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羽毛田 公 院長の独自取材記事

双泉会クリニックかわごえ

(川越市/川越駅)

最終更新日:2019/08/15

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東武東上線川越駅西口から徒歩10分ほどにある「双泉会クリニックかわごえ」。院長を務めるのは長年総合病院や大学病院で研鑽を積んできた羽毛田公先生。同院では川越市を中心に、半径16キロ圏内の隣接市への訪問診療を行い、ケアマネジャーなどのさまざまな専門職と連携して「最期まで自宅で過ごしたい」と願う患者とその家族を支えている。先生は「訪問診療自体がまだまだ認知されていない部分があるので、大切な人のことで気がかりなことがあれば気軽に相談してほしい」と優しく話す。長野県出身で、ウィンタースポーツやマラソンが趣味というアクティブな一面を持つ羽毛田先生に、訪問診療でのやりがいや、今後の展望などを聞いた。
(取材日2019年7月17日)

自身の経験から、訪問診療の道へ

最初に、先生が医師を志してからこれまでのご経歴を教えてください。

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幼い頃から、自分の技術や知恵を使って人の役に立つことができる職業に憧れを持っておりました。日本大学医学部に進学し、卒業後は同大病院の内科で2年間の研修を受けました。その後は循環器や腎臓、内分泌系の疾患を専門とする第2内科に入局。関連病院と大学を行ったり来たりしていました。臨床では総合診療や腎臓、内分泌、循環器をメインに外来や病棟に勤務し、大学では腎臓内分泌を専門に研究し、医局長も務めさせていただきました。

長年大きな病院でキャリアを積まれてきた先生が、訪問診療の道へ進んだきっかけは何ですか?

一つは病院という枠組みの外で、いろいろな方と交わってみたいという思いがありました。そしてもう一つは自分自身の経験からです。僕の祖母は脳梗塞で体が不自由になり、約8年間の在宅療養の末、最期は医師に家に来ていただいて家族で看取りました。長い在宅療養中、問題は常に家の中に発生していました。それは病院に連れて行っても解決しない問題ばかりだったんですが、医療的に介入することで、問題を解決する手助けができれば世の中の役に立つのではないかと思ったからです。

総合病院の診療と訪問診療で感じる一番大きな違いは何でしょうか?

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総合病院や大学病院では、極端に言えば病気だけを診ていれば良かったのですが、訪問診療ではケアマネジャーさんらと協力して生活全体をバックアップしなくてはいけません。その違いに最初はとても驚きました。訪問診療では患者さんの家庭の中に入っていくわけですが、身体的な病気を中心として、生きづらさや大変さなど、問題は家の中にたくさんあります。それを医師一人で全部解決することはできませんから、いろいろな方と力を合わせて支えていきます。病気そのものをなくすことは難しいので、病気を中心に、いろいろな人と支え合ってサポートしていくわけです。大学病院では、専門外の病気をその専門科にお願いするという連携はありますが、こうした幅広い連携はありません。訪問診療を始めていろいろな方との関係がとても広がりました。

多職種連携で患者と家族をサポートする

患者さんやご家族と接する上で心がけていることは何でしょうか?

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患者さんに対しては、お話をよく聞いて丁寧に説明するようにしています。その上で、ご本人とご家族にとって一番良いと思われる方向を一緒に探し、考えることを大事にしています。在宅の場合、ご本人だけで決めることが難しい問題もありますから、何かあればご家族とコミュニケーションをとって説明をしていくなど、常に情報を共有しています。また当院のスタッフたちには、患者さんに丁寧に接して、真面目に、誠実に対応することをお願いしています。訪問診療はわれわれが患者さんのホームグラウンドに入っていく側になりますから、言葉遣いや対応は誠実に、きちんとしたものでなければならないと考えています。

今訪問されている患者さんの年齢層などを教えていただけますか?

川越市内を中心に、鶴ヶ島市や富士見市をなどの近隣市を含む半径16キロ圏内の患者さんを訪問しています。70代、80代の患者さんがメインになりますが、若い方で障害や病気のある方もいます。どちらかと言えば女性のほうが多いかもしれませんね。農家の方もいれば都内で会社勤めをされていた方などバックグラウンドもさまざまです。訪問するきっかけは、食事を食べられない、足腰の痛みで通院が難しくなったという問題が起こり、地域のケアマネジャーさんから呼ばれるケースが一番多いです。もちろん患者さんのご家族から直接相談されることもあります。整形外科や皮膚科など、専門的な治療が必要であれば地域の先生と協力することになります。在宅診療では多職種連携が必須です。ケアマネジャーさん、訪問リハビリテーション、訪問看護など、さまざまな方たちと連携しながら、患者さんとご家族を支えていきます。

日々の診療の中でどのような時にやりがいを感じますか?

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患者さんのお宅に訪問しますから、外来での診療と比べて患者さんやご家族との関係も非常に近しいものになります。その分感謝していただくことも多く、そういった時にやりがいを感じます。在宅を選ばれる患者さんは、最期までおうちで過ごしたいという強い想いを持っている方もいます。その意志をくんで、一生懸命支えていこうとされるご家族も多いです。その方たちを訪問診療や訪問看護、ケアマネジャーなどいろいろな人の手でサポートしていく姿は、現在進行形で印象深く感じますね。

体の一部ではなく、全身を診る

先生が内科を専門に選ばれたのはなぜでしょうか?

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特定の臓器だけを診るのではなくて、人全体を診たいという欲求があったのだと思います。例えば「むくみ」にしても、その原因は腎臓だったり、心臓だったり、血管だったり、あるいはホルモンが原因ということもあります。症状一つとっても原因はさまざまですから、全身を診ることはとても大事。そういう意味では、若い時に急性期疾患から慢性期疾患まで、さまざまな患者さんを数多く診させていただいたことは勉強になりましたし、今に生かされていると思います。研究にしても、先人が積み重ねてきた医学の知識を学ばせていただいたことで、自分自身の糧となりました。知識と経験を融合して、内科一般を幅広く診る今の診療に役立っていると感じます。

開業から2年目を迎えますが、今後どのようなクリニックにしていきたいですか?

訪問診療を始めてみて、訪問診療自体があまり認知されていないと感じることがあります。ケアマネジャーさんを介さず、具合が悪くなった方に直接呼ばれることもありますが、介護保険を利用されていない方もいます。地域の方たちに訪問診療というものを認知していただいて、介護サービスと一緒にいろいろな方の役に立っていければうれしいです。そのためにも、わからないことがあればどうぞ気軽に相談してください。他の病院に通院されていても構いませんし、食が細くなった、出歩く機会が少なくなったといった些細なことでも電話してご相談ください。その上で、当院が必要でなければそれで構いません。最初の窓口として、介護保険のことも相談に乗りますよ。また、末期がんでターミナルケアの方や重度心身障害者の方も受け入れ可能ですので、ぜひご相談ください。

最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

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どのご家庭でも、思いを寄せている人はいらっしゃるかと思います。その方のことで気にかかることがあれば、まずは気軽にご相談してください。できるだけ自宅で過ごしたいという思いを支援するお手伝いをして、協力して必要なサポート体制を整えていきます。介護をしていく上では、ケアマネジャーさんとつながっていることはとても大事です。介護認定の要介護度によって、使えるサービスも変わってきます。それを決めるのはケアマネジャーさんですから、もしもケアマネジャーさんが決まっていなければ、こちらから紹介もできますよ。医師が自宅に来ることに対して緊張する方も多いです。まずはお電話をいただければ、事務スタッフが電話に出ますので、お気軽にご相談ください。地域の皆さんの役に立っていければと思います。

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