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杉浦 立 院長の独自取材記事

草加すぎうら内科クリニック

(草加市/草加駅)

最終更新日:2022/06/10

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糖尿病をはじめとする慢性疾患の予防・治療には、食事と運動が大切。そうはわかっていても、なかなか続かないという人は多い。2019年4月に、草加駅前に開業した「草加すぎうら内科クリニック」は、そんな患者心理を十分にわかった上で、患者と一緒に、続けられる治療を考えてくれるクリニックだ。院長は、元・西新井病院附属成和クリニック所長の杉浦立(たつし)先生。慢性疾患の予防・治療を中心に、風邪や発熱から健康相談まで幅広く対応してくれる。「誰もが気軽に来られるクリニックにしたい」という杉浦院長に、地域医療への思いを聞いた。

(取材日2019年6月26日)

無理なく続けられる治療法を、患者と一緒に考える

開業のきっかけは何だったのですか?

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実は、10年以上前から開業したいとは思っていたんです。今回、タイミングと場所に恵まれて、こちらで開業することができました。草加に住んだり、勤めたりしたことはなかったのですが、僕は小学校から大学までずっと埼玉ですし、17年間お隣の足立区で働いていたので、とても親しみを感じています。診療対象は、風邪や発熱、咳、何となくだるいなどの諸症状から、糖尿病、高血圧、高脂血症といった慢性疾患、痛風など内科全般で、健康相談も常に受けつけています。特別な機材があったり、特別な外来をしているわけではないですが、病気や不調がある場合はもちろん、ちょっと相談したいことがある、何となく体がだるいというような時に、気軽に来てもらえるクリニックでありたいと思います。

糖尿病治療では、合併症の予防に力を入れていると聞きました。

そうですね。糖尿病は残念ですが今のところ、完治はしない病気とされています。しかし、日本糖尿病学会が目標としているように、普段から血糖をコントロールすることで合併症の発生を予防することはできるので、予防には力を入れています。ただ、血糖値は高めだけれどまだ何の自覚症状もない段階で「このままでは、神経障害や網膜症、腎症といった合併症になる危険がありますよ」とお話ししても、なかなか自分事だと感じてもらえない難しさはありますね。糖尿病の治療・予防は、まず検査を行い、結果を見て食事・運動内容の見直しを中心に、必要なら薬の処方や外来でのインスリン導入も行っていきます。「インスリン注射は最後の手段で、一度始めたら一生打ち続けないといけない」と誤解している方が多いですが、早めに導入して血糖コントロールをよくしてあげることで、将来インスリン注射が不要になるケースは結構あるんです。

食事や運動療法はどんなふうに行われているのでしょう?

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一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせて考えていくのが第一です。例えば、合併症予防には1日8000歩とか1万歩歩くのがいいとか言われていますが、最初は、今どれぐらい動いているのかを万歩計をつけて確認してもらうのがスタート。だいたい10分で1000歩なので、「じゃあまず10分余計に歩きましょう」という所から始め、徐々に無理なく増やしていきます。「食事・運動療法が大事なのはわかっているけれど、なかなかできない」という人は多いですが、私自身も血糖値が高めですし、過去に10kgのダイエットをした経験があるので、その気持ちはとてもよくわかるんです。だからこそ、患者さんと話をして、どんなふうにすれば続けられるかを一緒に考えていきます。

敷居を感じさせない、何でも相談しやすい院でありたい

複数の症状を抱えている患者さんも多そうですね。

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多いですね。特にご高齢の方では、糖尿病と高血圧など2つ以上の病気を持っている人は多いので、総合的に診ていかなければいけません。主に薬の調整と、食事療法、運動療法が中心ですが、ストレスや不眠にも注意しています。ストレスはある程度誰にでもありますが、たまっていると健康に影響を及ぼしますし、不眠は別の病気につながる可能性もあります。患者さんとお話していると、そんな生活状況の把握つながる大事なことがポロリと出てくることがあるので、そこは常に気をつけています。

診療の際に大切にしていることは何ですか?

病院やクリニックというと敷居が高い感覚があると思うので、その敷居をなるべく低くすることです。そのために、僕も気取らず何でも話しますし、糖尿病の予防に食事がいかに大切かお話しするのに自分のデータを使ったり、予防の大切さを自分事として考えてもらうために、40代から糖尿病を患っていたうちの両親の話をしたりもします。糖尿病をはじめ、慢性疾患の治療は長いお付き合いになるもの。診療を重ね、その患者さんの家庭のことや会社でのことがわかってくると、よりその人に合わせた治療もしやすくなるので、緊張せずに話してもらいやすい雰囲気づくりも大事にしていますね。仲良くなると、病気のことだけじゃなく、知り合いや家族の病気や悩み、介護などについて相談してくれる人もいます。どんな相談にものりますし、介護サービスやより専門的なサポート機関につなげることもできますので、まずは話してみてほしいと思います。

検査体制についても教えてください。

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特別なものはありませんが、狭心症や不整脈を診る心電図検査、各種臓器を診る腹部エコー検査、動脈硬化や頚動脈狭窄を診る頚動脈エコー検査とHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)や血糖値などを測る糖尿病精密検査ができます。糖尿病の検査は約10分で結果が出るので、患者さんと一緒に数字を確認し、治療方針を立てたり、食事・運動療法や薬の見直しを行っていきます。ダイエットと同じで、常に意識を向けておくためにも、定期的に記録をとることは大切ですね。胃カメラやCTなど、当院ではできない検査は、近隣の先生方や僕の元勤務先の西新井病院、よく知っている足立区の病院を中心に、患者さんの希望に沿ってお願いしています。より専門的な治療が必要な場合も、西新井病院や草加市立病院をはじめ、ご希望の病院に紹介しています。

青年海外協力隊での交流は大きな財産

先生は、どんなきっかけで医師の道を選ばれたのでしょう?

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「これ」というきっかけはないのですが、親戚で大学病院で肺がんの研究をしていた人がおり、小さな頃に研究室に連れて行ってもらったことがありまして。薄暗くて怖くもあったんですが、すごいなと思った記憶があります。その後、祖母ががんで亡くなり、「あんなに元気だった人がこんなにやつれて、苦しんで……」と感じたり、重度の喘息があった兄が、救急車で運ばれるのを見たりする中で、何となく医師がいいかなと思うようになりました。はっきり決めたのは高校に入ってからですが、小学校の卒業文集では、一応「医師になる」と書いていたそうです。覚えていないのですが(笑)。大学ではラグビーをやっていたことから、整形外科を考えましたが、先輩の誘われ、押し負けて産婦人科へ。5~6年勤めたところで、青年海外協力隊に参加して中南米のニカラグアへ行き、帰国後の2002年からは、将来の開業を考えて、ずっと内科の経験を積んできた次第です。

ニカラグアではどんなことをなさっていたのですか?

配属先は厚生省だったのですが、着いた当初は向こうの医師がストライキ中で、何をやったらいいのかわからない状態でした。ただ病院の状況を見ると、一般ゴミから医療廃棄物、果ては切った足まで全部一緒にゴミ捨て場に捨て、そんなゴミをさらに貧しい人があさっているという状態で。要請もあったので、医療廃棄物の分別から始めました。ちょうどその頃、EUの支援で同じプロジェクトが立ち上がったので、一緒に取り組んだりしましたね。ほかに、日本が建てた病院へ行って、日本製の吸引機やエコー装置の使い方を指導したり、1998年のハリケーン被害の際は、緊急援助隊の通訳をしたりもしていました。ニカラグアでの経験は、直接今の仕事に生きているわけではないのですが、青年海外協力隊には教師、建築家、自動車技師など、医療界にいるだけでは出会えないいろいろな方がいました。その方々と交流できたことは、僕にとって良かったなと思います。

今後の展望と、地域の方々へのメッセージをお願いします。

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合併症を起こしたり、寝たきりになったりしないように、生活習慣病の治療・予防に力を入れていきたいと思っています。将来的には、健康教室なんかも開いていきたいですね。敷居が高くないクリニックをめざしているので、風邪から体調不良、生活習慣病を改善したいなどありましたら、気軽に来てもらえればうれしいです。

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