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柳沢 翠芳 院長の独自取材記事

やなぎさわ眼科

(神戸市灘区/六甲駅)

最終更新日:2019/07/26

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阪急神戸線六甲駅から徒歩約5分。六甲登山口交差点の北西角に「やなぎさわ眼科」がある。2019年に開業したクリニックで、ロゴマークには親子の愛情が深いとされるペンギンのイラストがあしらわれ、大人はもちろん子どもの診療にも注力している。院長の柳沢翠芳(すいほう)先生は、神戸大学病院、こども病院で研鑽を積んだ後、生まれ育った灘区にクリニックを開業。病院勤務で培った知識や経験を地元に還元すべく、的確な診断に基づいて、その患者に適した治療、必要な治療を提供できるよう、日々取り組んでいるのだという。柳沢先生に、クリニックの診療ポリシーや地域医療にかける思いなどについて話を聞いた。
(取材日2019年6月18日)

神戸大学病院、こども病院で数多くの症例を経験

医師を志したきっかけを教えてください。

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父が耳鼻科の医師で、今もクリニックで診療しています。小さな頃から時々クリニックに遊びに行き、父の仕事ぶりを見ていたので、子ども心に人のためになる仕事がしたいという気持ちがあり、医師をめざしました。眼科を選んだのは、研修を受けてみて目は小さな臓器にも関わらず、角膜、虹彩、網膜、視神経などたくさんの部位があり、それぞれに医師として惹かれる部分があることに気づいたからです。

研修後は大学病院に勤務されたそうですね。

大学病院なので専門的な診療が必要な患者さんが多く、最初は入院患者さんの担当として、手術症例などを中心に経験を積みました。その後、甲南病院に移って、白内障、緑内障をはじめとする一般的な眼科の症例を中心に診る機会を得ました。さらに、大学院で研究をしたいという思いがあったので、1年後に大学病院に戻って、加齢黄斑変性の治療や遺伝子についての研究に取り組みました。大学院生は研究だけでなく、大学病院で専門外来を持たなければならなかったので、角膜、ブドウ膜、網膜疾患の外来で多くの症例に当たることができ、治療をどう組み立てていくかなど、眼科医師として大切なことをたくさん学べる貴重な時間になりました。

その後、こども病院に移られましたね。

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大学院を卒業後は、地域の総合病院に戻ると思っていたのですが、教授から兵庫県立こども病院に赴任するよう指示があったのです。基本的なことは学んでいましたが、小児専門病院への異動は初めて、しかも小児の診療は特殊なので、最初は不安や戸惑いもありました。「はい、ここに顎を乗せてね」と言っても、小さなお子さんはなかなか乗せてくれませんし、ちゃんと検査、診察するために苦労もしました。でも、続けていくうちに、小児の診療が自分に合っていると思えるようになり、斜視、弱視、鼻涙管閉塞症の手術、未熟児網膜症の診察、さらに総合病院なので、他の診療科が扱う疾患に伴う目の合併症などたくさんの症例を経験させていただきました。上司の先生にも恵まれました。部長の診療を見て、同じ斜視の症例でも、なぜこの患者さんにこういう治療をされたのか、なぜこの度数の眼鏡を処方されたのかなど、本当に勉強になりました。

病院で培った知識や技術を地域に提供する

開業に際してどんな目標を立てられましたか?

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開業医の父の背中を見て育ち、大学病院や大規模な病院で診療を経験して、大病院には大病院、開業医には開業医の大事な役割があると実感できました。開業医は、病院で培った知識や技術を、地域の方々の健康のために生かしていくことが大事な役割だと思うので、自分の大好きなこの街の役に立てることを目標にしています。また、小学生の子どもがいるので、開業の際には仕事と子育てを両立させることを第一に考えました。病院勤務の間は、子育ては母に頼りっきりだったのですが、いつまでも頼ってばかりいられませんし、開業することで子どものそばで働けるようになればという思いもありました。この辺りは、自分が生まれ育った地域でもあるので、子育てするにもいい地域だと思います。

患者さんと接するときに心がけていることを教えてください。

どんな理由で、どんな症状に困って当院を受診してくださったのかということを把握するように努めています。例えば、ドライアイの症状一つにしても、たくさんの病態のパターンがありますし、患者さんの症状は個々でも違ってきます。その個々の状態をきちんと見極めて、必要な検査、的確な治療を提供したいと考えています。そのためには、問診票に書いていただいた内容はもちろん参考にしますが、やはり診察室に入っていただいて、直接患者さんにお話を伺うことが大切です。大学院時代には、大学病院での専門的な治療に加え、神戸市内や兵庫県下のさまざまな病院への派遣により、地域に根差した眼科診療を経験することができたので、クリニックでの診療にとても役立っています。

検査機器が充実していますね。

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機器は新しいものをそろえています。また、視能訓練士をおいて専門的な検査にも対応しています。例えば、眼精疲労がどんな原因で起こっているのかを判断するために目の筋肉の緊張度合いを調べる機械は、クリニックで導入されているところはまだ多くはないかと思います。空気を目の表面に当てて眼圧を調べる機械も、角膜の厚みを加味して測定できるものです。網膜の断層を診るOCTという機械もあり、肉眼では判断が難しい微細な変化を可視化して、緑内障や網膜疾患の早期発見に役立てることができます。設備の中で一番優先したのは、5メートル視力表です。短い距離で計ることもできるのですが、そうすると小さなお子さんや若い方は調節を働かせてしまうことがあり、視力の出が不安定になる場合があります。そのため当院では、調節のかからない5メートル視力表を使っています。

早期発見により症状の悪化を食い止める

休日のリフレッシュ法を教えてください。

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残った仕事をしたり、子どもと過ごすことが多いので、自分の趣味を楽しむ時間はなかなか取れないですね。小さな頃からやっていたピアノを再開したり、高校の吹奏楽部での活動がとても楽しかったので、OBのグループでまたクラリネットを吹いたり、やってみたいことはあるのですが、もう少し子育てが落ち着いてからですね。

健康のために気をつけておられることはありますか。

よく噛んで食べることです。そうすると体調がいいんです。しっかり噛めば、消化がよくなり、お通じも快調になります。腸の粘膜にはリンパ組織がたくさんあって、腸内の環境が整っていると免疫力が向上して、風邪をひきにくいなど病気の予防にも役立ちますしね。また、体を冷やさないように注意しています。私自身は、頭痛がするなど、原因がよくわからない不調のときに体を温めると回復に向かうことが多く、体の部位はみんなつながっているのだなと実感しています。

今後、注力していきたい領域や治療はありますか。

成人の眼科疾患は私の得意分野ですので、年齢関係なく幅広く診ていきたいです。また、お子さんの斜視、弱視の治療に注力できればと思っています。小さなお子さん自身が「見えにくい」と訴えることはほとんどなく、そのままの状態で毎日を過ごしているというケースが少なくありません。特に、片一方の目だけ視力が低下しているという場合は、もう一方の目で補うので、なかなか気づけません。お子さんの視力は将来にも関わってくるので大事に守っていきたいし、しっかりと診て的確な治療を提供したいと思います。斜視についても様子を見て大丈夫なケースと、すぐに適切な治療が必要なケースがあり、一般の方が判断するのは困難です。健康診断などで何らか異常を指摘された時はもちろん、物に近づいて見ようとする、片目をつぶって見ようとする、何となく見えにくそうにしているなどお子さんの様子が気になるという場合は、迷わずに眼科を受診してほしいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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見えにくい、見え方がおかしいなど、何か異常を感じておられるならすぐに受診してください。症状が進行すると、治療に時間と費用がかかり、その上治療効果を得ることが難しいことも少なくありません。例えば、加齢黄斑変性には眼底に沈着物がたまる前兆の病変があり、欧米化した食生活、喫煙、紫外線、ストレスなどが原因になると考えられています。この段階で病変を見つけて、生活習慣を見直すなど対策を取れば、病気の進行を遅らせることが可能です。加齢黄斑変性については、視力や眼圧だけでは判断できず、眼底検査が必要となるので、40歳を超えた方は緑内障など他の眼疾患の予防も含めて、定期的に眼科検診を受けられることをお勧めします。

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