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職場で、家庭で、街中で
現代人が抱える心の病気とは

やましたこころのクリニック

(大阪市城東区/今福鶴見駅)

最終更新日:2023/10/04

やましたこころのクリニック 職場で、家庭で、街中で 現代人が抱える心の病気とは やましたこころのクリニック 職場で、家庭で、街中で 現代人が抱える心の病気とは
  • 保険診療

よく「ストレス社会」と表現されるように、さまざまな心の病気がクローズアップされる現代の日本。心の問題は時として体の不調として表れ、日常生活に大きな支障を来すケースも少なくないという。社会人であれば多かれ少なかれ、仕事や人間関係でのプレッシャーが生じるのはごく自然なこと。しかし今は家庭内にまでストレスを感じ、人知れず悩みを抱えている人が少なくないという。そうした心と体のトラブルに対し、精神科・心療内科のエキスパートとして取り組んでいる一人が「やましたこころのクリニック」の山下倫弘院長。疾患の症状や傾向から改善に向けたアプローチまで、親身なアドバイスとともに詳しく解説してもらった。

(取材日2023年8月29日)

心の病気が体の症状として現れることも。自分や家族の出すサインを見逃さず早期受診を

Qこちらでは、どのような相談が増えていますか?
A
やましたこころのクリニック 仕事や家庭でのストレスが、身体に症状として現れるケースが多い

▲仕事や家庭でのストレスが、身体に症状として現れるケースが多い

当院の周辺エリアはファミリー層が多く、いわゆる現役世代として、さまざまな心の悩みや体の症状でお越しになる方が男女を問わず増えています。働いておられれば、仕事や職場の人間関係によってストレスが生じることも少なくないでしょう。その負荷が高まって体にまで症状が出るようになり、我慢しきれずに精神科・心療内科を受診するといったケースが目立ちます。一方で意外に見逃せないのは、平静な場所であるはずのご家庭内でストレスを抱えておられるケースです。主な要因として子育ての悩みや夫婦間の問題が挙げられますが、負荷のかかり方、あるいは心の病気によって体に症状が現れるという点では職場のケースと大きな違いはありません。

Q具体的には、どのような病気が考えられるでしょうか?
A
やましたこころのクリニック 気になる症状があれば、早めに受診することが大切

▲気になる症状があれば、早めに受診することが大切

まずはストレスによって気分の落ち込みや意欲の低下、不眠症などが現れる適応障害や、うつ病などが挙げられます。もう一つの代表的なものは不安障害で、パニック障害や社交不安障害(SAD)、対人恐怖症なども不安障害の一種と考えられますね。不安障害では不安の高まりに伴う動悸や息苦しさ、多汗といった症状に加え、時として強いパニック発作に見舞われることも。それを一度経験すると、また起きるのではないかという不安が不安を呼び、苦手な場所がどんどん増えていきます。最初は満員電車だけだったのが、エレベータやレジの行列まで回避するようになり、まともな日常生活が送れなくなってしまうので深刻といえるでしょう。

Q近年は「眠れない」という悩みも多いとお聞きしました。
A
やましたこころのクリニック 患者が安心して相談できる診療を心がけている

▲患者が安心して相談できる診療を心がけている

精神科の疾患では「眠れない」という症状は頻繁にあり、不安障害やうつ病でも、多くの場合は不眠を伴います。単純に寝つきが悪いのか、夜中に目が覚めてしまうのか、それらの重複や生活全体のリズムなどを念頭に置きながら診療を進めていく必要があります。治療としては、睡眠衛生指導を行い、就寝前のスマートフォンやテレビの見過ぎ、カフェイン摂取などを抑え、起床時刻をそろえていくといった生活習慣の改善、加えて漢方や睡眠薬を処方します。一方で睡眠時無呼吸症候群は睡眠薬だけでは改善しませんし、かえって増幅させてしまうリスクもありますから、しっかりと診断をつけて適切な治療へと導くことが重要です。

Q限界に至る前に、自分自身で気づく方法はありますか?
A
やましたこころのクリニック 個室で居心地の良さを感じさせるカウンセリングルーム

▲個室で居心地の良さを感じさせるカウンセリングルーム

疾患にもよりますが、ストレスから離れているはずの休日に、従来には楽しめていた趣味やレジャーにさえ関心が持てなくった時は要注意。外へ出かけたくない、人と会いたくないというのも一つのサインなので、そのタイミングでぜひ受診をご検討ください。早めに受診すれば早期に治療できますし、通院回数も減らせます。中には精神科や心療内科を受診することに抵抗のある方がおられるでしょうが、親しい人に話せないようなことも、患者と主治医という非日常的な関係性のもとであれば意外に相談できるもの。もし病的でないと判断できれば継続通院の必要はありません。一人で抱え込まず、ぜひ気軽に相談していただければと思います。

Q家族のことが心配です。どうやって受診を促せば良いでしょうか?
A
やましたこころのクリニック 働く世代や学生など、地域住民の心の健康をサポートしている

▲働く世代や学生など、地域住民の心の健康をサポートしている

受診には本人の意思が必要で、まったく病識がなく、自分が病気と認めない限り治療することは難しいです。しかし、もし本人が症状に悩んでいるようであれば、無理やり引っ張っていこうとするのではなく、まずは気づきを与えるところから始めてみてはいかがでしょうか。一番近くにいるご家族から「本来のあなたじゃないよ」「ちょっと相談に行ったほうがいいよ」と背中を押してあげることはできるはずです。ご家族に説得されて、しぶしぶやってくる患者さんも、不服そうでありながらも足を運ばれるのは、今の自分にどこか不安を感じていたり救いを求めているからに違いありません。治療介入するチャンスは十分にあると考えられるでしょう。

ドクターからのメッセージ

山下 倫弘院長

ご自身の状態が悪い時は周囲の誰もが幸福に見えて、自分だけが孤立しているように感じるもの。しかしつらいのはあなただけではなく、今では大勢の方が精神科・心療内科を受診しています。生きていればつらいことはありますし、恥ずかしいことでも何でもありません。あなたを苦しめているストレスから解放すべく全力で向き合いますので、ご自身で解決が難しいと思った場合は遠慮なくお問い合わせください。当院は駅近ですがビルの3階にあって人目につきにくく、また、女性医師もいるので女性の患者さんも安心してお越しいただけます。いつでも気軽に相談できる場所として、ぜひ身近に感じていただければと思います。

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