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疋田 泰種 院長の独自取材記事

たね歯科クリニック

(京都市下京区/四条駅)

最終更新日:2020/03/30

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烏丸駅から徒歩5分。行き交う人も多い室町通り沿いのビル4階にある「たね歯科クリニック」は、2018年に疋田泰種(ひきだ・やすたね)院長が開業した歯科医院。京紫をクリニックのテーマカラーとしており、落ち着いた照明とゆったりと音楽が流れる院内は落ち着いた大人の雰囲気が漂うエステサロンのよう。壁には「おいしい毎日 噛める幸せ」というキャッチコピーとともに、友人の画家が描いたステーキの油絵が飾られていて、機能性を重視した治療を提供したいという疋田院長の想いを表している。常に真摯に患者に向き合い「通いやすいクリニック」を追求する疋田院長にクリニックの診療方針から歯科医療への熱い思いまで、たっぷり話を聞いた。
(取材日2020年2月26日)

通いやすさを求めたクリニックづくり

歯科医師になったきっかけをお聞かせください。

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小さい頃から医療に興味があり、父が歯科医師だったこともあって自然と歯科医師の道に進みました。しかし、大学に行ってから歯科のイメージが変わったんです。今までは眼科や皮膚科などと同じように、一つの科として歯科を捉えていましたが、歯科の中にも歯周病や矯正など、いろいろな分野があり、それらが集まって歯科が成り立っているのだと気づいたのです。その中で私は一番難しそうに思えた口腔外科をまず選択しました。卒業後は大きな病院で有病者の管理などを中心に研鑽を積み、いずれは後を継ごうと父のクリニックで勤務してきました。しかし、父はまだまだ元気でクリニックを継ぐ必要もなくて。ならば自分で理想とするクリニックを作り、より多くの患者さんを救っていこうと開業に至ったのです。

院長の理想とするクリニックとは?

患者さんが通いやすい、敷居の低いクリニックです。例えば、歯科医院の苦手な点としてよく挙げられるものに、音やにおいがあります。当院ではカジュアルな音楽を流したり、アロマを香りを漂わせるなどリラックスできるような空間を心がけています。周辺はビジネス街でもあり、患者さんは20代から30代の若い方が多いです。仕事帰りやショッピングのついでに来てもらえると思うので、水曜以外の平日は夜20時まで、水曜・土曜は14時まで開けています。照明はやわらかく落ち着いた雰囲気のものを選び、土足のまま診察室に入っていただけるようにしました。当院がめざすのは「歯科医院らしくない歯科医院」。歯科は医療ですが、時代に合っているのかと疑問に思うこともあるんです。昔ながらの無機質な病院のイメージを払拭し、エステや美容院に通う感覚で通っていただきたいと思っているんですよ。

診療において、特に注力していることは何でしょうか?

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「食べたいものが食べられる。食べ続けられる」という機能性を重視した治療です。噛めることは全身の健康につながります。その機能を高め、保持することが重要だということを、いつも患者さんにお伝えしています。例えば、待合室にステーキの絵を飾ってあるのですが、あれも私から患者さんへのメッセージ。お肉って、しっかり噛んで食べる象徴の料理だと思うので、「ステーキをしっかり食べられるようになろう、そのために歯科医院に通おう」って、思っていただければ当院のコンセプトがしっかり伝わっている証拠ですね。

コメディカルのレベルアップにも尽力

歯の健康が全身の健康に関わっているとは、具体的にどういうことでしょうか?

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例えば歯が悪くて食が細くなれば、栄養状態も悪くなり、ほかの病気を引き起こすこともあります。特にご高齢の方では転倒リスクが高まる可能性や、寝たきりや認知症にもつながる可能性が高くなるともいわれています。また、食後に入れ歯が洗えないからと、外食や外出を控えてしまうことでストレスを抱える方もいらっしゃるようです。そういったことが起こらないよう「若いうちから口腔ケアをしましょう」とお伝えしているのです。肉体的にも精神的にも健康を保つためには、しっかり食べられることが重要なのです。しかし、当院の患者さんは比較的お若い方が多いので、ピンと来ない方も多いかもしれません。そういった時には「こまめに通院しているほうが時間も費用もかからない」「歯磨きでご自分では届きにくい奥の部分などは歯科医院でしますので、どうぞ頼ってください」というふうに伝えています。

患者さんの主訴として、どういったお悩みが多いですか?

虫歯や詰め物が取れたなど一般的な歯科治療が中心ですが、口腔外科の経験があることから、親知らずの抜歯といった外科的な処置も行っています。そういった専門性の高い治療も他院やほかの先生にお任せすることなく、診断から治療、ケアまですべて私が行っています。また大学病院での勤務では、手術や入院患者さんの全身管理が中心でしたので、口腔がんの患者さんもたくさん診てきました。当院ではいち早く口腔がんを発見できるよう努めており、見つかった場合には、速やかに連携する病院をご紹介させていただくようにしています。またそれぞれの歯科医院が発見率を上げていくことが重要だと考え、歯科医師だけでなく衛生士も勉強会などに積極的に参加し、レベルアップも図っています。

そのために取り組まれていることがあるそうですね。

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当院のレベルアップだけではなく歯科医療全体の底上げが必要だと考え、歯科医師会活動として歯科助手さんに向けた講習会や歯科衛生士さんのためのセミナーなどのお手伝いもしています。お話しする内容はさまざまなのですが、例えば先ほど話した口腔がんの場合、わかりやすく診断できる方法を伝えることで、見極めができる医療従事者が増えれば、多くの方の健康を支えていける社会ができると考えています。もともと人と関わることが好きなんですよ。今後はこの地域の歯科医師会だけでなく、京都や日本全国いろいろな所に出向き、さらに多くの方に伝えていきたいと思っています。

医療分野にとらわれず、地域や社会全体の利益をめざす

医療分野だけでなく地域の活動にも力を入れておられるそうですね。

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始まりは父のクリニックに勤務していた頃、地域の青年団体に所属したことです。活動内容は子どもたちとのキャンプやお祭りといったボランティアで、行政や団体、街の経営者の方と取り組んできました。皆さん自分の仕事があるにも関わらず、すごく積極的なんです。自分のことだけではなく、地域や社会全体、未来の子どもたちのことまで考えている姿勢に感銘を受けました。異業種の方と接点を持ったことで、私自身の物事の捉え方も変わりましたね。例えば以前タイに行った際に、治療費用が堂々と書かれている歯科医院の看板を見たことがあるんです。以前の私なら驚くだけだったと思うのですが、「患者さんが必要としていることってこういうことなんだ」と気づいたんです。今でもその方たちの交流は続いていて多くの刺激をもらっています。人との出会いが自分を成長させてくれているなと感じますね。

診療の際に心がけていることを教えてください。

まずは患者さんにきっちり理解していただき、納得して治療を進めていただくことです。患者さんの中には、過去に通われていた歯科医院の不満として、「説明がないまま治療を進められた」という方が多いんです。こういった意見を聞くと、「歯科医師は説明をしていたけれど、患者さんが聞き逃していただけ」という人もいるでしょうが、そうであっても、私は歯科医師側の言い訳になってしまうと思うのです。説明をしていても、患者さんが理解して納得していなければ、話していないことと同じではないでしょうか。当院ではスタッフにも「説明の後に、患者さんから返答いただくまでが会話だ」と伝えています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

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いずれは訪問診療をやっていきたいと思っているんです。「こんな街の中で?」と思われるかもしれませんが、こんな都会の中だからこそ、見落とされている患者さんがいるんじゃないかと考えたんです。常日頃から日本の医療従事者を増やさなくてはいけない課題があると感じていて、一人の医療人として超高齢社会をカバーする一員でありたいと思っているのです。また、当院のモットーは「通いやすいクリニック」です。つい仕事が忙しくて最近ケアを怠っていたなといった時、不安を感じたことはないでしょうか。歯科は治療じゃなくても来ていい医療機関です。お口の状態のチェックや、クリーニングだけでも気軽にお越しください。患者さんが自分ではできないことを補い、そのお手伝いさせていただくのが、歯科医院の役割。どんなご相談でもお待ちしています。

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