いつまでも動ける体をめざす
筋力向上をめざすリハビリテーション
まつうら整形外科
(福岡市博多区/雑餉隈駅)
最終更新日:2023/02/09


- 保険診療
骨折や脱臼、四十肩や五十肩とも表現される肩関節周囲炎、腱鞘炎などの痛みを伴う整形外科疾患に対しては「安静が一番」と考えている人も多いのではないだろうか。もちろん症状によっては安静が必要な場合もあるが、体を動かさない状態が長く続くと、筋力や柔軟性の低下を招いてしまう。適切なタイミングでリハビリテーションを進めることが重要だ。松浦傑院長率いる「まつうら整形外科」では、理学療法士、作業療法士らによるリハビリテーションを積極的に実施。特に運動療法で筋力を高めることに力を入れ、早期の機能回復や痛みの緩和を図り、患者の社会復帰やスポーツ復帰を支援している。その対象者は、小・中学生から高齢者までと実に幅広い。今回は、同院のリハビリテーションについて詳しく聞いた。
(取材日2023年1月12日)
目次
未来の健康のために、運動療法と物理療法によるオーダーメイドのリハビリテーション
- Q貴院でのリハビリテーションの特徴を教えてください。
-
A
▲運動療法と物理療法の2本柱で、患者を回復に導く
整形外科には、痛みがあって来られる方がほとんどですが、必要以上の安静はかえって症状を悪化させかねません。当院のリハビリテーションでは、動かせる部分はしっかり動かして、より早く快適な日常生活やスポーツ活動に復帰できるようサポートしています。具体的な内容としては、運動療法と物理療法の2本柱です。運動療法で筋力や柔軟性を向上させたり、専用の機材を使った物理療法でこわばっている筋肉をやわらかくしたりして、症状の緩和・軽減をめざします。治療効果を高めるために、新しい機器も積極的に導入しました。疼痛改善を図る衝撃波治療や、微弱な超音波により骨折・疲労骨折の治癒を促進する超音波治療などを提供しています。
- Qリハビリテーションのメニューはどのように決定されるのですか?
-
A
▲患者一人ひとりの症状や要望に合わせたリハビリテーションを提供
月に2回くらい、医師と理学療法士、作業療法士がカンファレンスを行って十分に話し合い、個々の症状に応じたリハビリテーションのメニューを作成しています。リハビリテーションの時間は基本的に1回あたり40分です。体の状態や症状の変化を踏まえ、必要に応じて内容を見直すこともあります。当院では電子カルテを導入し、患者さんの記録や情報をスタッフ全員で共有しています。気になることがあればチーム内で声をかけ合い、必要に応じて連携を図ることで、多角的な視点からより良いリハビリテーションを提供できるよう努めています。職種を問わずスタッフ間の風通しが良く、何でも話し合える環境が整っているのは当院の強みです。
- Q具体的にはどのようなことを行うのですか?
-
A
▲理学療法士、作業療法士が患者のリハビリをサポート
運動療法を中心に、物理療法を組み合わせて、一人ひとりに合ったオーダーメイドのリハビリテーションを実施しています。物理療法は、電気治療器やウォーターベッドなどの機械を用いて痛みの緩和を図ります。運動療法では、理学療法士が個別に対応し、ストレッチや筋力を強化するトレーニングを行いながら、運動機能の回復を促します。根本的な改善を図るためには、積極的に運動を取り入れていくことが大切です。とはいえ、そもそも体を動かしづらい状態で来院される患者さんも多いので、筋肉をほぐしたり伸ばしたりして、痛みを緩和しながら運動を取り入れるようにしています。医師の指導のもと、無理のない範囲で行いますのでご安心ください。
- Q理学療法士として、患者さんへの対応で大切にしていることは?
-
A
▲患者の状態を詳細に把握した上で日常生活動作の改善に取り組む
患者さんとコミュニケーションをしっかり取ることです。皆さん「痛みをなんとかしたい」と来院されることが多いですが、同じ痛みでもジンジンするのか、ビリビリするのか、チクチクするのかで適切な対処法も異なってきます。もう一歩踏み込んだ問いを投げかけて、より深くお悩みや不安をくみ取るように努めています。そうはいっても、面接のような堅苦しい雰囲気では、本音を言いづらいものです。何げない会話の中から、患者さんの発しているサインをつかむことを心がけています。反対に、こちらの意図を正しく伝えるのも大事なことです。患者さんに説明する際には、専門用語を使わず、わかりやすい言葉で話すようにしています。
- Q患者側が心がけておくべきことはありますか?
-
A
▲医師も理学療法士もスポーツ経験者であるため、相談しやすい
当院でのリハビリテーションは1回あたり40分、週2回程度です。それだけで問題を解決するのは難しいため、残りの5日間で何をやるかが重要になってきます。毎日の生活に少しでも運動習慣を取り入れて、症状の改善・再発の防止をめざしましょう。とはいえ、あまりにハードルが高いとなかなか長続きしません。何よりも大切なのは、無理なく続けることです。例えばデスクワークの方でしたら、30分に1回立ち上がることから始めてください。段階を踏みながら、少しずつ体を動かす機会を増やしていただけたらと思います。当院では自宅でも簡単にできるストレッチやホームエクササイズのアドバイスをしているので、何でも気軽にご相談ください。