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加齢に伴う難聴をサポートする
補聴器の必要性や検査の実態

みなみ耳鼻咽喉科医院

(渋谷区/幡ヶ谷駅)

最終更新日:2025/03/14

みなみ耳鼻咽喉科医院 加齢に伴う難聴をサポートする 補聴器の必要性や検査の実態 みなみ耳鼻咽喉科医院 加齢に伴う難聴をサポートする 補聴器の必要性や検査の実態
  • 保険診療

高齢化が進む日本では、加齢によって出現するさまざまな症状に悩む人が増えている。周囲の人との会話やテレビの音が聞こえにくくなる難聴によって生活に不安を抱えている人も多いだろう。しかし日本では視力を補う眼鏡が普及している一方で、まだまだ補聴器を使用する人が少ないのが現状だ。そのような現状を踏まえ、「みなみ耳鼻咽喉科医院」の南隆二院長は補聴器の外来に注力。本格的な検査や適切な補聴器の選び方・使い方を指導することで、患者の生活の質を向上させることに貢献している。難聴が改善することは認知症の予防にもつながり、家族や周囲の人のコミュニケーションも活性化することが期待できるという。そこで、補聴器の使用を検討する際に知っておくべきことや、検査や補聴器使用までの道のりについて、南院長に詳しく教えてもらった。

(取材日2024年11月19日)

本格的な検査・調整で患者の聴力に合わせた補聴器を提供

Q難聴の人が補聴器の使用を検討すべきタイミングとは?
A
みなみ耳鼻咽喉科医院 日常生活に困りが生じたと感じたら、早めに耳鼻咽喉科に相談を

▲日常生活に困りが生じたと感じたら、早めに耳鼻咽喉科に相談を

ご家族が患者の聞こえが悪いと感じても、本人が困っていないと補聴器を使わなくなってしまうので、患者本人が自身の聞こえが悪いせいで日常生活に困りが生じたと感じたときが、補聴器を検討すべきタイミングと考えています。加齢性難聴は40代〜50代から始まると言われており、誰にでも起こりうる症状です。日々の生活で「ご家族の呼びかけ」や「電話の呼び出し音」などに気づけないことが増えてきたら、お早めに耳鼻咽喉科にご相談ください。診察の際に中耳炎のように治療が可能な症状が見つかることもありますし、聞こえにくい状況を放置しておくと、後ろからくる車に気づかないなどで予想外の事故に巻き込まれてしまう可能性もあります。

Q補聴器に抵抗がある方もいるのではないでしょうか?
A
みなみ耳鼻咽喉科医院 個々に合った補聴器選びには、認定補聴器技能者の指導が必要

▲個々に合った補聴器選びには、認定補聴器技能者の指導が必要

そうですね。補聴器なんて年寄りくさい、恥ずかしいと考える方も多いですが、聞こえが悪いことを放置して何度も聞き返したり、周りの人が大きな声で話しかけたりするなど、コミュニケーションが上手くいかないストレスの方が大きいと考えます。最近では、見た目が気づかれにくい補聴器もあります。補聴器は集音器とは異なり医療機器ですので、使用を検討される際は、補聴器の専門知識を持つ医師が在籍する補聴器適合検査ができる医院で検査を受け、認定補聴器技能者に適正な補聴器選びや使い方の指導を受けてください。自己判断で購入すると上手く使いこなせず、結局使わなくなってしまい補聴器に対する悪いイメージのみが残ることが多いです。

Q補聴器を使う前に知っておくべきことはありますか?
A
みなみ耳鼻咽喉科医院 補聴器は慣れるまでに時間がかかる。定期的なメンテナンスも必要

▲補聴器は慣れるまでに時間がかかる。定期的なメンテナンスも必要

補聴器は初めて使った日から理想の使用感が得られるわけではありません。補聴器を使うと慣れるまでは最初はうるさく感じることもあるでしょう。そのため当院の補聴器の外来では、最初は目標の聞こえ方の70%ほどのボリュームから初めて、1~2週に1回通っていただき、3ヵ月かけて100%に近づけることをめざしていきます。この繊細な調整が補聴器の満足度を高める鍵となるので、やはり使用を検討する場合は適切な検査を行える環境やアフターサポートの体制が整っている医療機関を選ぶことが大切です。3ヵ月が過ぎた後も、3ヵ月に1回の頻度でメンテナンスに来ていただくことをお願いしています。

Q補聴器の種類や購入方法を教えてください。
A
みなみ耳鼻咽喉科医院 見た目が気づかれにくい「耳かけ型」の補聴器

▲見た目が気づかれにくい「耳かけ型」の補聴器

当院は補聴器販売店2社と連携しており、週に1回ずつ、認定補聴器技能者に来ていただいています。目立ちにくいといわれる「耳穴型」は補聴器の平均的な耐用年数である5年の間に耳の穴の形が変わった時に対応しにくかったり、聞き取りに必要な音量が出なかったりと、見た目以外のデメリットが大きいと考えているため、ほとんどの方に「耳かけ型」補聴器を勧めています。補聴器本体の価格は片耳で十数万円程度です。ただ、聴力や明瞭度が著しく悪い場合には障害者認定を受けて片耳分の補聴器の費用の補助を受けたり、渋谷区の高齢者、住民税非課税、中等度以上といった難聴の条件を満たせば補助を受けられたりします。

Q実際の補聴器の外来ではどんなことを行うのでしょうか?
A
みなみ耳鼻咽喉科医院 同院では専門知識を持つ医師が検査を行い、補聴器の適性を診断

▲同院では専門知識を持つ医師が検査を行い、補聴器の適性を診断

まずは一般外来を受診していただき、診察と防音室での一般的な純音聴力検査と、言葉の聞き取りの能力を調べる語音聴力検査を受けていただきます。検査の結果、補聴器の必要性があれば患者さんと相談の上、補聴器メーカーが来院する日に合わせて外来の予約を取ります。補聴器の外来の初回は補聴器から発する音を効率よく鼓膜に届けるためにイヤモールドというオーダーメードの耳栓作成を行い、その最短2週後からレンタル機による3ヵ月間の試聴を開始。1~2週ごとに通院していただき、診察は毎回、検査は適宜行い、3ヵ月後に補聴器本体を購入するかどうかを検討していただきます。イヤモールド作成費用、診察料や検査料が必要となります。

ドクターからのメッセージ

南 隆二院長

難聴によりご家族や周囲の人が困っていても、ご本人は耳が聞こえにくくなっていることになかなか気づかないケースが多いです。補聴器は一定の安全性などが確認された医療機器であるにも関わらず、ご本人が困っていない場合は何も対策をせずに生活している人も少なくありません。難聴を放置すると脳に届く周りの情報が少なくなり、認知症になりやすくなると言われています。「年齢を重ねたから仕方がない」と諦めるのではなく、ご本人の健康のためにも、補聴器の必要性を感じてもらえるように、まずは周囲の方々が困っていることを根気よく伝えることも大切です。補聴器に関して気になることがありましたら、当院までお気軽にご相談ください。

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