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紅林 昌吾 院長の独自取材記事

くればやし内科

(西宮市/西宮北口駅)

最終更新日:2023/08/16

紅林昌吾院長 くればやし内科 main

「病気を正しく知ってもらい、早い段階から治療を行うことで合併症の予防につなげたい」と穏やかながら芯のある口調で話すのは、「くればやし内科」の紅林昌吾院長だ。医師生活30年の節目である2019年に開業した紅林院長の経験から、同院では特に糖尿病や内分泌疾患の診療に力を入れている。患者の生活に合わせた予防や治療の提案を行うため、血液検査をはじめとする必要な検査は即日結果を出せるよう設備を整え、検査結果を患者と共有して治療方針を決定する。紅林院長に患者との向き合い方、理想のクリニック、めざす医師像について話を聞いた。

(取材日2019年8月8日)

30年の節目。これまでのキャリアを生かし開業

明るくすっきりとした待合スペースで、とてもすてきな院内ですね。院内の造りでこだわった点はありますか?

紅林昌吾院長 くればやし内科1

開業する際、個室の相談室を設置することは決めていました。当院は糖尿病や生活習慣病の患者さんも多くいらっしゃいます。糖尿病では、結婚・妊娠・出産などの人生のステップや生活習慣など、プライベートな内容が治療と密接に関係するため、プライバシーを守るためにも相談室が必要と考えていました。また、慢性疾患の診療には血糖・血圧などの経過を示したデータが必要です。検査結果を迅速に、当日中に出すために、さまざまな検査機器を導入しています。そして「血圧に気をつけましょう」というような掲示物は、あえて貼らないようにしています。検査を行い、結果を出し、それをもとに診療を行うという流れの関係から必然的に待ち時間が長くなることも。そんなときに、診察室でも言われることを張り紙などで見てしまったら気が滅入ってしまいますよね。待ち時間はなるべくリラックスした状態で過ごしていただきたいので、落ち着いた雰囲気にしています。

クリニック開業に至った経緯を教えてください。

滋賀医科大学を卒業後、大阪大学医学部で研修を受け、内分泌系の研究を行うため同大学院へ進学しました。その後研究がうまく展開しまして、米国国立衛生研究所へ3年間留学。帰国後、阪大病院に勤務し、その後西宮市立中央病院で15年間にわたって、糖尿病と内分泌領域を専門とした診療を行ってきました。昨年医師生活30年を迎え、自分のこれまでの人生を振り返り、もっと患者さんの身近に立って自分の知識を生かしたいと思うようになりました。病院に勤務していると、診療以外の仕事も多岐にわたります。非常に貴重な経験を積むことができましたが、もっと一人ひとりの患者さんをじっくり診る時間がほしい、もっと全力で患者さんと向き合いたい、と思い開業しました。医師人生の最後は「医師」でありたいと思ったのです。

先生が患者さんと向き合う際、どのようなことを大事にしていますか。

紅林昌吾院長 くればやし内科2

病気や症状だけにとらわれず、患者さんを「人」として診ることが一番大事です。例えば糖尿病の場合、数値的な側面でどれだけ血糖値をコントロールできているかも重要ではありますが、患者さんの病状・年齢から、家族構成、家族のサポート、社会的な支援、食事の内容などを知ることも重要。その上で患者さん個々に合った治療を提供すること、また慢性疾患ですから、それをどれだけ継続できるかも大事になってきます。ですので、患者さんのモチベーションを保つため、動機づけを欠かさずに行う必要があります。当院では慢性疾患の診療を中心に行っていますが、優しいだけでなく、時に厳しく指導をしなければならないこともあります。でもそれは本当に良くなってもらいたいからこそであり、私も真剣に向き合いたいと思うからです。だからこそ「医師と患者」という関係性だけではなく「人と人」として向き合い、話をしています。

患者と二人三脚で治療に取り組む

糖尿病の治療で大事なことを教えてください。

紅林昌吾院長 くればやし内科3

薬に頼るのは必要最小限にするのが当院の方針です。薬の効果を発揮させ、血糖値をコントロールするためには食生活、運動習慣、生活習慣の改善を行う必要があります。「食事」「運動」「薬」の3本の柱がしっかりとしていないと治療は長続きしません。どれか1つに偏っていたり、どれかが欠けていたりしては駄目なのです。患者さんの努力も非常に大切ですし、血糖値の管理を行うことがどれほど重要なのか、まず理解していただくことが第一歩です。そこから患者さんの年齢や現在の病状などに合わせて、患者さんに適した目標値・治療方針を決めて、一緒に取り組んでいく必要があります。

血糖値の管理はなぜ必要なのでしょうか?

お伝えするのは「糖尿病は優しいけれども、怖い病気」ということ。糖尿病は痛みなどがなく静かに進行していく意味では、優しい疾患と言えるのかもしれません。ですが血糖値の管理を甘くみていると、血管や臓器にダメージが蓄積していき、眼底出血や腎不全、心筋梗塞や手足の麻痺などの重篤な症状が現れることもある、怖い疾患なんです。血糖値を中心に糖尿病の管理をしっかり行えれば合併症の予防にもつながりますし、日常生活ではあまり病気を意識せずに過ごすことも可能になることも。しかし、もし管理が不良であると、合併症のリスクもあります。また、がんなど他の疾患で手術が必要でも、まず血糖値を手術可能な状態に戻してからでないと手術ができない、など……。つまり、他の疾患の早期治療が難しくなる可能性があります。だからこそ適切なレベルの血糖値に戻して、維持をしていくことが重要なことなのです。

お話を聞いていると、先生は人とのつながりを大事にしているように感じます。

紅林昌吾院長 くればやし内科4

学生時代、研究生活、留学、前職である西宮市立中央病院での勤務を経てさまざまな人と出会い、育ててもらいました。人との出会いや、その後の付き合いは非常に大切なものだと感じています。そして医師と患者という関係性も、一期一会のたいへん貴重なもの。これを大事にしたいと常に思っています。

患者にとっての「希望の光」でありたい

先生のご趣味は剣道とお伺いしました。

紅林昌吾院長 くればやし内科5

はい、週に1、2回道場に通っています。診療が終わってから家で素振りを行うことも。汗を流し、稽古に集中することで日頃のストレスが解消されるとともに日々の診療に生かせることもあります。剣道の指導を受ける中で厳しく叱られることもありますし、逆によくできたことを褒めてもらうと本当にうれしいものです。それは糖尿病などの慢性疾患の治療・指導と重なる部分があります。また剣道の昇段審査を受け合格できなかった際に師匠から「この経験も無駄ではないはずですよ」と言われました。努力をしてもできないこともありますし、より患者さんの気持ちがわかるだろうと。糖尿病の患者さんを褒めたり、時に厳しく指導する際に、私自身も努力をし、失敗をしていることを知ってもらうことで一緒に頑張れる、そんな「希望の光」になる一助になっていると感じます。

理想のクリニック像について教えてください。

慢性疾患の診療には医師だけでなく、看護師、検査技師、管理栄養士などさまざまな職種によるチームでの医療が欠かせません。幸いにして当院ではスタッフに恵まれ、皆が患者さんとしっかりコミュニケーションを取り、お話をしっかりとするようにしています。そうすることで、患者さんの悩みや相談事を拾い上げることができますし、日常の些細な変化・経過も医師である私も含めてチーム全体で共有することで、診療に生かしていくことができると思っています。これまで私が病院で行っていたような専門性の高いチーム医療を提供できるクリニックをめざしたいと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

紅林昌吾院長 くればやし内科6

これまでの知識・経験を生かし、糖尿病や甲状腺疾患、下垂体などの内分泌系疾患の診療でお役に立ちたいと思っています。健康診断で血圧・血糖値・脂質・尿酸値などの項目について指摘された方、糖尿病の治療を始めるか迷っている方、一度治療を放っておいたけれど大丈夫か心配な方は一度相談にいらしてください。慢性疾患の治療では、患者さん本人だけでなくご家族の疾患・治療への知識も必要です。食生活や生活習慣を改めるには毎日患者さんと接しているご家族に正しい知識を持って協力していただくと、患者さんの努力が治療に生きてくると思うのです。ですからぜひご家族で来院していただき、一緒に病気に向き合っていただきたいですね。他にも糖尿病や高血圧症と関わりのある睡眠時無呼吸症候群など、専門の外来を設け検査・治療をしています。自分の症状でどこの病院に行ったらよいかわからない場合なども、気軽に相談いただける存在になれたらと思います。

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