全国のドクター9,189人の想いを取材
クリニック・病院 158,628件の情報を掲載(2024年4月27日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市城東区
  4. 今福鶴見駅
  5. やましたこころのクリニック
  6. 山下 倫弘 院長

山下 倫弘 院長の独自取材記事

やましたこころのクリニック

(大阪市城東区/今福鶴見駅)

最終更新日:2023/06/29

山下倫弘院長 やましたこころのクリニック main

今福鶴見駅から徒歩約3分。住宅街に立つビルの3階に「やましたこころのクリニック」はある。院長の山下倫弘先生は、総合病院、精神科病院で研鑽を積み上げてきた医師。眠れない、日中眠くなるといった睡眠の相談、不安障害、うつ病や統合失調症、発達障害、認知症・物忘れなど、幅広い疾患に対応している。より患者のニーズに応えられるよう、2023年には副院長の辻村真里奈先生との2人体制に。以前に比べると心療内科・精神科は身近な存在になってきたが、まだ受診することに抵抗感を持つ人は少なくない。そうした中で、敷居が低く、通いやすい「患者さんが安心して通える場所」をめざす当院。穏やかな笑顔が印象的な山下院長に話を聞いた。

(取材日2023年6月13日)

地域住民の心の悩みの解決に幅広く取り組む

クリニックについて紹介していただけますか?

山下倫弘院長 やましたこころのクリニック1

心療内科・精神科の専門的な治療を行っているクリニックです。患者さんとの対話を大切にし、お一人お一人としっかり向き合い、しっかりとお話を伺った上で、患者さんと相談しながら適切な治療を行っていきます。さらなる診療の充実を図るため、2023年から副院長の辻村真里奈先生と2人で診察を行っています。女性特有の感情の揺らぎや不調に悩んでいる方や、男性医師が苦手な方も相談しやすいのではないでしょうか。休診日だった水曜日の午前診療も始まり、幅広いニーズに応えられるよう体制を整えています。メンタルケアの「かかりつけ」として、地域の皆さんに身近に感じていただけたらと思います。

先生のご経歴や専門分野について教えてください。

大阪市立大学を卒業後、いくつかの病院の精神科・心療内科に勤務しました。精神科全般を広く学んだのは、精神科の専門病院です。救急の診療にも特化していたので、たとえ夜間であっても、突然運ばれてくる患者さんに対応しなければなりません。たくさんの症例を扱い、さまざまな疾患の重症なケースも多く見てきましたので、多くの経験を得ることができました。産業医学についても学び、仕事のストレスなどによりメンタル不調に陥った患者さんのケアにも従事しました。開業医になって、こうした勤務医時代の経験が生かされていると感じています。何か一つの分野にこだわるというよりは、オールマイティーな対応力が強みです。来院される方の幅広いニーズに応えられるクリニックをめざしています。

こちらにはどのような患者さんが来院されていますか。

山下倫弘院長 やましたこころのクリニック2

幅広い世代の患者さんがいらっしゃいますが、割合としては高校生から40〜50代くらいと比較的若い方の受診が多い印象です。近隣にお住まいの方が中心で、さまざまな不調を訴えて来院されます。その中でも、職場や家庭のストレス、不安障害、パニック障害、対人恐怖などのご相談が多いですね。女性の患者さんが多いので、女性特有のバイオリズムによる気分の落ち込みやイライラ感といったお悩みに寄り添うメンタルケアも行っています。また、眠れない、日中眠くなるなどの不眠のご相談も多数いただいています。今後はこうした睡眠の問題にも力を入れていきたいと考えています。

睡眠の悩みに身体面、精神面から多角的にアプローチ

睡眠障害の検査・治療について教えてください。

山下倫弘院長 やましたこころのクリニック3

睡眠障害は身近な疾患です。日本人の3人に1人が何らかの睡眠に関する問題を抱えているといわれています。睡眠障害の症状は、単に眠れないだけでなく、なかなか寝つけない、夜中に目が覚める、朝早く目が覚める、日中の眠気が強いなどさまざまです。睡眠障害の原因として、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群などの身体的な疾患が潜んでいることもありますが、ストレスやうつ病などメンタルヘルスの問題も考えられます。睡眠時の無呼吸を疑う場合、内科や耳鼻咽喉科で検査が可能です。ただ、そこで診断がつかなければ新たに別の原因を探らなければなりません。睡眠の問題が何によって起こっているのか、身体的なものから来ているのか、精神的なものから来ているのか、多角的にアプローチできるのが心療内科・精神科を専門とするクリニックの強みではないかと思います。検査を実施した上で、それぞれの症状に応じて適切な治療法を提案します。

精神的な影響がベースにある場合、どのように治療を進めていくのでしょう。

眠れないという訴えに対して、単に睡眠薬を出しましょうだけでは、根本的な解決には至りません。その裏にある原因を探り、お一人お一人に合わせた治療を行います。うつ病などの精神疾患が不眠を引き起こしている場合、専門的な治療が必要になります。生活リズムの崩れにより、睡眠障害や不眠に陥っているケースも多いです。また、今日こそ眠るぞ、と意気込んでしまうと逆効果になってしまうことも。横になって電気を消すと視覚が遮断されるので、逆に聴覚が敏感になり、時計の音が気になって眠れないといったことはよくあります。なので、起床時には朝日を浴びる、寝る前にカフェインを控えるといった生活を心がけられるような睡眠衛生指導も含めて治療にあたっています。

どのようなタイミングで心療内科・精神科を受診するといいのでしょう?

山下倫弘院長 やましたこころのクリニック4

「本来の自分らしくいられない」「好きなことを楽しめていない」など、ふと普段と違う思いや考えが続くようであれば、精神科・心療内科を受診する目安になります。しかし、多くの人は我慢して、受診をためらってしまいがち。多様化が重視される時代ですが、心療内科・精神科に対してまだまだ偏見や誤解が少なくありません。いざ自分の身に起こったら、なおさら受け入れ難い気持ちでしょう。かなりつらい状態になってようやく来院される方もいますが、放っておくと重症化する可能性があるので、その手前でぜひまずはご相談だけでも来てほしいですね。

気軽に心の悩みを相談できるクリニックをめざして

日々の診療で心がけていることを教えてください。

山下倫弘院長 やましたこころのクリニック5

患者さんが精神的にも肉体的にも健康になるためにはどうしたらいいかを常に考えています。とはいえ、価値観は人それぞれ。仕事をすることで自信を取り戻せるのであれば、就労が一つの目標になりますが、それが当てはまらない方もいるでしょう。患者さんとお話ししながら、めざすゴールを一緒に見つけていきます。大切なのは、自分から前向きに何かやってみようと思える気持ちになっていただくことです。お一人お一人の話に真摯に耳を傾け、今よりも良い方向に進めるようサポートすることを心がけています。ただ、単純に「そうだね」「大変だね」と共感するだけで、ご本人が元気になっていくかというとそうではないのではと思っています。長い目で見て本人のプラスになると思ったら、はっきり言葉にしてお伝えすることもあります。ただ、それもお互いの信頼関係ができてから。こちらの意見を押しつけず、解決策を探っていきます。

そもそも、先生はなぜ医師をめざされたのでしょう。

実は最初は、それほど強い思い入れはありませんでした。しかし、改めてやりがいのある仕事って何だろうと考えた時に、頭に浮かんだのが医師の仕事です。今にして思えば、人と接するのが好きな自分に向いている職業だと感じます。ほかの診療科では診断基準や治療のガイドラインがきっちり設定されているのに対して、心療内科・精神科の分野は医師の判断に委ねられる部分が少なくありません。そこが大変さでもあり、やりがいでもあります。いろいろな方の人生にふれることによって、ハッと気づかされることも多くて。そうした気づきや発見が、次の診療にも、自分自身の人生にも生かされています。

読者の方へメッセージをお願いします。

山下倫弘院長 やましたこころのクリニック6

精神科・心療内科と聞くと、どうしても身構えてしまうかもしれません。不調のサインがあっても「まさか自分が」と受け入れられないこともあるでしょう。しかし、心の病気は特別なものではなく、誰でもかかる可能性があります。つらい症状は我慢せずに、早めにご相談ください。当院は足を運びやすいように住宅街の目立ちにくい場所にあります。プライバシーにも配慮し、落ち着いて診察を受けていただける環境を整えています。じっくりお話を伺って、本来の自分を取り戻し、充実した人生を送れるようお手伝いさせていただきます。お薬を減らしたいといった相談も可能です。気になる症状がある方は、気軽にお越しください。

Access