角田 拓哉 院長の独自取材記事
よつ葉歯科クリニック
(川崎市川崎区/八丁畷駅)
最終更新日:2025/02/06

八丁畷駅に隣接するクリニックモールビル内で診察を行う「よつ葉歯科クリニック」。院内は奥行きのある構造となっており、木目を多用した落ち着ける雰囲気の待合室をはじめ、その先には半個室タイプの診療ブースが廊下を挟んで配置されている。角田拓哉院長は笑顔がすてきで、患者に話しかける姿勢もフレンドリーで気さくな先生。入れ歯や詰め物などの補綴分野を専門に大学講師を務めた他、歯科医院の勤務医時代に小児歯科やインプラント治療の経験も積み、2018年にこの地に開院。地域に求められる歯科医療の全般に対応し、ファミリーで通ってもらえる歯科医院をめざしている。取材ではマイクロスコープの導入についてや、歯科衛生士を軸に予防歯科に力を入れる同院の診療体制、今後の展望などを聞いた。
(取材日2021年11月11日/情報更新日2024年10月15日)
精密で質の高い治療をめざす
開院から現在までのお話を伺えますか?

当院は、八丁畷の地域に密着した歯科医療で、患者さんと長いお付き合いをしたいと考えて2018年に開院した歯科クリニックです。同じビル内の耳鼻咽喉科とはお互いに連携し、お悩みや不調の原因がお口の中ではない場合には紹介しています。開院以来、小さなお子さんから高齢者まで歯科分野のトラブル全般に対応できるよう体制を整えてきたので、当初はお子さんが多かったのですが、その後は徐々に年齢層も広がり、今では全世代が満遍なく通われている印象です。また痛みなど不具合がなくても定期的にメンテナンスに通うことで病気を予防することをコンセプトにしているクリニックですが、次第に患者さんにもその姿勢が理解されてきたかなと感じていますね。
どのような治療が受けられるのでしょうか?
基本的には、町のかかりつけとしてオールマイティーに対応しています。虫歯や歯周病の治療はもちろん、インプラント治療、ホワイトニング、ジルコニア・オールセラミックなどの審美歯科、それと、私はもともと高齢者歯科出身で大学時代から入れ歯を専門にしてきましたので、入れ歯の修理から金属バネのないものや金属床タイプなど特殊な入れ歯の作製まで、さまざまなご要望にお応えできます。また、歯列矯正や難しい抜歯などの歯科口腔外科領域、本当に難しい症例のインプラント治療は、その診療を得意とする非常勤の歯科医師が担当し、より専門性の高い治療を行っています。
現在は訪問歯科もされていると聞きました。

高齢となって通えなくなった患者さんのお口の中もしっかりと診ていきたいと以前から考えていたので訪問歯科を始めました。ちょうど金曜日に外来の先生が診療チームに加わってくれたので、主に金曜日に出かけています。また、川崎市歯科医師会の地域医療部の活動として、障害者の訪問歯科診療も行っています。訪問先は高齢者が多いので入れ歯の調整も行っていますが、メインはオーラルフレイルとなって咀嚼や嚥下機能が衰えた方のクリーニングやサポートなど、口腔ケアです。ご家族とは別のメニューで個食を続けていると、会話の機会が減り、コミュニケーションに必要な機能まで衰えてしまう。ですから、そうしたケアやサポートの必要があるのです。
歯科衛生士が前面に立って患者と対話する体制を
スタッフの増員についても教えてください。

歯科全般を診療する歯科医師は私を含めて6人の体制としました。分野別では、インプラント治療や根管治療などを私が行う他、進行した歯周病を専門に診る先生がいて、あとは矯正歯科の先生が月に5回診療をしています。以前は月1回の診療でしたが、近年マスクを外して生活される方が徐々に増え、口元の見え方を気にされる患者さんが多くなってきたため回数を増やしたのです。今では、もともとニーズの多かった小児矯正に加えて、20、30代の女性が矯正したいと来院されるようになりました。そうした方には、前歯の部分矯正のみを目的とした、マウスピース型装置を用いた矯正のご相談にも応じています。極力費用を抑え、矯正期間を短縮していくことも可能ですので、まずはご相談ください。
歯科衛生士が重要な役割を担っているクリニックのようですね。
ええ、当院では歯科医師と同じ目線で歯科衛生士が患者さんのお口の中を診て、必要なアドバイスをしながら前面に立って患者さんの衛生管理を行っていくスタイルです。そのため患者さんの生活背景や性格なども知っておく必要があり、担当制にしているのです。最近は患者さんにも少しずつ当院のめざす歯科医療を理解してもらえるようになってきました。やはり痛くなってから来院して歯を削るよりも、そうなる前に予防していこうという意識がついてきたなと感じていますよ。定期的にメンテナンスに通うことの重要性なども、どのように伝えるかは歯科衛生士の技量だと思いますので、コロナ禍前までは外部講師を招いて院内研修も行っていましたが、それも近いうちに復活したいと考えています。当院では研修後のスタッフ食事会がセットになっているので、その予算の確保がまず先ですが(笑)。
最近新たに着手されたことや、改善を図られたことは?

マイクロスコープの導入と、あとは患者さんが増えたことで診療対応するためにユニットを2台増設して6台にしたことです。精度の高い治療を提供するためにマイクロスコープを導入したのですが、例えば詰め物やかぶせ物でも精密に仕上げるには拡大した視野の下で行うと確実性が増しますし、根管治療では底部に破折がないかなどを最大25倍まで拡大した視野にて確認できるようになりました。3.5倍に拡大できるルーペもありますので、それで通常の治療では十分なのですが、より精度が要求される治療の際にさらに拡大した視野が得られるマイクロスコープを使うようにしています。治療だけでなく、お口の中を動画で撮影してモニターに映しながら説明すると患者さんも理解しやすいメリットもありますね。ちなみに患者さんが増えたことからもう一つ変更したことは、以前は水曜日が休診日だったのですが、現在は祝日のみの休診となっています。
さまざまな先進機器を導入し、患者の負担軽減をめざす
マイクロスコープを導入されましたが、その他の設備面は?

インプラント治療や根管治療に使う歯科用CTを入れている他、現在では歯科治療に不可欠とも考えられるようになってきた歯科用レーザーも導入しています。さまざまな使い道のあるレーザーですが、一番のメリットは侵襲の少ない治療を行えるため、結果的に歯の長期保存が図れるという点です。開業前に勤務していた複数の歯科クリニックで多種多様な歯科用レーザーを使ってきましたが、その中でも優れているなと実感したものを導入しています。また当院では、「家族など自分の大切な人に通ってもらいたいと思える歯科医院」をめざし、感染対策を徹底しています。特に滅菌には力を入れており、性能にこだわった滅菌器を導入しています。
2023年には、さらに光学スキャンカメラも導入されたとか。
はい。口腔内の治療箇所を撮影するための光学スキャンカメラを導入しました。これにより、治療精度の向上が図れるだけでなく、型採りを行う際の苦痛や、通院の負担を軽減していけるはずです。特にお子さんなど歯型を採る印象材を嫌がる患者さんは多いので、非接触で精度の高いデータを得ることができれば、きっと喜んでもらえるかなと考えました。何より最終の詰め物をすぐに提供できれば、仮の詰め物で過ごす期間も短くなり、患者さんのメリットになると思うんです。ちなみに、当院では歯科技工士の資格を持ったスタッフが歯科助手として働いてくれているので、院内である程度の補綴物のデータが取得できる体制が整いました。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院では、極力痛くない治療を心がけています。特に歯科麻酔では、痛みを抑えるためのひと手間を惜しみません。例えば、表面麻酔をしてから注射をする他、麻酔薬の刺激を抑えるために薬液の温度を人肌くらいまで上げたり、一定のスピードで注射できるよう電動麻酔器を使ったり。実は私自身、子どもの頃は歯科医院が苦手で、特に麻酔が大嫌いだったことから痛みを抑えることに気を配るようになりました。もともと歯科医師になったのも、子どもの頃から「嫌いにならないためにはどんな歯科医院がいいんだろう?」「こうしたら歯医者さんを嫌いと感じる人が減るかもしれない」などと考えていたことがきっかけだったんです。「自分だったらどうしてほしいか」を常に念頭に置きながら診療していますので、歯のことでお困りの方や、治療に二の足を踏まれている方はぜひご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは入れ歯治療(バネのない入れ歯)/11万円~、入れ歯治療(金属床)/22万円〜、インプラント治療/33万円~、ホワイトニング/1万6500円~、かぶせ物/ジルコニア:5万5000円~、オールセラミック:4万4000円~、歯列矯正(相談・検査・診断・治療までの標準料金)/82万5000円、マウスピース型装置を用いた矯正(相談・検査・診断・矯正までの標準料金)/110万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。