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伊藤 陸 院長、吉田 恵美 さんの独自取材記事

いとう歯科診療室

(新潟市西区/内野西が丘駅)

最終更新日:2022/03/18

伊藤陸院長、吉田恵美さん いとう歯科診療室 main

新潟市西区の住宅街にある「いとう歯科診療室」。院内の大きな窓からは自然光が降り注ぎ、明るく居心地良い空間だ。ざっくばらんな人柄で、会話していてとても楽しい伊藤院長は、日本歯周病学会歯周病専門医を取得しており、同院では、歯周病治療に重きを置いている。治療が長期にわたることも多くある中で、「治療を怖がっていた患者さんが、もうちょっと頑張ってみようと意識がどんどん変わってくるんですよ」とうれしそうに語る。伊藤院長の丁寧な診察が、患者を前向きな気持ちに変えていくのだ。そんな伊藤院長と、歯周病治療には欠かせないと伊藤院長が厚い信頼を寄せる歯科衛生士の吉田恵美さんに、歯周病への向き合い方や診察で心がけていることについて、じっくり話を聞いた。

(取材日2021年6月17日)

歯周病治療をベースとして

クリニックの特徴について教えてください。

伊藤陸院長、吉田恵美さん いとう歯科診療室1

【伊藤院長】私の得意分野は歯周病治療ですので、歯周病治療に重点を置きながら口腔内全体を診て治療を行っていることが特徴です。来院される患者さん全員に「当院ではお口全体も診ます」と受付で必ず話します。治療する歯のほかに悪いところがあっては定期検診に移行できないため、症状のある歯を治療したら、歯周病検査、口腔内写真撮影、エックス線検査を行い、口腔内全体を把握しています。歯周病は歯茎や骨に歯周病菌が感染する病気なので、進行すると歯を支えている骨が溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。痛みやぐらつきなど自覚症状が出てくるのは重症になってからなので、気づかないうちに進行してしまうんですよね。ちなみに虫歯も痛みなく進行するので、痛みがなくても検査は必要です。

歯周病に重点を置かれたきっかけは?

【伊藤院長】歯周病は、国民の8割がかかっている病気だともいわれ、歯を失う理由も歯周病が大半を占めています。しかし、実際に罹患している人たちがきちんと治しているかというと、残念ながらそうではありません。実際に深く関わっていくと、歯周病にちゃんと向き合っている歯科医師も少ないということを知りました。幸運にも大学卒業後、長野の歯周病治療で著名な先生のもとで勤務することができ、その先生のもとで5年間みっちり歯周病治療をはじめ、診療哲学から歯科治療すべてについて学びました。歯周病治療は建物でいうと基礎工事です。歯周病が進行し、歯を支える骨が溶けてしまっている状態では、いくら高価なかぶせ物や入れ歯を入れても安定しません。歯周病治療をして、機能する歯を残し、かぶせ物や入れ歯を丁寧に作っていく。それが当院のスタイルです。

治療後の定期検診はなぜ必要?

伊藤陸院長、吉田恵美さん いとう歯科診療室2

【伊藤院長】定期検診は非常に必要です。当院では、口腔内全体の検査をして、治療が必要なところはすべて治療します。治療が終了したときが一番いい状態なので、その状態を維持するために定期検診が必要となります。患者さんの状態によって期間はさまざまですが、3~6ヵ月に1回は通院していただきます。虫歯も歯周病も痛みなく進行し、症状を感じる頃には重症化してしまいます。日本では痛くなったら歯科医院に行くという考え方がまだまだ主流ですが、何も症状がなくても定期的にチェックし、問題があれば早期に治療して重症化を防ぐということが重要です。

吉田さんは、歯科衛生士として普段どのようなことを心がけていますか?

【吉田さん】同じような症状でも、人によって生活背景や受診までの経緯が異なることも多くあるんです。さらには虫歯や歯周病治療に対する意識や理解もさまざまですので、私は目の前の患者さんの食生活やこれまでの生活習慣にも目を向けるようにしています。虫歯や歯周病には生活習慣の改善が大事なんです。患者さんの根気や努力がより良い口腔環境につながります。その手助けができればと思っています。患者さんが安心して前向きに治療に取り組めるよう、たくさんお話をして、築けた信頼関係が治療にしっかり生きるように心がけています。歯周病治療においては、初期から中等度の歯周病治療を担うのは歯科衛生士なので、歯石除去などの技術面の研鑽も欠かしません。定期検診では虫歯や歯周病が再発しないように小さな変化にも気づくように心がけています。

しっかりと時間をかける丁寧な診療

ホームページを拝見して、一貫して丁寧な対応をされている印象を受けました。

伊藤陸院長、吉田恵美さん いとう歯科診療室3

【伊藤院長】長野の歯科医院に勤めていた際、治療が時間内に終わらずにいたときに、そこの院長先生に、「時間が必要だったら、受付に言って時間を取ってもらいなさい」と言われたことがありました。仕事が遅いと頭ごなしに怒られることは一度もなかったんです。「丁寧で精度の高い治療をしなさい」。そういう指導をされる人格者タイプの院長先生でした。そこで、必要ならば時間をかけてやる、丁寧でしっかりとした治療をして今後再治療がないようにする、といった今のやり方が身についたのかもしれません。

歯科医師としてやりがいや喜びを感じるのはどんな時ですか?

【伊藤院長】治療の経過写真を見て、患者さんと一緒に成果を確認できた時などはとても自信になります。初めは治療を怖がる方も、治療についてきちんと説明を受け、自分の症状と向き合っていくうちに、もうちょっと頑張ってみようかなと、治療への取り組み方が変わってくるんです。初めは麻酔の注射さえ苦手だった方が、最後には歯周病の外科手術もできて、全部の治療を終えることができたという例もありました。患者さんの意識が前向きに変わっていく姿を見るのはうれしいですね。治療を終えた患者さんが、何年も治療することなく定期検診で変わらない口腔内を拝見するのが、喜びです。これは患者さんが健康観を維持し、歯科衛生士、そして私が適切な処置を行った証だと思っています。

丁寧な診察のほかに、こだわっていることは?

伊藤陸院長、吉田恵美さん いとう歯科診療室4

【伊藤院長】当院では、エックス線検査や歯周病の検査、口腔内写真の撮影まで、全部の検査が終わった後、別に日程を設けて40分くらい説明を行っています。すべての患者さんに対して、検査の結果をもとに患者さんの現状を説明し、虫歯や歯周病がどういう病気なのか、なぜ痛みなく進行するのか、その予防法や治療はどう進めていくのか、定期検診がなぜ必要なのか、といった詳しい話をします。歯周病がある方は歯周病治療を優先し、その後、虫歯の治療、歯のないところの治療などの計画を立案していきます。

歯の健康のために持っている知識や技術のすべてを注ぐ

歯科医師になられた経緯について、教えてください。

伊藤陸院長、吉田恵美さん いとう歯科診療室5

【伊藤院長】子どもの頃歯の矯正を行っており、その時にお世話になっていた先生がすごくいい先生で、自分も歯科医師になりたいと思うようになりました。18歳になった時、その先生に歯学部に行こうと思っていると話したんですが、これからはバイオの時代だから生物系に進んだほうがいいと言われ、分子生物学科に進みました。卒業後は企業に就職しましたが、その会社で長く働くイメージが湧かず、歯科医師に挑戦しようと歯学部に入り直したんです。学生時代から、いつかは開業したいなと考え、長野にある歯周病専門の先生のもとで修業した後、新潟に戻り開業しました。

患者さんについて、印象に残っているエピソードなどを教えてください。

【伊藤院長】残念な例で言えば、歯周病の検査および治療に抵抗を持たれる患者さんがいらっしゃること。そういった患者さんがいらっしゃるのは、歯周病の検査や治療がまだまだ普及していないんだなと感じます。うれしかった例では、歯周病を一生懸命に治療された患者さんに手紙を頂いたことです。その人は親からもらった体をぼろぼろにしたことへの戒めだとして、頑張って治療に取り組んでくださいました。とても印象に残っています。

お二人は今後どのようなクリニックでありたいですか?

伊藤陸院長、吉田恵美さん いとう歯科診療室6

【吉田さん】今後は積極的にご家族と通っていただけたらうれしいです。歯科意識や予防への関心を少しでも高めてもらえたら、症状が悪くなる前に早期で治療が行えたりと、私たちがサポートできることを多くの方に知っていただけたらと思います。
【伊藤院長】悪い歯はしっかり治療して、治療後も定期的なメンテナンスとセルフケアをきちんと行い、健康な歯を維持して年を重ねていく。これが歯の健康を守る理想的なパターンです。当院に来られる患者さんには、それを実践してくださる方も多くいます。歯科医師としてそういった患者さんたちの健康にちょっとでも寄与できることをうれしく思います。今後もスタッフのみんなと力を合わせて、自分の持てるすべてを尽くしていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

咬合誘導(小児期)3万円~、矯正治療(成人)/30万円~
※状況と使用する装置により値段が異なります

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