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変形性膝関節症の保存的治療
予防には体重管理と適度な運動を

ふどう整形外科クリニック

(川西市/絹延橋駅)

最終更新日:2022/12/28

ふどう整形外科クリニック 変形性膝関節症の保存的治療 予防には体重管理と適度な運動を ふどう整形外科クリニック 変形性膝関節症の保存的治療 予防には体重管理と適度な運動を
  • 保険診療

膝関節の軟骨がすり減り、関節の隙間が狭くなることで、痛みや動かしにくさが生じる変形性膝関節症。国内でも数多くの患者がいるといわれている病気だ。「ふどう整形外科クリニック」の不動一誠院長は人工関節置換手術の豊富な経験を持つ、変形性膝関節症治療の専門家。リハビリテーションを含め、多種多様な保存的治療のアプローチ方法を用意し、膝の具合、患者の要望に応じている。変形性膝関節症は痛みだけでなく、関節が動きにくくなることで歩行や生活動作に支障が生じることもある。「せっかく内臓が元気なのに、行動が制限されるのはもったいないこと。適切な治療で、患者さんの生活の質を高めたい」と話す不動院長に話を聞いた。

(取材日2020年11月25日/情報更新日2022年11月30日)

関節の状態に応じた適切な保存的治療を継続し、進行度合いによっては人工関節置換術も検討

Q変形性膝関節症とはどのような疾患ですか?
A
ふどう整形外科クリニック 変形性膝関節症の治療に力を入れている不動院長

▲変形性膝関節症の治療に力を入れている不動院長

変形性膝関節症は年齢とともに靱帯が緩み、半月板が関節外へ逸脱して、軟骨がすり減る病気です。軟骨は関節をなめらかに動かす組織ですが、すり減って関節の隙間が狭くなると骨の変形や骨棘、痛みを引き起こします。関節の動きそのものが変わり進行すると歩行にも困難が生じてきます。変形性膝関節症が疑われる場合、まずはエックス線検査を行います。当院では基本的な撮影法に加えて、膝関節の立位正面像を撮影し、軟骨の減り具合や関節の隙間の狭さを重点的にチェックし、見落としやすい所見も細かく評価するよう努めています。治療を開始しても改善しない場合や、別の病気が疑われる場合はMRI検査を実施して、さらに詳しく調べていきます。

Q変形性膝関節症を発症する原因はなんですか?
A
ふどう整形外科クリニック 院内には変形性膝関節症に関するパンフレットが多数置かれている

▲院内には変形性膝関節症に関するパンフレットが多数置かれている

一つは体重です。体重が重いとそれだけ膝にかかる負荷も大きくなります。特にO脚の場合、膝の内側に負担がかかりやすいことから、関節の変形が進みやすくなります。また過去に経験した靱帯や半月板損傷などの外傷の後遺症として、発症することも考えられます。昔はスポーツマンだったという患者さんも多いんですよ。さらに、骨の組織は加齢に伴い弱くなり、筋力も低下していきます。太ももの前面には大腿四頭筋といって、膝関節と関係の深い筋肉があるんですが、年を取るとその筋力不足から関節が緩み、膝回りが不安定になってくることで発症することあります。高齢の方のほとんどは多かれ少なかれ膝に何らかの症状が出ているものと思われます。

Q症状はどのように進行していくのでしょうか?
A
ふどう整形外科クリニック ゆっくりと悪化する病気だからこそ早期の治療が大切だという

▲ゆっくりと悪化する病気だからこそ早期の治療が大切だという

初期の症状は、階段の上り下りやしゃがむといった膝に負担がかかりやすい動作を行った際に、膝に違和感や痛みが現れるようになります。長時間、症状が続くというよりも、関節を動かした時や膝に負荷がかかった時に、膝の裏側に異変がある感じでしょうか。しばらくすると自然に症状が落ち着くので気にされない方が多いのですが、早期治療のためにも「おかしいな」と思うことが2週間以上続くようでしたら、整形外科を受診してほしいと思います。そのまま何も治療をしなくても症状は落ち着くことがありますが、しばらくするとまた痛むようになります。変形性膝関節症は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、ゆっくりと悪化していく病気です。

Qどのような治療を行うのですか?
A
ふどう整形外科クリニック 同院では理学療法士によるリハビリテーションにも力を入れている

▲同院では理学療法士によるリハビリテーションにも力を入れている

変形性膝関節症と診断されたら、多くの場合は保存的治療で対処します。消炎鎮痛薬の投与や貼り薬、関節内注射、リハビリテーションなどのアプローチによって症状の改善をめざします。関節内注射では、膝の滑らかな動きを助けるヒアルロン酸注射が一般的ですが、効果が得られない場合は、ステロイドや、やや強めの鎮痛薬を使用します。なお、保存的治療では改善が見込めない重度の変形性膝関節症に対しては手術が検討されます。昨今、人工関節手術の技術進歩は目覚ましく、人体の骨の形に近い人工関節の再建をめざすことができ、人工軟骨もすり減りにくい素材が使われています。手術が望ましいと判断した場合は、専門の医療機関をご紹介します。

Q日常生活で気をつけることや予防のために必要なことは?
A
ふどう整形外科クリニック 日常生活での運動やストレッチが予防につながると語る院長

▲日常生活での運動やストレッチが予防につながると語る院長

関節を守るためにも、太らないようにすることが大切です。当院でも治療と平行して体重管理を行い、膝にかかる負担を少しでも減らしていくようにしています。そして毎日の生活の中で、無理のない程度の運動、ストレッチをお勧めします。特に太ももの筋力を強化すると膝関節の安定性が増し、痛みの緩和にもつながります。膝関節周りの筋肉を柔軟に保つことで、膝の曲げ伸ばしもしやすくなります。当院の運動器リハビリテーションでも、理学療法士による専門的な筋力トレーニングや関節可動域訓練で膝回りの動きの改善を図り、自宅でも継続できるようなトレーニング法の指導を行っています。

ドクターからのメッセージ

不動 一誠院長

当院では、変形性膝関節症の手術をしないで済むよう、さまざまな保存的治療に力を入れていますが、それでも打つ手がない場合には手術が必要です。これまで数多くの人工関節置換術を執刀してきた経験から、手術が適応かどうかを適切に見極めアドバイスしてきましたが、多くの方が手術を受けるタイミングで迷われます。手術を選択する上での目安は、患者さん自身が「何に困っていて、どうなりたいか」です。例えば「梅田に買い物に行きたい」「孫と旅行したい」といった目標から、患者さんの人生が豊かになるような治療を選択するようにしています。当院にはドクターやスタッフなど膝関節の専門家がそろっています。いつでもご相談ください。

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