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岡田 朗 院長の独自取材記事

おかだ歯科クリニック

(堺市南区/泉ヶ丘駅)

最終更新日:2024/04/24

岡田朗院長 おかだ歯科クリニック main

泉北高速鉄道の泉ヶ丘駅から片蔵方面へ。およそ20分歩くと、道路沿いにポップなキャラクターが描かれた大きな看板が目を引く「おかだ歯科クリニック」が見える。車での通院にも便利な専用駐車場を備え、周囲と一線を画した木の風合いが際立つシンプルな建物は、自然を愛する岡田朗院長のこだわりだという。岡田院長は、大阪歯科大学を卒業後、勤務医などを経て、父親のクリニックを継承し、2016年この地に移転開業した。「クリニックの屋根に設置されている太陽光パネルは、地震などの災害時にスマートフォンの充電スポットとしても活用したい」と話す。広い視野で地域に密着した歯科医療の提供を志す岡田院長に、診療への思いなど、たっぷり語ってもらった。

(取材日2019年4月18日)

定期検診の必要性を地道に伝える

こちらで開業に至るまでの経緯をお聞かせください。

岡田朗院長 おかだ歯科クリニック1

うちは4代続く歯科医師の家系です。私の叔父の「おかだ歯科診療所」を父が引き継ぎ、父から私が引き継いで、移転を機に「おかだ歯科クリニック」に名称を改めました。そして勤務医の頃に出会った妻と、妻の実家で暮らすことになりました。私は大阪市阿倍野区の繁華街に近い場所で育った都会っ子ですが、自然豊かな片蔵に住み、四季の移ろいを感じるうちに、その魅力にはまり、移転開業を決めました。タイミングよく実家の隣が売りに出されると聞き、この地に開業することができました。

患者さんはどの年代の方が多いですか?

小さなお子さんからご高齢の方まで偏りなくお越しです。範囲も広く、光明池からもお越しいただいています。この辺りは車社会ですから、駐車場の造りには気をつけました。道路から入りやすいように設計し、十分な広さを確保しました。現在は7台分の駐車スペースを備えています。ひと口で高齢者といっても年齢の幅が広くなり、それぞれの層でご要望はさまざま。70代に近い方は、歯で苦労されていて、後悔されている人も多いです。その一方で50代後半以降の方などからは、メタルの詰め物を白いものに変えたいというお申し出もあり、見た目を気にされる方も増えてきています。世代間で差はあれど、全体的に歯に対する意識は向上してきていると感じます。長年の啓発活動が功を奏してきたのでしょう。しかし、まだまだブラッシング不足の方も多く、メンテナンス意識を向上させる必要があります。

具体的にはどのように意識を向けさせる努力をされていますか?

岡田朗院長 おかだ歯科クリニック2

とにかく患者さんに対して検診の必要性を訴えるようにしています。お若いうちは、歯のことで大きな苦労をされない方も多いですが、年をとってから「あの時もっとケアしておけば」と言う人は多いんです。しかしそのような意見をお若い患者さんが聞く機会はないですよね。だからこそ、歯科医師である私たちから患者さんに啓発することが重要なんです。社会人になると健康診断の中に歯科検診が含まれていることはあまりないと思います。ケアそのものが気軽にできるものだから、軽んじられている部分もあるのかもしれません。でも逆にいえば、毎日のケアで手軽に防げるものでもある。そういったお話をさせていただくためにも、まずは患者さんがどういう思いで治療を受けに来ているのか、その人の理想のお口の状態について掘り下げて聞く必要があります。何よりもコミュニケーションに時間を割くようにしています。

まずはハードルを低く、今実践できることから提案する

診療の際に心がけていることはありますか?

岡田朗院長 おかだ歯科クリニック3

自分の技術を出し惜しみしないこと。そして、お一人お一人に対して真剣に取り組むことです。当たり前のことですが、それを行うために、たくさんのこだわりを持っています。虫歯治療では極力歯を抜いたり削ったりしないように心がけ、新しい機器の導入も積極的に行っています。また、院内は完全バリアフリー仕様で、車いすの方や、ベビーカーもそのまま診察室まで入れるようにしました。トイレには使い捨ての歯ブラシや、おむつ替えシートも常備しています。ユニットの中の配管ホースの中の水もろ過する装置を備え、いつでも清潔なお水の提供に努めています。診察時間に関しても、忙しい人でも通いやすいように、平日は休診日以外夜7時まで、土曜も診療を行うなど工夫しています。些細なことですが、「当たり前のことを当たり前にきちんとする」、そういった気配りを大切にしています。

新しい治療法などの情報発信も積極的にされるそうですね。

そうです。いくら患者さんの希望を聞いても、患者さん自身が新しい情報を知らなければ、申し出てくれることもありません。例えば、診療報酬の改定によって、保険診療内の治療でも小臼歯であれば一部の白い素材も使えるようになり、治療の範囲が広がりました。歯科医師としては、さらに丈夫だと考えられる自費診療のものをお勧めしたいところですが、まずはその方のお口の中の環境が少しでも良くなればと思い、待合室にポスターを貼るなどして案内しています。まずはハードルを低くすることで、患者さんが今できる治療を提案していくことが重要だと思っています。

先生は自然や地球環境についても大切にされているそうですね。

岡田朗院長 おかだ歯科クリニック4

はい、他人事では済ませられないと感じているからです。その1つが、仕事柄たくさん出るごみ問題。患者さんに使う器具などは、使い捨てまたは滅菌処理されて、一つ一つパッケージに入っています。これらはすべて産業廃棄物です。衛生面で必要なことだとわかっていても、こんなにもたくさんのゴミを出していることに疑問を持ち、考えさせられます。地球温暖化や立て続けに起こる災害は、急激な環境の変化に、地球が警鐘を鳴らしているように思うのです。築き上げた文明を捨てることはできませんが、この気候変動をゆっくりとしたスピードにすることは、一人ひとりの心がけでできると思っています。そういった考えを少しでも多くの人と共有したいと、木造にこだわり、太陽光パネルを取りつけ、地球に優しいクリニックをめざしました。ここを訪れた人が自然の大切さを改めて感じ、環境問題に取り組むきっかけになったら、うれしいですね。

予防歯科中心の診療をめざして、啓発活動を続けていく

休日はどのように過ごされていますか?

岡田朗院長 おかだ歯科クリニック5

週末は、どこかに出かけることが多いですね。自宅はクリニックのすぐ裏ですから、通勤もありませんし、1日中クリニックの中にいるようなもの。休日くらいは思いっきり外で羽を伸ばします。うちには子どもが2人いるのですが、上の子はもうすぐ中学生。中学生になったら、勉強や部活、自分のことで忙しくなって、親とはあまり遊ぶこともなくなってしまうじゃないですか。子育ては期間限定なので、今のうちは家族と遊びたいと思っているんです。私はもともと獣医になりたかったほどの動物好きで、年に何十回も通うほどの動物園ヘビーユーザー(笑)。先週も行ったんですよ。あと、キャンプにもよく出かけますね。テントを立てる時からわくわくしてしまいます。

今後の目標はありますか?

歯科医師ではなく、歯科衛生士が忙しいようなクリニックにしていきたい。つまり、歯を削るような治療ではなく、メンテナンスやクリーニング中心の、歯を守るために患者さんが集う場をめざしたいですね。虫歯治療を終えてからがスタートと考えて、治療後の状態をいかにキープしていくかが課題です。定期検診の推奨はもちろんですが、患者さんのモチベーションを保つことが一番難しいんです。そのために診療時にはいろんな話をします。お口の健康と体の健康は密接に関係していることなど、興味を持っていただけるように、ご家族の話なども交えながら。まずは将来をイメージし、危機意識を持っていただきたいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

岡田朗院長 おかだ歯科クリニック6

知っておいてもらいたいことの一つに、虫歯以上に歯周病は怖いということがあります。進行すると歯茎から悪くなり、多くの歯を一度に失うこともあるからです。また、妊婦さんの早産リスクや糖尿病、心臓疾患、誤飲性肺炎など、その他いろいろな疾患にも影響を与える危険性があります。特に日本人には、30歳から歯周病が進行して、50代から歯が抜け落ちるという方も多いです。30代というと働き盛り世代で、仕事や家事、子育てと、自分自身に向き合う時間が少ないからでしょう。どの年代の方も口腔ケアは後回しにしがちだと思いますが、できれば半年に1回、最低でも1年に1回くらいは定期検診をしてください。皆さんのお口の健康を、一緒に支えていきますので、いつでも気軽にお越しください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミックインレー/3万8500円、セラミッククラウン/6万6000円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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