マイクロスコープによる根管治療で
精密さを追求
かとう歯科こども歯科
(名古屋市守山区/高蔵寺駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
歯の神経にまで虫歯が進み感染が起こると痛みが治まらず、歯周の骨が吸収され抜歯に至るケースもある。そんな重篤な虫歯になってしまった歯でも、根管治療を行うことで残せる可能性があるという。この根管治療に力を入れているのが「かとう歯科こども歯科」。デジタルレントゲンや歯科用CTによる精密な検査のもと、マイクロスコープを使った精密な根管治療を行い、ラバーダム防湿を用いることで、治療中の再感染防止に努めている。「マイクロスコープには拡大した画像で確認が可能なため説得力があり、患者さんも安心・納得して治療を受けられる」と話す加藤宏紀院長。根管治療とはどんな治療なのか、特徴やプロセスを教えてもらった。
(取材日2020年8月12日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q根管治療とはどのような治療でしょうか?
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A
すべての歯には神経があり、冷たい・温かい・痛いなどの知覚を感じたり、歯への栄養供給が行われます。ですが歯の神経にまで虫歯が及んで感染が起こると、炎症を起こして痛みが出たり、失活して根っこの先に膿がたまったりします。このような状況になってしまうと、残念ながら神経を残すことができないので、感染した神経を取り除いたり、神経の通り道であった歯の中、根っこの中の空間をきれいに掃除しなければなりません。この治療全般を総称して根管治療といいます。放っておくと痛みが治まらず、歯の周りの骨がどんどん吸収され抜歯に至ることもあります。大きな虫歯になってしまった歯を残すための、最後の砦となるのが根管治療なのです。
- Qマイクロスコープを使用するメリットを教えてください。
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A
マイクロスコープを用いることで、より精密に根っこの中を確認しながら、治療を進めていくことが可能になりました。拡大鏡をつければ、もちろん肉眼よりもよく見えますが、倍率的には8倍くらいが限界です。当院のマイクロスコープは40倍まで対応していますので、より細かく状態の確認が行えます。また、マイクロスコープには写真や動画撮影の機能もありますので、根管治療中の状態の確認はもちろん、患者さんが肉眼で見てはわからないような歯のひび割れや破折、虫歯の大きさや深さなどを実際に拡大した画像で確認が可能です。どんな言葉よりも説得力があり、患者さんが安心、納得して治療を受けていただける方法だと思います。
- Qどのような場合にマイクロスコープを用いますか? 治療時間は?
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A
当院の場合、根管治療では必ずマイクロスコープを使用しています。その際、口腔内の細菌が流れ込むことによる再感染を防ぐためにラバーダム防湿も行います。マイクロスコープとラバーダム防湿を用いることで、より精度の高い根管治療が可能になります。治療にかかる時間は30分〜1時間ほど、回数としては2回〜3回が目安で、特に奥歯で根っこの形が複雑だったり、神経の数が多い箇所は時間がかかります。他にも歯の破折やひび割れの有無、虫歯の大きさ・深さ、かぶせ物の型採り前の土台の形態などを確認して、精密な外科処置や、また神経の感染が一部であると判断した場合は、部分的に神経を取って歯の神経を保存するような処置にも用います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1根管治療の前には念入りに検査を行う
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まず現状や原因を理解し、治療計画を立てるために必要な検査を行う。内容としては視診、エックス線検査や必要であればCT検査、歯茎の検査、噛み合わせの検査など。根っこが割れてひびが入っていないかも念入りにチェックする。検査に要する時間は15分〜30分ほど。
- 2検査の診断をもとにカウンセリング
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検査の診断結果をもとに、患者の意向を聞きながら、どのような流れで治療をしていくかの説明をし、方針を決定していく。歯が悪くなっている原因と治療法の提示はもちろんだが治療によるリスクや、治療後の予後判定も行った上でカウンセリングをし、治療法を選択してもらうことを心がけている。
- 3マイクロスコープによる根管治療
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根管治療の流れとして、まずは虫歯などの根っこより上の部分の感染歯質の除去を行う。ここではしっかりと虫歯を取りきって、脆くなった歯を歯科材料で補強。さらに治療中、根管内に唾液が入って再感染を起こさないようラバーダム防湿を行う。次に根管内の感染歯質・感染物質を除去し、痛みや膿が出てこないことが確認できたら薬で根っこの中を封鎖して完了。根管治療の際の麻酔使用は必須となる。
- 4かぶせ物の治療や噛み合わせのチェック
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根管の治療が終わっても、その歯自体の治療が終わったわけではない。奥歯の場合は虫歯が大きいケースがほとんどで、残る歯質が少なくかぶせ物で蓋をする必要がある。また奥歯には噛み合わせの負荷が大きくかかるので、一部分だけの詰め物で蓋をすると、かえって噛み合わせの力による歯の破折のリスクが高くなってしまうことも。そこで噛み合わせの診査を行い、最終修復物を患者と相談して決めていく。
- 5定期的な通院によるアフターメンテナンス
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最終修復物や最終的な噛み合わせをつくった後も、定期的なメンテナンスは欠かせない。必要であればマウスピース型器具を使い、噛み合わせの微妙な変化を検診ごとにチェックしながら調整を行う。また仕事の都合などで忙しくなかなか通院できないという患者には相談に応じながら、定期的なメンテナンスが継続できるようサポートしている。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。