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杉浦 立 院長の独自取材記事

草加すぎうら内科クリニック

(草加市/草加駅)

最終更新日:2024/12/11

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック main

東武伊勢崎線・草加駅東口から徒歩1分。ビルの2階にある「草加すぎうら内科クリニック」は、2023年12月に草加駅西口エリアからこの場所に移転してきたばかり。院内は清潔感にあふれ、車いすでも入りやすいようゆとりある造り。待合スペースのオレンジのソファーがウッディーな内装とマッチした落ち着いた空間だ。感染症の疑いのある患者は一人ずつ個別ブースで待つことができるようになっており、安全性・機能性にも配慮している。そんな同院の院長を務めるのは、西新井病院で副院長を務めるなど、長年地域医療に力を尽くしてきた杉浦立(たつし)先生。地域のかかりつけ医として幅広い疾患に丁寧に対応する一方で、糖尿病治療の専門家でもある。患者が通いやすいクリニックをめざしているという杉浦院長に話を聞いた。

(取材日2024年9月5日)

通いやすく話しやすいクリニックをめざして

広く明るい印象のクリニックになりましたね。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック1

2023年12月にこちらに移ってきました。以前は草加駅の西口側にあったのですが、おかげさまで徐々に患者さんが増えてきて手狭になってきましたので、こちらに移ってきました。待合室を広くでき、感染症の疑いの方がお待ちいただく空間も少し仕切ることができています。クリニックというところは、どうしても緊張や不安があってくつろぐような雰囲気は難しいかもしれませんが、それでも少しでも来院しやすく居心地の良いところになりたいと思い、工夫しています。地域のかかりつけ医として、風邪や発熱、咳、だるいなどの諸症状から、糖尿病、高血圧症、高脂血症などの慢性疾患、痛風など内科全般を診ており、健康相談も受けています。中でも糖尿病は私の専門の分野です。駅前の立地のせいか、40代50代といった比較的若い世代の患者さんが多いのも特徴です。

診療されるときに意識していることはありますか?

病院やクリニックはどうしても積極的に足が向かない場所ですよね。だからこそ少しでも通いやすく、居心地良く過ごしてほしいと思っています。そしてなんでも気軽に話していただきたいのです。私も気取らずなんでも話します。糖尿病予防に食事がいかに大切かお話しするのに、血糖値が高めの自分のデータを使ったりすることもあります。糖尿病は慢性疾患で治療は長期に及びますから、病気と仲良くなってうまく付き合ってほしいのです。診療を重ねていろいろとお話しして、その患者さんの背景がわかってくると、その人に合わせた治療がしやすくなります。仲良くなると病気のことだけじゃなく、知り合いや家族の病気や悩み、介護などについて相談してくれる人もいます。どんな相談にも乗りますし、介護サービスやより専門的なサポート機関につなげることもできますので、なんでもお話しいただきたいです。

患者さんとのコミュニケーションを大切にされておられるのですね。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック2

特に糖尿病は、患者さんの頑張りが目に見える成果として出にくい疾患です。人は努力するとすぐに成果を得たいのですが、なかなかそうはうまくいきません。ですから少しでも前進していれば、一緒に喜んで褒めますし、患者さんのお話をよく聞くようにしています。そして、治療や努力の成果が検査の数値などに現れず、逆に悪化してしまっているようなときは、一緒に原因を考えます。雨の日が続いていたから、外で運動ができなかったから、とか何かしら原因はあるはずなので、次は少しその原因を意識すれば良いのです。うまくいかない理由がわからないのは、モチベーションを維持する上でも一番良くないことですから。

糖尿病治療は、焦らず・無理せず・コツコツと

糖尿病治療はどのように行われていますか?

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック3

40~60代くらいの比較的お若い患者さんには、早い段階からインスリンの注射やGIP/GLP-1受容体作動薬、GLP-1受容体作動薬をお勧めしています。よく糖尿病でお薬を飲む、インスリンの注射を行うというと、その後一生続くのではと思う方が多いのですが、早めに生活習慣を見直して体重を落とし、血糖のコントロールができるようになれば、インスリンの注射も服薬もなくすことは十分期待できます。要するに、一番怖い合併症を防ぐことが望めるレベルまで血糖値を抑えることができればいいわけです。中には注射に抵抗がある方もいらっしゃるでしょうが、早めの治療開始をぜひご検討いただきたいですね。

糖尿病といえば治癒が難しい病気とされていますね。

確かに完治しない病気といわれていますが、日本糖尿病学会が目標としているのは、血糖をコントロールすることで合併症の発生を予防し、糖尿病ではない方と同じように元気に生活をして寿命を全うしようというものです。誰しも突然脳梗塞で倒れたり、糖尿病神経障害や糖尿病網膜症で失明したりしたくないでしょう? ですから、合併症を起こさないよう血糖をコントロールして病気と付き合っていくことが肝心なのです。でも無理をしてはいけません。無理が効くのはほんの一時期。何十年と続けることはできませんからね。ある患者さんはケーキが大の好物で、以前はホールケーキを丸ごと召し上がることもあったそうです。糖尿病になってからは、完全にケーキを断つのはストレスがたまるからと、平日は頑張って我慢し、週末にとっておきのケーキを召し上がるようにしているそうです。このようにメリハリをつけることは治療を長く続けるためにも大事です。

院長ご自身も患者さんの気持ちがよくわかるそうですね。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック4

私自身、血糖値が高めなんですよ。以前はもっと太っていて、15キロほどダイエットした経緯があります。太っている医師に「痩せましょう」と言われても説得力ゼロですもんね。私の場合は、王道の運動と食事で痩せましたが、最初はジョギングも容易ではなかったんですよ、すぐ息が上がってしまって。ゼーゼー言いながらヨタヨタ走っている私を、私よりもはるかにお年が上の2人組が談笑しながら華麗に抜いていく、なんていうこともありました(笑)。私はもともとラグビーをやっていて、体を動かすことは大好きなんですが、それでも継続的な運動は苦しいものでした。ですからなかなか続かない、痩せないという患者さんのお気持ちがよくわかります。だからこそ、患者さんと話をして、どんなふうにすれば続けられるかを一緒に考えていきます。小さな目標を立てコツコツやるのがお勧めです。

「たいしたことない」と放置せず、適切な治療を

複数の症状を抱える患者さんも多いのですか?

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック5

特にご高齢の方は、糖尿病と高血圧症など複数の病気を患っておられる方が多いので、総合的な診療を心がけています。主に薬の調整と食事管理、運動指導が中心ですが、ストレスや不眠にも注意しています。ストレスがまったくない方はいないでしょうが、過度にたまると健康に影響を及ぼしますし、不眠は別の病気につながる可能性もあります。患者さんとお話ししていると、生活の中の見過ごせない問題点がポロリと出てくることがあるので、そのあたりも常に気をつけています。

検査体制について伺います。

今回の移転に伴い、エックス線撮影装置と、大腿骨と腰椎で計測するタイプの骨密度検査機器を導入しました。狭心症や不整脈を診る心電図検査、各種臓器を診る腹部エコー検査、動脈硬化や頸動脈狭窄を診る頸動脈エコー検査とHbA1cや血糖値などを測る糖尿病精密検査ができます。糖尿病の検査は約10分で結果が出るので、患者さんと一緒に確認し、治療方針を立て、食事・運動などの生活習慣や服用している薬の見直しを行います。胃カメラやCTなど、当院ではできない検査は、近隣の病院を中心に、患者さんの希望に沿ってお願いしています。より専門的な治療が必要な場合は適切な医療機関をご紹介します。

今後の展望と、地域の方々へのメッセージをお願いします。

杉浦立院長 草加すぎうら内科クリニック6

今後は、栄養指導や検査の体制をさらに拡充したいと考えています。地域のかかりつけ医としてどんなときも頼っていただける存在でありたいと思いますし、重篤な合併症を起こしたり、寝たきりになったりしないように、生活習慣病の治療・予防にも注力していきます。どんな病気もほったらかしはNG。症状がないから、今困っていないから、といって放置せず定期的に診察を受けるようにしましょう。うっかり診察の予約を忘れることもあるでしょう。当院では「忘れるほど元気ならいいですね」という考えです。そんな時は「うっかり忘れてました」とぜひお電話をください。来院ハードルが高くないなんでも話せるクリニックをめざしているので、気軽に来てもらえればうれしいです。健康診断もお忘れなく。

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