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金野 陽高 院長の独自取材記事

こんの内科・消化器内科クリニック

(札幌市北区/新川駅)

最終更新日:2021/10/12

金野陽高院長 こんの内科・消化器内科クリニック main

複数の病院で内視鏡検査の経験と技術を積んだ金野陽高(こんの・ようこう)先生が院長を務める「こんの内科・消化器内科クリニック」は、2018年12月に開業したクリニック。「病気以上に人を見る」をモットーにした診療スタイルにより、開業してまだ長い年月を経ていないにもかかわらず、日々、さまざまな世代の患者が体の悩みや相談に訪れているのだそう。「地域に愛され、信頼されるクリニックであり続けたいんです」。穏やかさの中に凛とした情熱を感じさせる口調で語る金野院長に、地域に根差すクリニックの役割と存在意義、自らの診療ポリシーについて、語ってもらった。

(取材日2020年9月23日)

診療の第一歩は、患者のことをしっかり知ること

「病気以上に人を見る」をモットーにされているそうですね。

金野陽高院長 こんの内科・消化器内科クリニック1

ええ。患者さんのことをしっかり理解しなければ、その患者さんが本当に満足できる治療法を提示することはできないと思うんです。例えば、あるご高齢の患者さんにがんが見つかったとします。その際、手術などの外科的治療を行うのが一般的ですが、「手術をして体力を奪われたくない」「介護しなければならない家族がいるから手術で入院することはできない」など、手術をしたくない、もしくはできない理由が、それぞれの患者さんにあるかもしれない。でもその理由を知るためには、患者さんそれぞれの人生観や生活状況を知る必要がある。治療の選択肢を提示するのは私たち医師の仕事ですが、治療法を選択するのは、あくまで患者さんです。患者さんに合った治療法を一つでも多く提示できるよう、その患者さんのことを広く、深く理解するための努力を、これからも変わらず続けていきたいです。

患者のことを理解するために、具体的にどのようなことを行っていますか?

患者さんが積極的に話せる雰囲気づくりを心がけています。言葉を変えれば、私ではなく、患者さんに少しでも多く話していただくようにしています。話す内容は、症状に関すること以外でも一向に構わない。むしろ、雑談を多くしたほうが、その患者さんの人柄や考え方を早く知ることができるんです。あと、診察中はできるだけカルテを見ないようにしています。患者さんと対面で向き合う。そして、話す表情や声のトーン、顔色などをきめ細かに観察する。五感をフルに活用して、たくさん話し、しっかり向き合うことが、患者さんを知る最善の方法だと考えています。

医師を志した理由や、開業したきっかけなどを教えてください。

金野陽高院長 こんの内科・消化器内科クリニック2

幼い頃から、将来は人の役に立つ仕事に就きたいと思っていました。小学生の頃に医師の存在を知り、中学生になってから本格的に医師をめざすようになりました。その後も医師になりたいという気持ちは変わらず、高校卒業を機に地元を離れ、北海道の医科大学に進学。大学の最終年度には、さまざまな診療科を経験する機会があったのですが、内視鏡を用いた処置や手技に魅力を感じ、この分野で専門的な知識や技術を身につけていきたいと思うようになりました。その後、複数の病院での勤務を経て、2018年の12月に開業しました。理由は、患者さん一人ひとりにじっくり向き合う時間を持ちたかったからです。病院とクリニックとでは求められる役割が違うので、勤務医時代は多くの患者さんの診療を行うため、一人ひとりにかける時間が限られていたんです。

内視鏡検査と便秘の治療を軸に内科全般に対応

内視鏡検査に注力されているそうですね。

金野陽高院長 こんの内科・消化器内科クリニック3

先ほどもお話ししたとおり、大学時代に内視鏡検査の手技や処置に魅力を感じて以来、複数の病院で内視鏡検査の技術を磨いてきました。その経験を、一人でも多くの患者さんの治療に役立てていきたいというのが、開業した理由の一つでもあります。当院の内視鏡検査のモットーは「つらくない、痛くない検査」。胃の内視鏡検査は経鼻・経口、どちらでも対応していますし、胃・大腸内視鏡検査とも、患者さんのご希望に合わせ、鎮静剤を使って眠りながら検査を受けることも可能です。検査結果は、その日のうちにフィードバック。重篤な疾患が見つかった場合には、速やかに適切な医療機関をご紹介します。当院の検査でがんが見つかり、提携先の病院で治療を受けた後に報告をしに来てくださる患者さんもおり、そんな時には、医師としてのやりがいを感じますね。

便秘に悩む方への診療も行っているそうですね。

便秘専門に診療を行っているクリニックは、あまりないのではないでしょうか。便秘はともすると、放置されたりしてしまうこともありますが、それは違います。便秘症状の裏に、何か疾患が隠れている可能性もあるからです。便秘症状の改善のため、まず当院が行うのは食生活や運動習慣の指導。それだけで済む方もいらっしゃいますし、必要に応じて薬を処方することもあります。便秘症状の改善のために市販薬を使用する患者さんも多いのですが、一般的な市販薬には刺激性下剤が含まれていることがあり、長期間の使用で、かえって腸にダメージを与えてしまう場合もあるため、適切なコントロールが必要です。当院の便秘専門の診療では「即効性を求めず、少しずつ改善していく」こと。気になることがあれば、いつでも気軽にご相談ください。

来院される患者さんは、どのような方が多いのでしょうか。

金野陽高院長 こんの内科・消化器内科クリニック4

患者さんの年齢層は実にさまざま。まさに老若男女です。訴えられる症状も、実に多岐にわたっています。地域に根差し、地域に貢献することを目標としている当院にとって、多くの患者さんに頼りにしていただけることは、この上なく光栄なことだと思っています。また私自身、大学卒業後に複数の病院で勤務したこともあり、多くの医師や医療機関とのネットワークを築くことができました。患者さんに対して、専門的な治療を提供してくれる医師や医療機関をご紹介できるのも、当院の強み。ぜひご活用いただきたいと思います。

患者にも地域にも、愛されるクリニックをめざして

クリニックを開業し、勤務医時代の経験が役立っていると感じることはありますか?

金野陽高院長 こんの内科・消化器内科クリニック5

治療の全体像を把握できることですね。当院以外の医療機関で治療を受けることになっても、その後、完治に向けてどのようなステップを踏み、それぞれにどれくらいの時間を要するのか、あらかじめ説明することができるんです。それはつまり、患者さんの不安を軽減し、入院に向けての準備を整える時間的な余裕を患者さんにもたらすことにつながると考えています。勤務医時代は、外来から検査、手術を一貫して行っていました。そうした経験を長年積み重ねてきたから、さまざまな疾患における治療方法や治療期間などを把握できるようになったのだと思います。患者さん一人ひとりに真摯に寄り添ってきた結果だと、私自身は感じています。

病院ではなくクリニックで診療を受けるメリットは何でしょうか。

なんと言っても、あらゆる時間を短縮できることだと思います。診察の結果、内視鏡検査が必要となっても、検査の予約状況次第では、すぐに検査することもできる。当然、待ち時間も少ない。その日のうちに、検査結果をお伝えすることが可能なものもあります。また検査の結果、他の医療機関との連携が必要となった場合でも、迅速に紹介先の医師とコミュニケーションも図れます。スピーディーな診療は、患者さんはもちろん、医師にとっても大きなメリットがあると思います。

今後のクリニックの目標を教えてください。

金野陽高院長 こんの内科・消化器内科クリニック6

今でもさまざまな世代の患者さんに来院していただいていますが、もっともっと、誰もが気軽に遠慮なく足を運べる場所にしていきたいと思っています。「こんな症状があるけど、何科に行けばいいのかわからない」といった声をよく耳にしますが、そんな時こそ、ぜひ当院を頼っていただきたい。当院で対応できる部分についてはベストを尽くしますし、対応できない部分については、その診療が専門の先生や医療機関との連携に尽力させていただきます。そして将来的には、誰もが気兼ねなく集える憩いの場所にしたい。待合室にはテレビを2台も用意してますしね(笑)。さまざまな面で、地域コミュニティーを支える存在であり続けることが目標です。

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