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杉浦 立 院長の独自取材記事

草加すぎうら内科クリニック

(草加市/草加駅)

最終更新日:2026/09/09

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック main

草加駅東口から徒歩1分。ビルの2階にある「草加すぎうら内科クリニック」。院内は清潔感にあふれ、車いすでも入りやすいようゆとりある造り。待合スペースのオレンジ色のソファーが木目の内装とマッチした落ち着いた空間だ。発熱のある患者用のブースを用意するなど、安全性・機能性にも配慮している。そんな同院の院長を務めるのは、西新井病院で副院長を務めるなど、長年地域医療に力を尽くしてきた杉浦立(たつし)先生。地域のかかりつけ医として幅広い疾患に丁寧に対応する一方で、糖尿病治療の専門家でもある。患者が通いやすいクリニックをめざしているという杉浦院長に話を聞いた。

(取材日2026年7月28日)

通いやすく話しやすいクリニックをめざして

広く明るい印象のクリニックですね。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック1

病院やクリニックはあまり積極的に足が向かない場所ですよね。どうしても緊張や不安を感じてしまうかもしれませんが、少しでも来院しやすく居心地の良い場所にしたいと思い、工夫しています。以前は草加駅の西口側にあったのですが、2023年の暮れに移転したのをきっかけに、待合室を広く設けて発熱の有無によって空間を仕切れるようになりました。当院は地域のかかりつけ医として、風邪や発熱、咳、だるいなどの諸症状から、糖尿病・高血圧症・脂質異常症などの慢性疾患、痛風など内科全般を診ており、健康相談も受けています。中でも糖尿病は私の専門の分野です。駅前という立地もあってか、40代50代といった比較的若い世代の患者さんが多くいらしています。

診療されるときに意識していることはありますか?

患者さんには気軽に話していただきたいですし、私も気取らず話します。糖尿病予防で食事の管理がいかに大切かを伝えるために、血糖値が高めの自分のデータを使ったりすることもあるんですよ。糖尿病は慢性疾患で治療は長期に及びますから、病気と仲良くなってうまく付き合ってほしいのです。診療を重ねていろいろとお話しして、その患者さんの背景がわかってくると、その人に合わせた治療がしやすくなります。そのうちご本人の症状以外に、知り合いや家族の病気や悩み、介護などについて相談してくれる方もいます。どんな相談にも乗りますし、介護サービスやより専門的なサポート機関につなげることもできますので、なんでもお話しいただきたいです。

患者さんとのコミュニケーションを大切にされているのですね。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック2

特に糖尿病は、患者さんの頑張りが目に見える成果として出にくい疾患です。人は努力するとすぐに成果を求めたくなりますが、なかなかそうはうまくいきません。ですから少しでも前進していれば一緒に喜び、患者さんの話をよく聞くようにしています。そして、治療や努力の成果が検査の数値などに現れず、逆に悪化してしまっているようなときは、一緒に原因を考えます。「雨の日が続いていたから」「外で運動ができなかったから」など何かしら原因はあるはずなので、次は少しその原因を意識すればいいのです。うまくいかない理由がわからないのは、モチベーションを維持する上でも一番良くないことですから。

糖尿病治療は、焦らず・無理せず・コツコツと

糖尿病治療はどのように行われていますか?

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック3

働き世代の患者さんには、早い段階からインスリンの注射やGIP/GLP-1受容体作動薬やGLP-1受容体作動薬をお勧めすることが多いです。よく糖尿病で薬を飲む、インスリンの注射を行うというと、「その後一生続くのでは」と思う方が多いのですが、早めに生活習慣を見直して体重を落とし、血糖のコントロールができるようになれば、インスリンの注射も服薬もなくすことは十分期待できます。要するに、一番怖い合併症を防ぐことが望めるレベルまで血糖値を抑えることができればいいわけです。糖尿病治療では新たな薬が次々と開発されて選択肢が増えていますが、その方の年齢、体型、インスリンの状態、合併症の有無なども考慮して、適したものを提案しています。知識のある医師の管理のもとで適切に使用すれば、いずれもリスクは少ないです。初期段階であればあるほど改善も見込めますので、疑わしい場合にはぜひ早めにいらしてください。

糖尿病といえば治癒が難しい病気とされていますね。

確かに完治しない病気といわれていますが、日本糖尿病学会が目標としているのは、血糖をコントロールすることで合併症の発生を予防し、糖尿病ではない方と同じように元気に生活をして寿命を全うしようというものです。誰しも突然脳梗塞で倒れたり、糖尿病神経障害や糖尿病網膜症で失明したりしたくないでしょう? ですから、合併症を起こさないよう血糖をコントロールして病気と付き合っていくことが肝心なのです。でも無理をしてはいけません。無理が利くのはほんの一時期。何十年と続けることはできませんからね。ある患者さんはケーキが大の好物で、以前はホールケーキを丸ごと召し上がることもあったそうです。糖尿病になってからは、完全にケーキを断つのはストレスがたまるからと、平日は頑張って我慢し、週末にとっておきのケーキを召し上がるようにしているそうです。このようにメリハリをつけることは治療を長く続けるためにも大事です。

院長ご自身も患者さんの気持ちがよくわかるそうですね。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック4

私自身、血糖値が高めなんですよ。以前はもっと太っていて、15キロほどダイエットした経緯があります。太っている医師に「痩せましょう」と言われても説得力ゼロですもんね。私の場合は、王道の運動と食事で痩せましたが、最初はジョギングも容易ではなかったんです。もともとラグビーをやっていて、体を動かすことは大好きなんですが、それでも継続的な運動は苦しいものでした。ですから「なかなか続かない、痩せない」という患者さんのお気持ちがよくわかります。あまり先まで大きな目標を立ててもぴんとこないでしょうから、1年先よりも1ヵ月、あるいは「まずは今週、お酒を週3回までにしましょうか」など、小さな目標を立てコツコツやるのがお勧めです。

管理栄養士のサポートも受けられると伺いました。

はい。2026年から管理栄養士が常勤で食生活のアドバイスを行っています。糖尿病の患者さんはもちろん、BMIが30以上の方や、高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症といった生活習慣病、また慢性腎臓病の患者さんも対象です。あれも駄目、これも駄目とは言いません。その方の好みや楽しみも大切にして、ストレスなく続けられるような献立の提案などを行っています。

「たいしたことない」と放置せず、適切な治療を

複数の症状を抱える患者さんも多いのですか?

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック5

特にご高齢の方ですと、糖尿病と高血圧症など複数の病気を患うケースも多く、総合的な診療を心がけています。主に薬の調整と食事管理、運動指導が中心ですが、ストレスや不眠にも注意が必要です。ストレスがまったくない方はいないでしょうが、過度にたまると健康に影響を及ぼしますし、不眠は別の病気につながる可能性もありますからね。患者さんとの会話の中に、生活の中の見過ごせない問題点がポロリと出てくることがあるので、そのあたりも常に気をつけています。

検査体制について伺います。

エックス線撮影のほか、狭心症や不整脈を診る心電図検査、各種臓器を診る腹部エコー検査、動脈硬化や頸動脈狭窄を診る頸動脈エコー検査、HbA1cや血糖値などを測る糖尿病精密検査、大腿骨と腰椎で計測するタイプの骨密度検査が可能です。胃カメラやCTなど当院ではできない検査は、患者さんの希望に沿って、近隣の病院を中心にお願いしています。糖尿病の検査は約10分で結果が出るので、患者さんと一緒に確認し、治療方針を立て、食事・運動などの生活習慣や服用している薬の見直しを行います。また、糖尿病が動脈硬化を引き起こし、そこから脳卒中につながることもありますので注意が必要です。当院では週に1日、循環器内科を専門とする先生が大学病院から来て、動脈硬化や心臓・血管の症状を専門的に診ています。

最後に、地域の方々へのメッセージをお願いします。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック6

どんな病気もほったらかしはNGです。「症状がないから、今困っていないから」といって放置せず、定期的に診察を受けるようにしましょう。うっかり診察の予約を忘れることもあるでしょうが、当院では「忘れるほど元気ならいいですね」という考えです。そんなときは「うっかり忘れてました」とぜひお電話をください。来院ハードルは低く、なんでも話せるクリニックをめざしているので、気軽に来てもらえればうれしいです。健康診断もお忘れなく。