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サイエンスでもありアートでもある
家族や地域を守る家庭医療とは

小金井ファミリークリニック

(小金井市/武蔵小金井駅)

最終更新日:2025/07/14

小金井ファミリークリニック サイエンスでもありアートでもある 家族や地域を守る家庭医療とは 小金井ファミリークリニック サイエンスでもありアートでもある 家族や地域を守る家庭医療とは
  • 保険診療

2018年導入の新専門医制度により、基本領域の一つとして認定された「総合診療」。新しい分野だが、日本専門医機構認定総合診療専門医になるには特別なトレーニングが必要だ。近年、地域のプライマリケアを支える重要な存在としてニーズが高まっているが、いまだ十分な人員が確保できているとは言い難い。そのような状況下で、総合診療をさらに細分化した専門領域である「家庭医療」を、在籍する医師全員が専攻しているという「小金井ファミリークリニック」。へき地医療の現場などで研鑽を積んできた金昇赫(きむ・すんひょく)院長もその一人だ。「家庭医療とはサイエンスでありアートでもある」と語る金院長に、家庭医療について詳しく教えてもらった。

(取材日2025年5月29日)

内科・外科を問わず総合的に扱う家庭医療、地域に暮らす一人ひとりを見守る

Q家庭医療とはどのようなものなのでしょうか?
A
小金井ファミリークリニック 日本専門医機構認定総合診療専門医の資格を持つ金院長

▲日本専門医機構認定総合診療専門医の資格を持つ金院長

家庭医療とは患者さんの病気そのものだけではなく、さまざまな背景も視野に入れ包括的なケアを行う医療のことです。患者さんが属している家族などの母集団の中で起こり得る、さまざまな問題にも対処します。あらゆる課題に対応するため、家庭医療を専攻する医師は内科から外科までおよそすべての診療科について一通り学びます。なおかつ、生活習慣病などのよくある疾患、いわゆるコモンディジーズに関しては各専門家と同等レベルで診られる力量も備えていなければいけません。対象とする年齢も幅広く、乳幼児健診から終末期の看取りまで一生涯に寄り添ったケアしていくのも特色です。

Q家庭医療で行われる診療について具体的に教えてください。
A
小金井ファミリークリニック 通院が困難な患者を訪問し、生活に寄り添った医療を提供

▲通院が困難な患者を訪問し、生活に寄り添った医療を提供

例えば、普通の風邪の治療などは一般的な内科と大差ないかもしれません。しかし、同じような主訴で何度も受診するような患者さんに対しては「主訴以外に解決すべき問題はないか」と深く掘り下げ、背景に迫るケアができるのがわれわれの強みです。例えば、繰り返す腹痛から学校や会社での問題が明らかになる例も少なくありません。訪問診療においても当院では「家の中の一つ一つの物にストーリーが詰まっている」と、患者さんがどのような文脈の中で生きているのかを読み解き、治療のヒントを探ります。もちろん、医療は「サイエンス」なので知識の刷新も常に欠かせませんが、家庭医療では同時に「アート」の側面も非常に重要だと考えています。

Q家庭医療のどのような点が「アート」なのでしょうか?
A
小金井ファミリークリニック 一人ひとりの悩みに寄り添った治療を心がける

▲一人ひとりの悩みに寄り添った治療を心がける

例えば、高齢になると多疾患併存の方も少なくありません。高血圧症や糖尿病など、見られるすべての疾患に対してガイドラインを厳格に守った処方をしても、薬の管理に悩み、かえって服薬を続けられなくなってしまう人もいます。薬を管理してくれる同居人がいない、生活に困窮しているなど社会的な背景にも左右されます。そこで重要になってくるのが、病気に対する最適の治療を追い求めるだけではなく「その人にとってのベスト」を探り、上手な落とし所をつくること。このように、ガイドラインに準拠しながらも、生活や人生に即した「持続可能な医療」をクリエイトしていくという点において、家庭医療はアートとも言えるのではないでしょうか。

Qこちらでの家庭医療では何を大切にしていますか?
A
小金井ファミリークリニック あらゆる人に優しいバリアフリー設計の院内

▲あらゆる人に優しいバリアフリー設計の院内

大切にしているのは、どなたに対しても人と人として敬意を持って接することです。例えば、認知症で意志の疎通が難しくなっていても、必ず目を合わせてコミュニケーションするようにしています。お子さんについても、付き添いの親御さんだけではなく、ご本人に話しかけることも忘れません。しかしどんなに丁寧に、と心がけていても、患者さんになかなかうまく伝わらない場合もあります。そんなときはそのままやりすごしてしまうのではなく、一つ一つ振り返りを行い、どうしたらより適切な説明ができるのか知識を再整理します。家庭医療はプライマリケアの前線を担うからこそ、最善を尽くせるよう努力し続けることも大事です。

Q家庭医療はプライマリケアの要なんですね。
A
小金井ファミリークリニック 自己判断せず、専門的な知識を持つ医師に相談しよう

▲自己判断せず、専門的な知識を持つ医師に相談しよう

だからこそ、プライマリケアを逸脱しそうな兆しにも常に目を光らせ、必要があれば迅速に高度医療機関につなげています。そのためにも、患者さんには「ここまでは問題ないが、こうなった場合は一刻も早く受診を」と具体的に話すようにしているんです。例えば、風邪一つ取っても、熱が5日以上続いていないか、咳が急に悪化することはないか、などを聞くようにしています。また、高血圧は臓器障害を出さないことが大事なので、1日2回の血圧測定をお願いしつつ、息苦しさや頭痛があればすぐに相談してくださいと繰り返しお伝えしています。わかりやすい説明を求めている方も、家庭医療を専門とする医師を尋ねてみてはいかがでしょうか。

ドクターからのメッセージ

金 昇赫院長

何科に相談すべきか迷うときってありますよね。「喉が痛い、内科と耳鼻科どちらに行くべきか迷う」「頭痛がするけど脳外科に行くほどなのか?」「腰痛があるけど整形外科は混んでいるかもしれない」といったときも、家庭医療を強みとするクリニックならば問題なく対処できます。当院でも内科診療はもちろん、小さな切り傷の縫合や、エコーで診察をしつつ必要に応じて注射や処置をすることも可能です。アトピー性皮膚炎や花粉症も、プライマリケアの観点で処理できる症例は幅広く対応できるようにしています。ご家族がそれぞれに違う病気でお悩みの場合などもトータルで診ていきますので、遠慮なくご相談ください。

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