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精密検査からメンテナンスまで
歯周病治療をベースにした歯科医療

いとう歯科診療室

(新潟市西区/内野西が丘駅)

最終更新日:2022/01/24

いとう歯科診療室 精密検査からメンテナンスまで 歯周病治療をベースにした歯科医療 いとう歯科診療室 精密検査からメンテナンスまで 歯周病治療をベースにした歯科医療
  • 保険診療

歯周病は、日本人の成人のうち約8割が罹患しているというデータもあるという。それだけ身近な疾患でありながら、「歯周病にならないために日頃から口腔ケアをして予防しよう」という意識が、欧米に比べてまだまだ低い傾向にあるといわれている日本。日本歯周病学会歯周病専門医である「いとう歯科診療室」の伊藤陸院長は、「少し時間はかかっても、歯周病の治療をしっかり行ってから口腔全体を整えて、それを維持していくことが大事です」と話す。歯周病は生活習慣病の一種であるとの考えから、治療と並行して食生活指導にも力を入れている同院では、歯科衛生士らスタッフとともに患者の口の健康を守ることに努めている。歯周病の検査や治療後のメンテナンスなどについて、実際の診療の流れを含めて伊藤院長にじっくり話を聞いた。

(取材日2022年1月6日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q最近よく耳にする歯周病検査とはどのようなものですか?
A

歯周病検査というのは、歯肉の状態の把握と歯周病の進行度つまり歯を支えている骨が溶けているのかどうかを測る目的の検査で、目盛つきの細い器具で歯と歯茎の溝の深さ(歯周ポケット)を測っていきます。この検査は15分程度かかり、少しちくちくするかもしれません。溝が深いと歯周病が疑われますが、親知らずの影響や、歯茎が腫れていても溝は深くなるので、エックス線検査や口腔内写真撮影とセットで診断を行います。当院では治療や検査に関することなどを詳しく説明したものを待合室に置いています。診察前に読んでもらえるとよりスムーズに検査を行えると思います。

Q口腔内全体を検査するのですね。なぜですか?
A

歯周病だけではなく虫歯もほとんど痛みなく進行するため、皆さんが気づかないうちに悪くなってしまいやすいんです。虫歯は自覚症状として痛みを自覚する頃には、歯の内部の神経と血管を除去しなくてはならない状態になっていることが多く、歯に栄養を送っている血管を除去すると歯の強度が著しく低下します。また、歯周病は進行して歯がぐらついてくると、歯を支える骨がかなり溶けてしまっているため、保存することが難しくなります。痛みは病気の進行度を判断する基準にはなりません。ですから、痛みがなくてもお口の中全体の虫歯、歯周病の有無を検査することが早期の治療につながり、歯を残していくことにたいへん重要なのです。

Q治療後も定期検診が必要なのはなぜですか?
A

口腔内全体の検査を受け治療が終了した状態を、定期検診により維持していくことがたいへん重要です。治療を終了した時の口腔内の状態は安定した状態といえるので、それを長く保ち続けるためにも、定期的に歯科医院でのチェックを受けてほしいと思います。定期検診では、虫歯、歯周病を予防するために、歯磨きなどのセルフケアが行われているかのほか、生活習慣などをチェックすると同時に、歯科衛生士によるクリーニング、フッ素塗布を行います。痛みなく進行する虫歯、歯周病が再発していないか、予後不安の歯が大丈夫か、入れ歯が壊れていないかについてもチェックし、問題があれば早期に介入して重症化を防ぐようにしていきます。

検診・治療START!ステップで紹介します

1初診時は問診表を記入
いとう歯科診療室 初診時は問診表を記入

待合室で問診表を記入する。病歴や現在服用している薬、治療への希望などについても記入する。歯科治療に影響する服用薬もあるので 薬については詳細に記入する必要性がある。日頃服用している薬のメモやお薬手帳を用意しておくと便利。日常生活に支障を来すような主訴がある場合は、主訴の解決のため応急処置が行われる。

2口腔内検査
いとう歯科診療室 口腔内検査

3つの検査をセットで行うことで口腔全体を把握。まず、虫歯、歯周病の有無確認のため、デジタルエックス線検査。その後、口腔内規格写真撮影。治療ステップごとや経年的に撮影することで、治療の経過や口腔内の変化にも気づきやすいそう。最後に歯と歯茎の溝の深さを計測することで歯周病の進行度がわかる歯周病検査を行う。必要に応じて立体的な状態を把握できるCT撮影が行われる場合もある。検査には約1時間かかるそう。

3検査結果説明・ケア・指導
いとう歯科診療室 検査結果説明・ケア・指導

検査結果をもとに、虫歯、歯周病の成り立ち、予防法について説明を受ける。病気について理解が深まった後に、現在の状況、必要な治療・ケアについて詳しく話を聞く。歯周病の問題がない場合は、虫歯の再発を防ぐために、食事などの生活改善指導やブラッシング指導を受け、口腔内のクリーニングも併せて行う。

4治療
いとう歯科診療室 治療

歯周病がある場合、同院では歯周病治療を優先。他に悪い箇所がある場合は、歯周病治療を行って状態の安定を図った後に治療計画を立案し、治療に移る。歯周病治療においては、進行を抑えるために歯周病菌の数や活動性を低下させるべく、歯石除去をしっかりと行っていく。そこから約1ヵ月後に再度受診。歯周病の状態を細かくチェックし、専門性の高い治療である歯周外科治療へ進むか、歯石除去のみで経過観察するか判断。

5定期検診でメンテナンス
いとう歯科診療室 定期検診でメンテナンス

治療が終了した時の状態を維持するために定期検診は重要だという。治療終了後は再度口腔全体の検査を行い、状態の改善が図られたことを確認し、定期検診へ移行する。それぞれの口腔内の状態に応じて、2~6ヵ月ごとに定期検診に通う。検診では歯科衛生士による徹底した口腔内清掃、フッ素塗布なども行われる。患者自身で歯と健康を守っていくことを目標とした、ブラッシング指導や食生活指導なども併せて実施。

ドクターからのメッセージ

伊藤 陸院長

当院で行われているステップで治療を進め定期検診で維持していく診療体系は、歯科治療のゴールドスタンダードと言えると考えています。痛いところ、困ったところだけ治療を行うのではなく、トラブルと無縁の口内環境づくりのための診療体系です。歯周病治療は時間がかかるため、時には「あとどれくらいかかるの?」と聞かれることもありますが「今まで何年もかけて悪くなってしまった口腔内の時計を巻き戻すための治療なんです」とお話しします。歯周病を克服するためには、歯科衛生士の高い技術も重要です。当院ではスタッフとチームで取り組むことで、しっかり治療して健康な口腔内を維持したいと願う患者さんの力になりたいと考えています。

伊藤 陸院長 いとう歯科診療室
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