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松浦 傑 院長の独自取材記事

まつうら整形外科

(福岡市博多区/雑餉隈駅)

最終更新日:2023/11/24

松浦傑院長 まつうら整形外科 main

西鉄天神大牟田線・雑餉隈駅から徒歩7分、福岡日田線沿いにある「まつうら整形外科」。開業から8年が過ぎ、広い駐車場を備えていることもあって、地域住民の足腰の痛みに対するかかりつけ医として頼りにされている。院長の松浦傑(まつうら・すぐる)先生は脊椎の専門家、リウマチの専門家として、MRIなどを駆使した診断とブロック注射治療をはじめとした痛みの緩和に尽力。各種設備を整えたリハビリテーション室を併設し、理学療法士、作業療法士らが機能回復に向けた指導に取り組んでいる。中学から大学までサッカーに明け暮れたスポーツマンで、スポーツのケガと治療にも豊富な知見を持つ松浦先生に、これまでのキャリアやクリニックの特徴、治療方針など多岐にわたって話を聞いた。

(取材日2020年8月22日/情報更新日2023年10月25日)

外傷や骨折、救命救急など豊富な臨床経験を生かして

ご自身のケガの経験から医師をめざすようになったと伺いました。

松浦傑院長 まつうら整形外科1

中学から大学までサッカー漬けの生活で、ケガをしては近所の整形外科クリニックを受診していました。手首は3回、足首は2回骨折するなど、ケガが絶えず、助けていただいた先生からの影響も大きかったように感じます。また親戚に医師がいたこともあって、医学の道をめざしました。大学卒業後は九州大学病院の整形外科に入局し、脊椎や関節などの臨床に携わる中、整形外科医師としてさらに知識と技術を研鑽するため、大学院へ進学。骨肉腫などの腫瘍を研究しました。また救命救急センターにも勤務し、日本救急医学会救急科専門医を取得。整形外科領域だけではなく全身の状態を踏まえた診療ができることは、私の強みでもあります。

これまでにどのような臨床に携わってこられましたか?

脊椎ヘルニアや脊柱管狭窄症など、脊椎に関する臨床が専門ではありますが、外傷や骨折などの卑近な症状から、骨腫瘍、骨肉腫、軟骨肉腫など、骨にまつわる腫瘍、人工関節などの治療・手術にも数多く携わってきました。こうした臨床経験を積む中で、もっと早く病気が見つかっていたら、もっと早く治療できていたらという思いを抱くようになり、早期発見・早期治療が実現できる開業を考えるようになりました。そして2015年9月にクリニックを開業。以前勤務していた九州中央病院や福岡市民病院とも近く、今でも手術が必要な患者さんを紹介するなど連携を図っています。

どのような主訴で受診される患者さんが多いのでしょうか?

松浦傑院長 まつうら整形外科2

やはり膝の痛みや腰の痛みで来院される患者さんが多いですね。ただし皆さんが整形外科に抱いているイメージのように高齢者の方がメインというわけではなく、クリニックの近隣には工場などがあるためぎっくり腰や手の外傷など仕事中の事故で来られる若い方もいらっしゃいます。手術が必要な場合は総合病院に紹介するケースが多いのですが、手の腱鞘炎や手根管症候群に関しては当クリニックでも処置しています。歩いたり走ったりするときに足裏が痛む足底腱膜炎に対しては、収束型体外衝撃波治療をするため機械を導入しております。足裏に痛みがある場合は一度相談いただきたいです。あと最近はリウマチに悩んでいる患者さんも増えてきていますね。この南福岡エリアには整形外科のクリニックが少ないので、幅広い世代の方に来ていただいています。

リハビリテーション環境を整え、機能回復までサポート

整形外科は外傷や骨折で受診する印象が強いですが、どのような症状で受診する診療科なのでしょうか?

松浦傑院長 まつうら整形外科3

基本的には機能障害と痛みに対応する診療科です。例えば歩きにくくなった、手が使いにくいなどの機能面に障害が現れたときや、手足や腰などの関節の痛みがある場合には整形外科を受診したほうが良いでしょう。手足の痺れ、歩ける距離が短くなったという自覚症状があるときは腰に原因があることも考えられるので、我慢せず早めに受診ください。またヘルニアやぎっくり腰の患者さんにはエコー下での精密な神経ブロック注射治療も実施しているので、痛みでお困りの方は一度ご相談いただければと思います。

先生は初期診断にこだわりを持っていると伺いました。

痛みは人生にとってマイナスしか与えないというのが私の考え方なので、可能な限り痛みを取り除く治療を心がけています。そのためにはしっかりと原因を特定することが必要で、的確かつ迅速な診断が求められます。そのため隣接する「かきの脳神経外科・内科クリニック」と連携し、MRIやCTを用いて画像による診断を行うほか、患部を入念に触診することも怠りませんし、立ち仕事なのかデスクワークなのかなど体に大きな影響を及ぼすライフスタイルにも注意を払うようにしています。

リハビリテーションに注力されているのも一つの特徴だと思います。

松浦傑院長 まつうら整形外科4

当クリニックでは広いリハビリテーション室を設け、理学療法士、作業療法士ら合計9人のスタッフが患者さんの機能回復に関する指導や、筋肉の緊張を和らげるためのマッサージなどを行っています。術後の患者さんも受け入れているほか、子どもを対象としたストレッチ指導にも取り組んでいます。体幹が弱まってくるとヘルニアなどのリスクが高まってくるので、トレーニング指導も実施。筋力を高めて痛みを和らげるという視点からのリハビリテーションにも力を入れています。リハビリのための先進の機器を取り入れながら、設備面の充実もめざしていますよ。

スポーツ外傷やリウマチの患者にも親身に寄り添う

先生ご自身がスポーツをやってこられたこともあって、スポーツ外傷の診療にも力を入れているそうですね。

松浦傑院長 まつうら整形外科5

はい。本来、酷使した関節はすぐ治るものではありませんし、症状によっては安静が必要だったり、一方で練習をしながらでも治していけるものがあったりとさまざまです。部活を頑張っている中高生は休むとレギュラーから外されてしまうために無理をしがちなので、できるだけ練習を休まずに治療できるようテーピングなどを活用して対応しています。自分自身ずっとスポーツをやってきたので、ケガで練習できないつらさは痛いほどわかりますから。

リウマチで受診される方も多いとお聞きしました。

開業から徐々に患者さんも増えてきました。私はリウマチについても専門的に学んできましたが、メカニズムを簡単に説明するならば、ストレスなどで自分の免疫細胞が過剰に反応することによって、関節に炎症を起こす病気です。その反応が肺に出れば喘息、皮膚に出たらアトピー性皮膚炎です。リウマチの場合、関節周りの滑膜に免疫細胞が多く、そこに炎症が起きやすいのですが、放っておくと骨にまで症状が広がり、最悪のケースでは骨が溶けて人工関節を入れることになります。その前に発見し、治療をするというのが今の治療のトレンドです。関節が動かしにくい、腫れているなどの症状があれば、専門機関で診てもらうことをお勧めします。また高齢の方が発症する印象があるかもしれませんが、実際には40〜50代の女性が多く、その世代で手にこわばりがある方などは注意が必要です。

足腰にトラブルを抱える方もたくさんいらっしゃいます。予防という面でアドバイスをお願いします。

松浦傑院長 まつうら整形外科6

まずは週1回の運動習慣を身につけること。30代頃までは何もしていなくても体が硬くなったり関節が痛んだりすることはそうそうありませんが、40歳前後から体の不調が増えてくるケースが多いため気をつけてください。加齢に伴って節々の痛みはどうしても出てくるもの。どういった行動に問題があるか、その生活スタイルを変えることで痛みのない生活を送れる可能性があります。一人ひとりの希望をお伺いしながら、トレーニング方法を指導することも可能です。痛みのない楽しい生活のためにも、運動習慣を身につけ、痛みや痺れなどを感じた際には早めに医療機関を受診してください。

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