青柳 有祐 院長の独自取材記事
アールデンタルオフィス
(千代田区/御茶ノ水駅)
最終更新日:2023/10/13
JR中央線の御茶ノ水駅から徒歩約1分と便利な場所で、歯科一般の保険診療から、セラミック治療や歯列矯正、ホワイトニングなどの自由診療まで、幅広い歯科診療に対応しているのが、「アールデンタルオフィス」だ。地域に通う会社員や学生に加え、審美面にも配慮した治療を希望する患者も多く訪れているという同院。青柳有祐院長は、インフォームドコンセントに基づくオーダーメイド治療を心がけており、最善と思う治療方法があっても押しつけはせず、常に複数の選択肢とそのメリット、デメリットなどを丁寧に説明した上で、患者自身に選んでもらうことを大切にしていると言う。そんな青柳院長に、同院のことや歯科医療にかける思いなどを聞いた。
(取材日2022年4月22日)
セラミック治療と歯列矯正に注力
こちらは、どのようなクリニックですか?
当院は、もともと私の父が診療を行っていました。父は最初、本駒込で開業したのですが、その後に現在の場所に移転したのです。そして、父が体調を崩したこともあって、2018年に私が引き継ぎました。現在は、虫歯や歯周病など歯科一般や親知らずの抜歯などの歯科口腔外科に加え、セラミック治療や矯正、ホワイトニングなどの審美歯科にも力を入れています。患者さんは、昼間は自由診療で審美的な処置を希望する比較的若い女性や男性が多く、夕方から夜になるとこの近くに勤めている会社員の方や学生さんが多くなりますね。当院は夜9時まで診療をしているので、お勤め帰りに通院している方も少なくありません。また、父の頃から引き続き通ってくださっている方もいらっしゃいます。
力を入れていることは何ですか?
一番自信があるのは補綴、特にセラミックを用いた審美面にも配慮した補綴です。当院の患者さんは見た目もきれいにしたいと希望される方が多く、詰め物やかぶせ物にセラミックを選択する方も少なくありません。セラミック治療を希望する方は、写真などを見て自分の思っている色や形があって、そのとおりにしてほしいとおっしゃる方もいます。当院が連携している歯科技工士は技術的にもかなり上手ですし、そのような場合は、その歯科技工士さんに当院まで来てもらって、実際に患者さんを一緒に見て、3人で話し合った上で色や形などを決めるなど、少しでも患者さんに満足してもらえるよう取り組んでいます。
ほかに力を入れていることはありますか?
マウスピース型装置による矯正です。最近のマウスピース型装置による矯正は、かなりの症例に適応が可能になっています。マウスピース型の装置は、時間がかかることもありますが、特に臼歯部を後ろ方向に動かすことを目的にしています。そのため、これまでは非抜歯で矯正をすると前歯が出っ歯気味になってしまうことがあったのですが、マウスピース型装置による矯正では、非抜歯でも出っ歯気味にならなようにすることがめざせるのです。ただ、マウスピース装置による矯正ですべてが終わるというのは難しく、最後の頃にワイヤーブラケットを使用することもあります。当院では、できるだけマウスピース型装置だけで完結できるよう努力しています。また、より高い審美性を求める方に、矯正とセラミック治療を組み合わせるようなことにも対応しています。
ちょっとした修理は自らの手で即日対応
同院で行っている義歯にも特徴があるそうですね。
父がコーヌスクローネと呼ばれる義歯を得意としていたので、私も引き続き診させていただいています。これは、わかりやすく言うと取り外しのきくブリッジというイメージのものですね。入れ歯だということがわかりづらく、固定がしやすいことや、残っている歯に負担がかかりにくいことなど、多くのメリットがある義歯だと感じています。コスト的にも配慮されており、外科処置がないぶん身体的負担も少ないと考えられますので、高齢の方やインプラントはちょっと怖いという方にはお勧めかと思います。
先生は技工もなさると伺いました。
はい。大がかりなものは設備もありませんので外部の歯科技工所に出しますが、義歯などのちょっとした修理なら院内で即日対応することができます。昔から通ってくださっている患者さんは、月に1度ほどの来院でメンテナンスをしていく方が中心ですが、仮歯を作って外部に出すとなると何度も来ていただかなくてはなりません。高齢の方も多く面倒をおかけしては申し訳ないので、何とかしたいと思って技術を身につけました。実は、以前いた歯科技工士さんが諸事情でお辞めになるとき、直接技術を教えていただいたんです。もともと手先が器用なほうで細かい作業が好きなので、あまり苦にせず学ぶことができました。
診療の際に心がけていることはありますか?
まずは、しっかりと痛みが取れて、再治療にならないようにすること。加えて、できるだけ通院回数が短くて済むように、例えば、治療内容がそれほど難しくなければ2回目で終わらせられるよう努めています。また、インフォームドコンセントに基づくオーダーメイド治療を心がけており、最善と思う治療方法があっても押しつけはせず、タブレット端末も用いながら常に複数の選択肢とそのメリット、デメリットなどを丁寧に説明した上で、患者さん自身に選んでもらうことを大切にしています。それらの根本にあるのは、「困っている人を助けてあげたい」という気持ちです。私は、幼稚園から高校までミッション系の学校に通っていましたが、そこでの教えや経験が大きく影響しているのだと思います。これからも、多少の時間がかかってもしっかりコミュニケーションを取ることを大切にしていきたいですね。
新しいステージで、より良い治療を提供していきたい
大学院時代の研究で、現在の診療に生きていることはありますか?
私が大学院で取り組んでいたのは歯科材料の研究で、コンポジットレジンを多く取り扱っていました。コンポジットレジンは、現在も歯の修復によく使われる材料です。コンポジットレジンにもたくさんの種類があり、それらをどのような部位でどのように使うのが良いのかといった知識については、専門的に学んできたつもりです。また、私が教えを受けた宮坂教授は、昔は虫歯治療の際の詰め物に使われていた「アマルガム」という歯科材料から溶出する水銀の量を測る実験をしていて、私もお手伝いをしました。現在、アマルガムは歯科治療にほとんど使われていませんが、一定以上の年齢の方には、以前受けた虫歯の治療などで使われたものが口の中に残っていることも少なくありません。これについても除去する技術を習得していますので、心配な方は一度ご相談ください。
先生が引き継いでから数年がたちましたが、何か思うことはありますか?
診療内容としてはあまり変わりませんが、私自身の気持ちが変わったように感じます。引き継いだ時は、院長をするのが初めてだったので右も左もわからないような感じで、そういう意味では経験が足りていませんでした。それで、自分でも思い返してみると、例えば患者さんに説明をするにも、説明自体はちゃんとしていたのですが、少しぎこちないような、地に足がついていない感じだったと思います。ですが、今はそれなりに経験も積んで、説明もちゃんと理論立ててできるようになって、患者さんにも納得してもらえるようなコミュ二ケーションが取れるようになった。新しいステージに登りつつあるのかなと感じています。患者さんと信頼関係を築き、より良い治療を提供していくためには、この差はすごく大きいのかなと思います。
最後に、今後の展望をお聞かせください。
父の代からこの場所で診療していますから、設備面ではほかの新しい歯科医院より優れているとは言えないかもしれません。その分、患者さんの立場になって考え、常に信頼性の高い治療を提供できる歯科医院でありたいと思っています。また、説明の際にはタブレット端末も用いながら、メリットやデメリットも包み隠さずお話しして、コミュニケーションも大切にするなど、これらの基本的な診療姿勢や方針は変えずに貫いていきたいですね。遅い時間の激しい歯の痛みなどの急患にもちゃんと対応しますので、お困りの際には、まずはご連絡ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/1本500円~、コーヌスクローネ義歯/100万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/片顎15万4000円~、両顎22万円~、セラミック治療/5万円~
※自由診療のみカード決済可能
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。