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中野 崇秀 院長の独自取材記事

なかのこどもクリニック

(寝屋川市/寝屋川市駅)

最終更新日:2020/04/01

190356

寝屋川市駅から歩いて約6分。バス通り沿いのメディカルビルにある「なかのこどもクリニック」は、2019年2月に新規オープンした。院長を務める中野崇秀先生は、子どもの難病治療を得意とする病院での勤務をはじめ、発展途上国での医療活動にも従事。25年以上にわたり積み重ねた小児医療の経験から、「病気や後遺症で苦しむ子どもを減らしたい」と考え、ワクチン接種を積極的に推奨する。また、適切な月齢に予防接種を受けてもらうために、受付、看護師によるスケジュール管理も実施。時にはジョークを交じえながら笑顔あふれる診療をめざす中野院長に、これまでの経歴や診療について、詳しい話を聞いた。
(取材日2020年1月29日)

国内外での経験を生かし、地域の小児医療を担う

これまでのご経歴について教えてください。

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大学卒業後は京都市内の病院や、和泉市にある大阪府立母子医療センターの小児内科・血液腫瘍科で働きました。子どもの死亡原因の中でも、事故以外に多いのが血液難病や小児がんだといわれています。同センターは白血病や小児がん、免疫疾患に対して、世界でも専門性の高い治療を提供することで知られており、日々多くの親子が全国から来院していました。私はもともと子どもが好きで、難病に苦しむ子を一人でも多く救いたい気持ちが強く、国内留学という形で勤務する運びとなりました。同センターのスタッフは、全員が常に子どもたちのことを一番に考えて診療していました。私にとって、彼の方たちとともに働けたことは医師としての信念を強く持ちスタンスを形成するきっかけとなり、今でも大きな存在です。治療以外の面でも時間を見つけて病棟のイベントに参加したり、季節によっては仮装したりするなど、子どもたちとふれあう時間の大切さも学びました。

海外でも活動されていたと伺いました。

昔から海外での医療活動に興味を持っていたこともあり、ネパールでの医療支援や西アフリカ巡回医師団の一員として、在留邦人の健康相談を実施していた時期がありました。西アフリカでは特にお子さんと関わる機会が多く、環境変化に伴う皮膚疾患の有無や発育・発達過程の確認、栄養状態のヒアリングをメイン業務としていました。巡回時は、日本人の平均的な発育段階をまとめた用紙や塗り薬をお渡ししたり、当時流行した音声入りのおもちゃを持参して日本語に慣れてもらったり……。コミュニケーションを取ることを重視していました。中でも、音声入りのおもちゃは西アフリカでは手に入らなかったため、喜んでもらえました。

ご開業に至った理由をお聞かせください。

2

病院での闘病生活を終えて、やっとの思いで退院した子どもたちをもっと近い場所からサポートしたいと思い、開業を決めました。例えばインフルエンザにかかってしまった際に病院に行くと、診察まで何時間も待つ必要があるため疲れ果ててしまいますよね。それならば、予約機能を持つクリニックで診察を受けて薬をもらっていただくほうが、親御さんとお子さんにとって負担が少なくて済みます。また、病院に勤務していた頃、車いすで来院した患者さんが雨に濡れた状態で長時間待つ光景を見ていたこともあり、医師がもっと近い距離で対応できる場所をつくりたいと考えていました。そんな時、同級生の先生からこのビルがオープンすることを聞きました。単体のクリニックの集合体というよりは、建物全体を一つの医療機関と考え、気軽に利用していただけるよう密に連携しています。

子育てを頑張るママを医院全体でサポート

お母さんたちへのサポートとして取り組んでいることを教えてください。

3

当院は予防接種を積極的に推奨しています。予防接種を受けていただくことで、髄膜炎や肝炎、百日咳といった病気の予防につながります。私が医師になったばかりの頃は、病気や後遺症に苦しむ子は国内でも多く、発展途上国では現在もワクチン不足の状況が続いています。ワクチンが手に入る時代・環境だからこそ、最大限に活用していただきたいのです。もちろん、病気の予防につながるというメリットに加えて、副反応もゼロではありません。お母さんたちにとって心配に思うことは多く、不安を拭い切れない方もおられますから、自己判断せずにまずは相談していただきたいと思います。また、各項目のスケジューリングは大変なので、受付、看護師による管理もしています。適切な月齢に予防接種を受けていただけるように、クリニック全体でサポートしています。

その他にも注力されていることはありますか?

お母さんたちに知ってほしい知識を提供することで、子どもの健康・安全を守りたいと思っています。私はこれまでの医療現場で、予防できると思われることから重大な事故につながった場面も、多く見てきました。例えば、目を離したすきにベランダの室外機に足をかけて上半身を乗り出していたり、ピーナツを喉に詰めたり、水の入った浴槽をのぞき込んだり……そんな些細なことで命を落としたお子さんもいらっしゃいます。だからこそ、知識があることで避けられる事故に関しては、大人が責任を持って管理しなければならないと思っています。実は子どもの死因の第2位は事故といわれています。知識がないがために起きてしまう事故があるならば、このクリニックでそういった知識を少しでも提供できればと思っています。また、その他にも栄養士による栄養相談なども行っております。

診療で心がけていることはありますか?

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「こんなこと聞いていいのかな」などと、親御さんが気を遣わないようなるべくフランクに、かつ丁寧に対応することを心がけています。ある程度の会話ができるお子さんに対しては、自分の言葉で答えてもらうために、「今日はどうしたの?」と積極的に質問を投げかけます。一方で、まだ話せない小さなお子さんの場合は怖がらせることを避け、体調や機嫌を見ながら診察します。共通していることは、当院に来てくださる方は全員、自分の家族や親戚、あるいは友人だと思って接すること。地域の皆さんにとって、どんなことでも話せる存在になりたいですし、日常の不安を解消して笑顔になっていただくことが私の望みです。

親子の不安を解消する「遊び場」を追求

なぜ小児科の医師をめざしたのですか?

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実は、幼い頃に事故に遭い、片目の視力を失いました。高校生になり、子どもと関わる職業に就いて、当時の経験を生かしたいと考えるようになったんです。教師か医師で悩みましたが、つらいことを一緒に乗り越えたい、そして子どもとその周りの人々を笑顔にしたいという想いから、医師の道を志しました。また、小児科病棟では季節ごとにイベントを開催するのですが、その時期は入院している子どもたちが元気に走り回り、笑い、それを見た大人がほほ笑み、いつにも増して院内に笑い声が響き渡ります。その光景が実習生の頃からとても印象的で、小児科の医師になりたい気持ちが一層増すきっかけにもなりました。

印象に残っているエピソードはありますか?

大人が想像している以上に子どもは周囲に気を使い、注意深く相手の表情を観察して、気持ちを読み取ります。まだ小さな子が、病棟のお友達を見て「あの子、いつもよりつらそう」と呟くのを聞いたときは驚きました。また、お友達が退院する時は、涙ぐみながらも万歳三唱をして送り出していたこともありました。難病との闘いは、他人が計り知れないほどつらくて大変なはずなのに、感性の豊かさや思いやりの心の素晴らしさに、いつも感動していました。あとは、似顔絵や作品をプレゼントしてくれる子や、開業後も顔を見せに来てくれる子がいて、うれしい瞬間もたくさんあります。そして、今もなお病気と闘うたくさんの子どもたちがいるからこそ、自分にできることを探し続けたいと思うのです。

今後の展望をお聞かせください。

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診療に関係ない話ができるくらい、地域の皆さんにとって身近な存在になることが、当面の目標ですね。悩み事はもちろん、世間話もたくさん聞きたいですし、一緒に笑い合える関係性を築いていきたいと思っています。患者さんに有益な情報は積極的に発信して、最大限のサポートをしていきたいです。当院やビル内のクリニックでの対応が難しいと判断した場合は、連携している医療機関に紹介するなど、適切な治療を受けていただける体制を整えています。今後も、この地域のお子さんの成長や親御さんの手助けができるような、かかりつけクリニックをめざします。

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