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野村 公志 院長の独自取材記事

のむら・笠原クリニック

(多治見市/多治見駅)

最終更新日:2023/06/27

野村公志院長 のむら・笠原クリニック main

多治見市南部・笠原町の中心部に建つ「のむら・笠原クリニック」。野村公志(のむら・こうじ)院長は笠原町出身で、同院には野村院長の先祖や地元、患者に対する敬愛にあふれたこだわりが盛りだくさんだ。「野村のクリニックというより笠原のクリニックでありたい」と院名の由来を話す野村院長。「田舎だから質が低い医療」ではなく「専門性を生かし、ここに住んでいて良かったと思われる医療」を提供したい、と意気込む。その言葉どおり、院長は複数の基幹病院で内科診療から外科手術、救急医療まで携わってきた経歴を持ち、妻の野村翔子副院長は消化器内科を専門に、緩和ケア、小児科の研鑽も積んできた。幅広い症例に対応可能で「体に不調を感じたら悩まず来院を」と大らかな笑顔を見せる野村院長に、地域や診療に対する熱い思いを語ってもらった。

(取材日2023年3月22日)

地元への敬愛と感謝を込めて「何でも診る」が信条

先生は笠原町のご出身と伺いました。

野村公志院長 のむら・笠原クリニック1

先祖代々、雑貨・文具店、陶料会社、そして母が歯科医師と、笠原に根づいており、この地への思いがとても強いです。院名に「笠原」と入れたのも、この地域の方々への恩返しの気持ちがあり、笠原のためのクリニックにしたいと思ったから。また、70代の母に「人生これで一安心」ではなく「もう1度青春!」と思ってもらいたかったことも開業した理由の一つです。「命ある限り、一緒に地元のために頑張ろう!」と切磋琢磨し医科歯科連携しています。実はこの場所を選んだのにも理由があって、誰もが来やすい町の中心部であること、そして近くの山にある先祖のお墓から当院が見えることが決め手でした。モチベーションが上がるとともに、日に日に先祖への感謝の気持ちが増してきています。

こちらでは内科も外科も幅広く標榜されていますね。

はい、いずれ開業することを見越して「町のクリニックは何でも診ることが大事」と考え、病院勤務時代はいろいろな領域を学びました。とはいえ中途半端にならないように日本外科学会外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医などの資格を取得し多くの手術に携わったほか、内視鏡検査の手技も学び、日本救急医学会救急科専門医として救急医療の現場で脳卒中や心筋梗塞、外傷、薬物中毒など緊急の症例にも対応しました。救急専門の医師は岐阜県ではまだ少なく、今も病院の救急科に赴くことがあります。また内視鏡検査や手術も、当院の休診日に病院で行っています。病院で先進の事例に触れれば、それを当院で生かすこともできると考えています。

副院長の専門についても教えてください。

野村公志院長 のむら・笠原クリニック2

翔子副院長は消化器内科が専門で、勤務医時代は僕と同じく基幹病院で内科診療や胃・大腸の内視鏡検査を行ってきました。がんなどで苦しむ患者さんに最期まで寄り添う緩和ケア病棟にも勤務し、開業前には小児科で研鑽も積みました。2人の医師それぞれの専門性を生かし、どんな症例にも対応できるよう研鑽を積んできたことが当院の強み。先にお話しした「何でも診る」というのは、救急も含め病気の「入り口」から内科・外科の一般診療、そして訪問診療や看取りといった「出口」まで、それぞれ専門的な経験を積んだからこそ、できることだと思っています。

笑顔を忘れず、スタッフとともに地域を支える

院内の随所に先生のこだわりがうかがえます。

野村公志院長 のむら・笠原クリニック3

内装はもちろん看板から駐車場の配列、天井の高さまで、ほとんど僕が決めました。近くのカフェやレストラン、総合病院などを回って天井の高さをメジャーで測り、待合室の居心地の良さやリハビリテーション室に必要な開放感などを考慮したんです。入り口は2つ作り、救急車のストレッチャーが入れるように動線を考えました。また周りの目が気になる親御さんの負担が減るかなと思い、キッズスペースは待合室ではなく広いリハビリ室に設けています。リハビリ室には野球選手のサイン入りユニフォームを飾っているのですが、僕は野球から人生で大切なことを学びました。患者さんにも選手の不屈の精神を感じてもらい「諦めずにリハビリを頑張ろう」と思ってもらえればうれしいです。

ロゴマークもすてきですね。

実は僕がデザインしました。母の歯科医院のロゴマークが母の干支のウサギなので、母への敬意もあってそれを継承し、僕は戌年なので犬のシルエットとしました。よく見ると口を開けて笑う僕の横顔も隠れています。開いた口の中には「は=歯」も入れ、野村の「ら」と笠原の「ら」を融合させました。笠原町はタイルが有名で当院の外壁にも取り入れているのですが、ロゴマークも地元企業さんに特別にタイルで焼いてもらったんです。待合室に飾っていますので、タイルで曲線を作るといった技術も見てもらえればと思います。またリハビリ室にはバイオリンの絵がありますが、これは僕が20歳の頃に亡くなった祖母への敬意から。小さい頃、僕のバイオリンのレッスンに毎日付き合ってくれていたので、これを見ると「あの時があったから今がある」と思えるんです。母や祖母、先祖への感謝を忘れず、またロゴマークのような笑顔も忘れず、日々の診療をしていきたいですね。

患者さんはどのような方々が来られていますか?

野村公志院長 のむら・笠原クリニック4

年齢は10代から80代まで満遍なく、病院からの紹介の方もあり、土曜午後や日曜午前は若い世代やお子さん連れのご家族が多い印象です。特に日曜は診療しているクリニックが少ないので、内科、外科問わずさまざまな患者さんがいらっしゃいます。たまに中津川市や八百津町など遠方からも来られます。医師は患者さんからは感謝の言葉をいただきますが、こうした診療ができるのは看護師をはじめリハビリスタッフ、放射線技師、事務職といったスタッフたちがいてこそ。スタッフには感謝しかありません。土日もあり大変ですが、自主性とやりがいを持ってもらい、一緒により良いクリニックづくりをめざしたいと思っています。

医療者として町のクリニックとして地域医療に貢献を

力を入れておられる診療はありますか?

野村公志院長 のむら・笠原クリニック5

一つは、内視鏡検査です。胃がんや大腸がんは早期発見が重要ですので健診で引っかかった方はもちろん、胸やけや腹痛、また便通の異常がある方には受けていただきたいですね。また笠原でも高齢化が進み、通院が難しくなる方もいるので訪問診療が増えている状況です。緩和ケアや看取りが必要な際には、専門家である副院長の存在が大きいですね。自宅での看取りは患者さんの周囲の人にとっても感慨深い経験になると思います。たくさんの方がお見舞いに訪れ、僕や副院長ともおしゃべりをして患者さんを取り囲む。温かい雰囲気の中で最期まで寄り添えることは医療者にとっても意義深いものです。他に、珍しいところでは、おなかのヘルニアを専門に診る外来を設けています。鼠径ヘルニアは乳幼児や中高年によく見られる病気で、連携病院で僕が手術することもできますので安心してご相談いただきたいです。

東濃地区全体の医療の発展にも意欲的に取り組んでいらっしゃるそうですね。

当院は大規模病院や近隣クリニックとうまく連携できていると感じます。東濃エリアの病院にはそれぞれ特色があり、得意な分野、力を入れている診療があります。僕はそれを把握していますので、症状に応じて患者さんを適切な病院に紹介することができます。また当院では、土岐市にある健康診断施設で人間ドックを受けた方の再検査を全例受け入れていますので、地域の方々のさまざまな疾患の早期発見に寄与できればと思います。さらに、2023年3月現在、土岐市に建設中の400床を持つ病院の救急科の医師の育成にも関わっています。東濃地区全体における救急医療体制の構築のためには、三次救急病院を命に関わる急性の患者さんの受け入れに特化し、二次救急病院との役割分担をすることが非常に大切です。当院としては入院の必要のない患者さんをどなたでも受け入れ、一次救急としての役割を担っていきたいと思います。

今後の展望をお聞かせください。

野村公志院長 のむら・笠原クリニック6

「何でも診る町のクリニック」をめざして2019年に開業し、今はそれを有言実行できていると自負しています。そもそも地域への恩返し、特に自分を育ててくれた祖母世代、母親世代の方々のお役に立ちたいと思って開業しましたので、初心を忘れず全力で診療にあたりたいです。どのような症状の方でも拒まず、いったん受け入れることを信条として、初志貫徹、地域医療に力を注ぐことだけを目標にこれからも精進していきます。体に不調を感じたときには、「何科にかかろうか」「こんな症状で行っていいだろうか」などと悩まず、すぐにいらしていただければと思います。

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