進行した緑内障は
早めの手術で視力の維持を図る
広島アイクリニック
(広島市中区/胡町駅)
最終更新日:2026/05/28
- 保険診療
緑内障が進行し、点眼薬では視野の悪化を抑えられなくなると、次に検討されるのが緑内障手術だ。適切な時期に適切な手術を行うことで、できるだけ長く視力を維持することが期待できるという。「広島アイクリニック」の木内良明院長は、緑内障を中心とした眼科疾患の診療と研究に長年携わり、22018年から2022年まで広島大学病院の病院長を務めた、豊富な経験を持つベテランドクターだ。日本眼科学会眼科専門医でもある木内院長に、手術を検討すべきタイミングや手術の選択、さらに緑内障手術のリスクや術後の過ごし方について、実際の診療の流れに沿って教えてもらった。
(取材日2026年4月28日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような症状があると緑内障の手術が必要になりますか?
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A
緑内障は、目の中の水(房水)の流れ方の違いで、開放型と閉塞型に分類されます。開放型の「原発開放隅角緑内障」の場合、点眼治療を続けているにもかかわらず視野が悪くなってきたら手術を検討します。眼圧が低めでも悪化する人がいるため、視野検査やOCT検査でチェックする必要があります。OCT検査は網膜の厚みを見るもので、緑内障の進行具合がわかるため、とても重要です。手術が必要と告げられると、手術しなくてもよいという医師を探す人がいますが、適切な時期に適切な治療を行わないと、さらに進行する恐れがあります。一方、閉塞型の「原発閉塞隅角緑内障」は、診断がついた時点で治療の選択肢は手術のみです。
- Q手術は、どのように行うのでしょうか?
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A
手術は大きく2つに分けられます。詰まっている出口を切り開いて通りを良くするための手術と、新しい出口をつくるための手術です。通りを良くするための手術は体への負担が少なく、術後の感染のリスクも低いのが特徴です。ほかにも、レーザー治療や低侵襲緑内障手術(MIGS)など、病態によって手術の種類は複数あります。レーザー治療やMIGSは侵襲が少なく、医師、患者双方の負担も多くありません。しかし、期待される眼圧下降効果は大きくありません。いずれの手術も日帰りで行うことが可能です。片側の目しか見えず、見えるほうの目を手術する方、遠方から訪れる方、高齢で行き帰りが難しい方には入院が勧められることが多いでしょう。
- Q目の手術と聞くと不安ですが、リスクはありますか?
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A
手術である以上、リスクはつきものです。最も恐ろしいのは感染症ですが、常在菌が目に入ることで感染が起こる可能性があるため、消毒では防ぎきれません。手術によっては「眼圧が下がりすぎる」「眼圧が下がらない」といったことも起こり得ますが、これらはリカバリーすることができます。術後の過ごし方については、医師が指示したことをきちんと守ってもらうことが大切になります。また、リスクについてばかり考えるのではなく、病気の進行を遅らせるといった、手術によって望めるメリットに目を向けてほしいと思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1術前検査の実施
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手術することが決まったら、手術日のおよそ1~2ヵ月前に術前検査を行う。血液検査や目の検査をするが、角膜が傷んでいる可能性がある場合は、角膜の検査が追加で実施されることもある。
- 2手術内容の説明
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手術の流れ、どういった手術を行うか、合併症のリスク、術後の経過観察などについて看護師から説明を受ける。手術前の準備や心構えについても看護師から伝えられる。併せて手術の3日前から1日3回、抗菌薬を点眼するよう指示される。説明は、術前検査と同時に行われるので、わからないことがあれば、このタイミングで質問しよう。
- 3手術の実施
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当日は午後に来院し、局所麻酔をして手術を実施する。手術の種類にもよるが、早ければ20分程度、長くても40〜60分で終了する。「目の手術は怖い」という患者も多いため、同院では患者の要望があれば手術中に音楽を流す配慮も行っている。
- 4リカバリー室にて休憩
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15~20分程度休んでから帰宅する。眼帯をしたままなので、車の運転は禁止。身体ダメージはほとんどないため、公共の交通機関を利用すれば一人で帰れるが、不安な場合は家族に付き添いを依頼するとよい。手術当日は入浴を避ける。
- 5術後は定期的に通院し経過観察する
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手術の翌日に診察し、処置をしたり、眼帯を外したりする。さらに数日後、1週間後、1ヵ月後といった具合に定期的に経過観察を行う。その際、診察も受けて薬も処方してもらう。場合によっては再手術をするケースも出てくるため、定期的に診てもらうことが重要だ。

