質異常で、肺疾患の方も多少います。開業当初は東京厚生年金病院時代の患者さんが100%でしたが、今は50%ぐらいになりました。とても悲しいことですが、お亡くなりになったり、高齢で来られなくなったりして自然に減ってきたんです。通えなくなった患者さんに対しては、地元の病院を紹介して診てもらっています。長いおつき合いの患者さんが亡くなったり、入院したという連絡を受けると正直、寂しい気持ちになりますが、最後まで面倒をみたいという思いで開業しましたので、できる限りお世話したいと思っています。最期まで見届けることができたら本望ですね。

先生にとって飯田橋・神楽坂はどんな町ですか?

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ここで30年以上働いていますし住んでもいますので、とても愛着がありますね。行きつけのお店もたくさんあります(笑)。5年ぐらい前から神楽坂の人気が高まり、訪れる人や住み始める人が増えましたね。商店街も町を盛り上げようと頑張っています。長く住んでいる人も多く、意外と静かなので、東京の中では住みやすい町の一つじゃないでしょうか。私はもう7年ぐらい、週1〜2回近くのスポーツジムに通っているのですが、同年代以上の方が多く、70歳以上が大半です。若い人より70歳以上の方が健康維持に熱心なんですよ。

医療知識と経験を生かして、適切な診断と治療を行う

医師になったきっかけは何ですか?

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高校生の時に自分の成績が意外に良いことに気づきました(笑)。当時、理工学部が注目されていたので興味を持ったのですが、生物学も好きだったので医学部に決めました。4歳の時に母が他界した影響もあったかと思います。人の世話をして自分が生活の糧を得る。そして社会の役に立つ職業が理想でしたし、一生涯力を入れてする仕事という意味でやりがいがありますからね。

循環器を専門にした理由を教えてください。

検査で出てくる数値をもとに診断ができ、治療法も決めることができる点が私には合っていたと思います。昔は聴診器一つで心臓病を診断していましたが、80年代に入って、検査機器と薬が格段に進歩しましたね。当院では先進の血液科学分析装置を導入していますので、今日、この時点での血糖値などの血液検査結果がすぐにわかります。そして超音波診断装置を使って心臓の動きや、肝臓や腎臓などの腹腔内臓器の状態を見ることができます。まさに今の状態が可視化されますので、それらを患者さんにお見せして説明しています。どこがどういう状態なのかが明確にわかりますので、患者さんも理解しやすいですし、安心だと思います。

開業する時に思い描いていたビジョンはありますか?

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患者さんの求めることに対して、できる範囲で誠実に応対しようということと、大きな病院で身につけた知識と経験を生かして的確な診断と治療を行っていこうということです。お付き合いの長い患者さんは高齢の方が多いですし、近所に住む80代の患者さんもたくさんいます。老後を過ごすためのいい施設はないか、伴侶が寝たきりになったらどうしたらいいか、田舎暮らしのほうがいいかなど、さまざまな相談や質問を受けるんです。医療とは違った社会的な問題ではありますが、こういった悩みに対してもきちんと答えられる存在でありたいと思っています。それが身近なクリニックで働く医師の役割だと思うんです。そして、正確な診断と治療は最低限行うべきわれわれ医師の義務です。それができなければどんなに良い医療機器がそろっていても意味がありませんよね。私は自分が持っている知識と経験を生かして、可能な限り患者さんのお世話をしていきたいと思います。

地域患者の健康サポートに注力

患者さんに接する際に心がけていることはどんなことですか?

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患者さんは説明を必要としていますし、それに十分答えることのできない医師はだめだなと思っています。医師にとって常識的なことでも、患者さんにとってはそうでないということを認識し、検査結果一つでも丁寧に説明するようにしています。データが何を意味しているのか、どこがどう悪いのかを、相手にわかってもらう努力をしないといけないですね。そして会話を大切にすること。患者さんとのやり取りの中にはヒントが隠されていることがあります。発見がいろいろあるんですよね。言葉のキャッチボールをしながら、相手から情報を引き出したり、こちらから与えたりすることが最善の治療につながっていきます。

通えなくなった方や重篤な患者さんには独自の「診療情報提供書」をお渡ししているそうですね。

はい。85歳以上の方や重病を抱えている方、高齢で当院に通えなくなった方にお渡ししています。今までどういった治療を行ってきたか、どういう薬を飲んでいるかなどが書いてあるので、万が一、急に具合が悪くなって救急車を頼んだ時や往診で先生が来てくださった時など、それを見ればその人の病歴や症状などがきちんとわかるようになっています。本当はすべての事態に対応したいのですが、現実的にそうはいきませんので、初めての先生が診た時にできるだけスムーズに診断と治療ができるようにと思って診療情報提供書を書いて渡すことにしました。

今後、取り組んでいきたいことを教えてください。

1つは年老いていく患者さん一人ひとりの最後までお世話をしていくこと、もう1つはこれまで培った知識・経験をもとに適格な診断・治療を提供し、いわゆる現役世代といわれる働く世代の健康をサポートしていくこと。これら2つを、自分が世の中の役に立つ限り、まだまだ奮闘していくつもりでおります。

最後に年を重ねても健康でいるためのアドバイスをお願いします。

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ずばり、太らないこと。太り過ぎると血圧やコレステロールが上がり、いろいろな病気を引き起こすからです。40歳以降は特に注意して肥満を避けたほうがいいですね。ちょっと脅かすようですが、多くの人は健康診断の結果で自分の黄色や赤信号に気づくわけです。でもその時はあまり実感がわかないので、真剣に受け止めて生活を改善していこうとは思いません。そして後に病気になってしまい、「あの時にきちんと対処しておけばよかった」と後悔するのですが、時すでに遅しです。肥満にならないこと、黄色や赤の信号を真剣に受け止めることが健康を維持するために必要なことだと思いますよ。

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