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木島 冨士雄 院長の独自取材記事

木島内科クリニック

(新宿区/下落合駅)

最終更新日:2026/10/13

木島冨士雄院長 木島内科クリニック main

西武新宿線下落合駅と中井駅の中間に位置する「木島内科クリニック」は、閑静な住宅街の中にあるにもかかわらず、遠方からも患者が足を運ぶクリニックだ。院内は明るく清潔感にあふれ、木島冨士雄院長の誠実な人柄が現れている。同院では、内科・循環器内科・胃腸内科・呼吸科内科・小児科・皮膚科と幅広い診療に対応しているが、木島院長は循環器疾患、中でも高血圧を専門としている。地域のかかりつけ医として、患者の背景まで理解してより良い診療につなげる姿勢を取っている。新宿区医師会でも長年尽力してきた木島院長に、診療で大切にしていることや、専門の循環器疾患、かかりつけを持つことの重要性について話を聞いた。

(取材日2026年9月4日)

患者の背景まで丸ごと理解して診療へつなげる

先生が開業医として大切にされていることは何ですか?

木島冨士雄院長 木島内科クリニック1

私は大学病院で長く診療に携わってきました。その経験から専門的な知識や技術を身につけることができましたが、開業してからはそれに加えて、患者さん一人ひとりの背景を理解することの大切さをより強く実感するようになりました。家庭環境やお仕事、日々の生活習慣、抱えている悩みなどをお聞きすることで、症状の背景にある原因や、その方にとって無理のない治療法が見えてくることがあるからです。特に循環器疾患や糖尿病の診療では、生活と深く関わる病気だからこそ、患者さんのことを幅広く知ることが重要だと考えています。そのため私は、できるだけ早く患者さんに心を開いていただけるよう心がけています。治療やお薬についても丁寧にご説明し、ご納得いただいた上で一緒に治療を進めることを大切にしています。病気だけを見るのではなく、その方の人生やご家族も含めて支えていける医療をめざしています。

ずっと大切にされているポリシーがあるそうですね。

医師として大切にしているのは、病気だけを見るのではなく、その人の力になりたいという気持ちです。ある医師の姿を描いた小説にもあるように、患者さんが抱える不安や苦しみに向き合い、なぜその症状が起きているのかを一緒に考え、より良い方向へ導いていく。その積み重ねが医療の本質だと考えています。だからこそ、一人ひとりと誠実に向き合い、その方にとって最善の医療を提供できるよう努めています。患者さんにとって、どの医療機関を受診し、どの医師と出会うかは、その後の人生を大きく左右することがあります。治療にはさまざまな選択肢や考え方がありますが、その中から患者さんにとって最善と思える道を一緒に考え、ご提案することが私の役割です。受診してくださった方が、「ここに相談してよかった」と思えるような医療を提供していきたいですね。

院長はかかりつけを持つことを推奨されていますね。

木島冨士雄院長 木島内科クリニック2

いくら健康な人でも、風邪を引いたり、転んでけがをすることがあると思うんです。軽いけがであればそれで済むと思いますが、例えば骨を折ったりしたら、どうしますか? 救急車をお願いする場合でも、普段からかかりつけの先生がいたとしたら、その先生に連絡して紹介してもらうことができます。アレルギーや既往歴、持病がある場合などは適切な医療情報を伝えることもできますので、適切な医療を受けられることと思います。患者さんご本人も安心でしょうし、受け入れる医療機関側も受け入れやすいでしょう。当院の場合は周辺の病院と密に連携を取っておりますので、ご紹介するとお返事をいただけます。病状が適切に把握できますので、かかりつけ医である私からも、患者さんにアドバイスなどができます。そういう点でも、皆が安心できるのではないでしょうか。

親子二代で守る、地域に根差したかかりつけ医療

ご専門の循環器疾患、高血圧について教えてください。

木島冨士雄院長 木島内科クリニック3

高血圧症というのは“万病のもと”と言われるほど怖い病気です。循環器疾患は主に心臓の疾患が中心ですが、高血圧症は脳や腎臓、そして高齢者では手足の血行障害にもつながります。ですから健康に自信がある方でも家庭での血圧を時々測ることをお勧めしています。健康診断の血圧は緊張で高く出ることが多いので、自宅や別の医療機関の自動血圧計での値を知っておき、もし高いと感じたら早めに受診してほしいと思います。また、血圧は下げすぎても危険ですから、正しい知識を持って管理することが大切です。循環器は心臓だけでなく脳や腎臓、手足まで全身に関わる領域ですから、血圧管理が本当に重要なんですよ。当院では家庭血圧の記録用に血圧手帳というものをお渡ししており、毎日の計測にお役立ていただいています。

現在は息子さんと2人体制で診療されているそうですね。

息子も患者さん一人ひとりのお話を丁寧に伺い、その方の生活背景まで理解した上で診療を行うことを大切にしているようです。また、地域の基幹病院や大学病院との連携にも積極的で、必要な時には適切な医療へつなげられる体制づくりにも力を入れています。息子は循環器を専門に学んできましたので、診察では心音を丁寧に確認し、心疾患の兆候を見逃さないよう日頃から努めています。画像診断などの専門的な知識も持っていますので、私にはない視点で病気の早期発見につなげてくれていると思います。私とは30歳ほど世代が違いますから、新しい知識や情報を柔軟に取り入れ、スピード感を持って判断できることも息子の強みではないでしょうか。私がこれまで築いてきた地域の皆さんとの信頼関係を大切に守りながら、新しい時代に合った医療を取り入れてくれているので、安心して任せられますね。

在宅診療にも取り組まれていると聞きました。

木島冨士雄院長 木島内科クリニック4

当院では、地域のクリニックと連携しながら2人主治医制で「寄り添い介護」を実践しています。患者さんが元気なうちは外来に通っていただきますが、通院が難しくなった場合や、自宅で症状の悪化がみられた場合には、在宅診療へと切り替えます。急変があった場合には、電話で相談できるように体制を整えています。また、必要に応じて入院先の病院との橋渡しも行い、切れ目のない医療を心がけています。その中で私が特にお願いしたいのは、ご家族にも一緒に受診していただくことです。患者さんの日々の様子を最もよく知っているのは、ご家族だからです。診療内容や今後の方針を共有しておくことで、体調の変化があった際にも適切な対応が取りやすくなります。毎回ではなくても、月に1度でも一緒に受診していただけるとうれしいです。

地域医療の連携を支え、区民の健康を守り続ける

今の地域の病院との連携体制にも貢献されてきたと伺いました。

木島冨士雄院長 木島内科クリニック5

新宿は大学病院や大規模病院が集まる、全国的に見ても医療資源の豊富な地域です。私は、その恵まれた環境を地域医療に最大限生かすためには、病院と開業医が垣根を越えて連携することが重要だと感じていました。そこで自ら大学病院へ足を運び、「患者さんを中心に考えるという点では、立場が違ってもめざすところは同じです」とお伝えしながら、関係づくりを進めていきました。当初は連携の必要性を共有するところからのスタートでしたが、対話を重ねる中で少しずつ理解と協力の輪が広がっていきました。そして医療連携室の設置などにもつながり、現在の地域連携の基盤づくりに携わることができたのは、とてもうれしく思っています。「区民のための医療」であることを大切に、住む方々により良い医療を届けることに尽力しています。

地域医療に携わる中で伝えたいことはありますか。

近年はインターネットやSNSを通じて誰でも簡単に医療情報を得られる時代になりましたが、必ずしもその情報が自分に当てはまるとは限りません。薬には期待できる効果がある一方、副作用や適応があります。体調に不安を感じたときは、一人で判断せず、まずは信頼できる医師に相談してほしですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

木島冨士雄院長 木島内科クリニック6

近年、患者さんは症状が出た場合に、気楽に近くの先生に受診されるようになりました。それは非常に良いことです。ここで重要なのは、きちんと説明してくれる先生を自分の主治医にすることです。症状の意味や治療の意味というものを、患者さんはきちんと理解することが大切です。患者さん自身も、自分の体のことをしっかり理解する必要があります。ですから、そういった丁寧に説明してくださる先生を見つけておくことをお勧めします。それが、結果として、患者さん自身の健康寿命を延ばし、質の高い生活につながると思います。