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浦田 博美 院長の独自取材記事

うらたクリニック

(大阪市平野区/長原駅)

最終更新日:2022/03/14

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2019年7月に開業した「うらたクリニック」は、外来診療と在宅診療を柱とするクリニック。糖尿病を専門とする浦田博美院長は、糖尿病をはじめ一般的な内科疾患全般を外来診療で受け持つ。一方、消化器外科が専門の浦田順久副院長が訪問診療を担当。ドレーンや胃ろう設置といった外科的な処置の対応も可能。手術後すぐの療養や看取りなど、在宅医療を提供する。浦田院長は「病気を治すだけでなく、病気と向き合いながら、自宅でより良い時間を過ごしたい患者さんをサポートしたい」と思いを語る。超高齢社会において変わりつつあるかかりつけ医のニーズに、2人の経験と技術で応えている。その取り組みに、地域からも期待が寄せられている。

(取材日2019年7月24日/更新日2021年9月29日)

外来と訪問診療を医師夫婦で担うクリニック

クリニックのコンセプトを教えてください。

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夫婦ともに勤務医として長く働く中で、いずれは2人で開業したいという話はしていました。ただ、超高齢社会になり、今後ご高齢の方はさらに増えていきます。外来だけのクリニックを始めても、患者さんは徐々に通院できなくなり、訪問診療に移行されるでしょう。そこで、せっかく医師が2人いるのだから外来と訪問診療を分担し、どちらにも本腰を入れて、患者さんと長くお付き合いしていけるクリニックにしようと考えたのです。訪問診療を担当する副院長は消化器外科が専門で、手術の経験が豊富ですので、在宅でも外科的な処置が可能です。がん末期の患者さんのサポートにも日常的に取り組んでいました。ですから、手術後すぐの退院やがん末期など、これまでは自宅で過ごすことが難しかった患者さんにも対応させてもらいます。また私は糖尿病が専門ですので、外来診療では一般内科診療とともに糖尿病のサポートも行います。

手術を専門としてきた副院長が、訪問診療に取り組まれるのですね。

副院長は、若い頃は「医師を辞める時がメスを置く時」と言うほど、手術に熱意を注いでいました。ただ、執刀した患者さんと向き合い続ける中で、手術をして病気を治すというところから、人を診るというところにも、思いが広がってきたそうです。「治す」だけでなく、治らない病気を抱える患者さんが、病気と向き合いながらより良い人生を過ごし、時にはより良い最期を迎えられるよう、お手伝いをしたいと考えています。当クリニックには患者さんのご自宅に伺って栄養指導をする管理栄養士や、訪問リハビリテーションを行う理学療法士もいます。今までの訪問診療では難しかった医療やサポートに、取り組んでいきたいですね。

開業から3年。どのような主訴の患者さんが来院されますか?

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内科では、発熱や頭痛といった一般的な内科疾患はもとより、糖尿病やがんなどをお持ちの方が来院されています。また美容部門もあるため、美容に関心のある方も訪れています。クリニックは、患者さんに安心して通院していただけるよう、消毒や換気・三密の回避、スタッフのサージカルマスクの着用、低濃度オゾン発生装置の設置など、感染症対策に配慮しています。受付や待合室には花を飾ったり、正月、ひな祭り、ハロウィーン、クリスマスに合わせてディスプレイを変えたり、季節を楽しんでもらえるように工夫しています。中には、私が手作りした人形やお花もあるんですよ。少しでも通院や病気に対する、不安や緊張を和らげられたらと思います。

なんでも話してもらえる関係が治療中断を防ぐ

検査機器もこだわったものを選んでいるそうですね。

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はい。糖尿病でいえば、HbA1cをすぐ測定する装置があります。患者さんは体調が悪かったりお薬が切れたりして受診しているのに、検査結果が翌日以降になると再度来院しなければならず、負担になりますからね。また、訪問診療にも性能を重視した機器をそろえています。例えばエコーは、一部を取り外して訪問先まで持って行けますので、画像を診ながらご自宅で腹水や胸水を抜くことができます。心電図もポータブルの機器があります。血液検査の分析も当クリニック内で行いますので、訪問先で採血をしてクリニックに戻ってきてすぐに検査が行えます。最近ではポータブルのエックス線検査装置を導入しました。患者さんの自宅で撮影後、その場で画像が確認できるので、迅速な判断と適切な処置につなげられるので非常に役立っています。ご自宅で症状が悪化すると患者さんもご家族も不安ですから、短時間で適切な対応がとれるように工夫しています。

外来で糖尿病を診療する際、どのようなところに力を入れていますか?

糖尿病の初期は症状がないため、健康診断で毎年指摘されているのに何年も放置している方は少なくありません。また、せっかく治療を始めても何年かたつと自己判断で通院をやめてしまう方もいらっしゃって、特に悪かった数値が安定しだすと「もう糖尿病は治りました」と来なくなりがちです。でも、糖尿病は一度診断されればずっと付き合っていく必要のある病気です。来なくなった患者さんが、時間がたってからもっと悪化して再受診されることもありますよ。だから患者さんが治療中断しないよう、常に意識してお話をしています。それから、糖尿病の治療では適切な食事が非常に大事です。当クリニックには常勤の管理栄養士がいますので、必要がある際にはいつでも栄養食事指導を受けることができますよ。

院長が患者さんと向き合う際に、心がけていることを教えてください。

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患者さんが思っていることを話しやすい、なんでも相談してもらえるような雰囲気をつくることですね。患者さんからは、「まだ余っているお薬があるのに、先生に『出しておくからね!』と言われて断れなかった」といったお話を耳にすることがあります。「その先生に直接言えないものかな」とも思いますが、私が女性だから、話しやすいのかもしれませんね。また、年齢を問わず女性の患者さんは、男性医師には排尿のトラブルを伝えにくいようです。女性同士ならではのご相談もしていただきたいですね。医師が一方的に話して切り上げるような診察はしないでおこうといつも思っています。糖尿病の治療中断を避ける上でも、患者さんとはフラットな関係を大事にしたいですね。

外来診療でも在宅医療でも「患者第一主義」

ご夫婦でのご開業ですが、先生にとって順久副院長はどのような存在ですか?

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副院長は、徹底した「患者さん第一主義」の人です。手術が好きではありますが、症例数を増やすとかではなく、患者さんに元気になって、喜んでもらえることが好きなんでしょうね。だから、担当した患者さんからお手紙をいただいたり、再手術を希望されたりすることは多いですし、訪問診療にも並々ならぬ思いで取り組んでいます。四六時中一緒ですので、時には衝突することもありますが(笑)、医師として尊敬していますし、決断力のある心強いパートナーだと思っています。

今後の展望をお聞かせください。

糖尿病治療に関しては、症状はもちろん、年齢や社会的背景、性格も配慮しながら、お一人お一人に合わせたオーダーメイド治療を実践していきたいですね。訪問診療に関しては、今後さらに多くの患者さんに向けて質の高い医療を提供していくためにも、より良い体制をつくっていかなくてはなりません。地域の訪問ステーションとアイデアを出し合うなど、地域全体の在宅診療の水準を上げていけるよう取り組んでいる最中です。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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外来でも訪問診療でも、患者さんやご家族から素直な思いを話していただける、なんでも相談してもらえる関係を築いて、長く頼ってもらえるかかりつけクリニックになりたいですね。最初は外来へ来られていても、通院が難しくなれば訪問診療へ移行できます。私は外来の担当ですが、ご希望や時間の都合に応じて、ご自宅に伺うことも可能です。もちろん私が行けなくても、患者さんと私の間で積み重ねてきたものは、副院長やスタッフが確実に引き継ぎます。今、国の方針で入院できる日数はどんどん短くなっています。自宅に帰って過ごしたい患者さんやご家族、外科的な処置があるために退院できない患者さんの主治医の先生方、さらに在宅医療に関わるさまざまな職種の皆さんとフットワーク軽く連携して、患者さんやご家族が自宅で不安なく過ごせるお手伝いをしていきたいですね。

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