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渡辺 洋樹 院長の独自取材記事

赤松町わたなべ内科クリニック

(安城市/安城駅)

最終更新日:2020/05/15

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JR東海道本線の安城駅から車で数十分の場所にある「赤松町わたなべ内科クリニック」は、2018年5月14日に開業したばかりのクリニック。幹線道路沿いにあり、駐車場も広々としていることから、自家用車でのアクセスが便利だ。天井や柱に木を使った待合室やカフェスペースのようなカウンター席など、院内も全体的に温かな雰囲気に包まれている。院長の渡辺洋樹先生は、サラリーマンから一念発起して医師をめざした経験を持つ。穏やかな語り口ながら、専門である循環器内科や予防医療に力を入れつつ、気軽に話せるかかりつけ医として地域医療に貢献したいという強い意欲を感じさせる。「何より患者さんの役に立ちたい」と語る渡辺院長に、めざす診療や今後の展望などを聞いた。
(取材日2018年5月30日)

人の役に立ちたいという思いから一念発起

まずこの場所を選んだ理由を教えていただけますか?

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近くにある安城更生病院に長年勤務し、その先生方や病院とのお付き合いが、今も密だということが大きな理由です。私は循環器内科が専門ですが、安城更生病院は非常に早い時期からカテーテル検査と治療を導入するなど、循環器内科としての歴史が長く、また経験も豊富で、患者さんも多い病院です。したがって、当院でかかりつけ医として充実した医療ができれば、地域として良い医療環境が整うと思いました。いざというときの患者さんの搬送にも時間がかかりません。また勤務医時代の転勤ルートが、刈谷市、安城市、西尾市と西三河地区で、当院の場所はそのちょうど中心にあたるのです。国道23号線からも近く、西尾市や刈谷市、碧南市からも一本道でスムーズにアクセスできるので、以前診察をさせていただいたことのある患者さんも来院されやすいのではと思いました。

なぜ医師をめざされたのですか?

幼少の頃より医師になりたいとの思いがありましたが、いずれは家業を継ごうと地元の大学を卒業し、まずサラリーマンとして働き始めました。コンピューター関係の仕事に就きましたが、残業が非常に多く体調を崩し病院を受診、その折、自分なりに病気のつらさ、大きな不安を感じました。そして、その頃たまたま読んだノンフィクション作家の本に感銘を受け、病に苦しむ方のお役に立つことで、自分が存在する意味を見つけられるのでは……。自分は誰かの犠牲の上に生きているけれど、その恩返しが少しでもできるかもしれない、と思うようになりました。そして、あらためて医師をめざすことにしました。その時には既に結婚をしていたので、まずは妻に想いを打ち明けました。理解を得て勤めていた会社を退職し、医大に入学して一から勉強しなおしました。

循環器内科をご専門とされたきっかけはありますか?

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心臓の病気は、つい先ほどまで元気だった人が突然命に関わる状態になることがあり、病状変化が大きいものがあります。一方で処置が間に合えば、元通りの生活を送れるようになることもあります。患者さんの役に立ちたい、一人でも多くの命を救いたいと思って医師をめざしたので、この分野で自分ができる限りのことを思いきりやってみたいと感じました。ただ、勤務医時代携わった集中治療では、一例一例必死に取り組んでも救えないことがあり、そんな時はもう1日早く受診していたら避けられたのではないかと思ったものでした。そんな経験から、やはり予防が大事だと強く思うようになり、今は最悪の事態が起こる前になんとか防ぎたい、予防したいというのが、かかりつけ医としての目標です。

人の命を救うために、まず問診を重視

心臓リハビリテーション室を設けていらっしゃいますね。

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心不全の方を中心に運動をしていただく部屋です。運動療法はもともと安城更生病院で積極的に行っており、当院でも必ずやっていきたい治療です。心臓が弱っている方は、お薬だけで病状を十分に安定させられないことがあります。運動療法では動くことで心臓を強くしていくことが目的なので、お薬を使わず心不全の改善につなげ病状を安定させることが期待できます。自転車が漕げれば、誰でもできるリハビリです。心臓が弱いと、皆さん動いてはいけないと考え、家に閉じこもってしまいますが、ここまではやってよいということがはっきりわかれば、危険も回避できるし、さらには生活も充実すると思います。また、同じ病気の方とのコミュニケーションが増えることで、病気に対する理解や病気との付き合い方がよりよくわかり、不安を軽減する効果も望めます。今後も継続して積極的に行ってまいります。

診療の際、大切にされていることはありますか?

初診では時間をかけて丁寧に問診を行っています。どんな症状か、その症状はどんな時に何回出るか、どのぐらい続くかなどに加え、どんな心臓のリスクを持っていらっしゃるか、ご家族の方はどうだったか、お仕事やストレスなど、ありとあらゆることを伺っていくと、見えてくることが結構あるのです。考えうる病気を数多く頭に浮かべながら、症状の原因を見逃すことなくしっかりスクリーニングできるよう、時間をかけてお話を伺っています。やはり皆さん不安を抱えて来院されるので、お話を伺うだけで安定される方も多いです。

治療に関しては、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

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当院で行っているのは、心臓が弱っている状態でも、元気に笑顔で生活が送れるようお薬を調整し、食事のアドバイス、また心臓を強くするため、安全に配慮した範囲で負荷をかけるということです。でも、医学的にこちらがしていただきたいと思うことを、そのままできる患者さんは多くはありません。まず生活スタイルやご意向をお伺いし、その中で、ご本人が無理なくやれることを探すようにしています。薬物療法、食事療法、運動療法、それぞれたくさんのポイントがありますが、全部を押しつけるのではなく、できることから少しずつ改善していけば予防につながりますから、常に優先順位を考えてご提案するようにしています。

より良く、充実した地域医療を行うために

とても温かい雰囲気の院内です。何かコンセプトはあるのですか?

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実はこの建物の柱の中に、一ヵ所落書きをしました。「思いやり」と書いてあるのですが、これがコンセプトです。絶対忘れてはいけないと思っています。建物に関しては、周囲が自然豊かな地域なので、それに合う雰囲気にしたいと設計士さんにお伝えしました。患者さんがリラックスできる場所にしていきたいという思いから、コーヒーなどが飲めるカフェスペースも設けました。検査をして薬を投与するだけでなく、何か少しでも心配なことがあれば、お話をお伺いするだけの来院でも構いませんので、気軽に寄っていただきたいと思っています。

在宅診療についてはいかがですか?

地域の医療貢献に少しでもつながればという思いで始めました。私は少しでもこの地域の方々が健やかに、そしてご自身の望む形の医療を受けてほしいと考えています。在宅診療は治療もさることながら看取りに関わる相談を受けることもあります。ご本人やご家族のお気持ちをしっかりと伺い、患者さんの力になりたいと考えています。これはクリニックを開業したいと思ったきっかけの一つです。内科領域にとどまらず、他の専門の先生や地域の訪問看護ステーションの方との交流も行い、より良い地域医療をめざして、患者さんとともに一緒に歩んでいきたいと意識しています。

今後の展望、読者へのメッセージがありましたらお願いします。

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地域のかかりつけ医として、気軽に来ていただけるクリニックにしていきたいですね。時間をかけて診察することもありますが、患者さんによって症状や主訴は異なるので、患者さんの様子も見極めてそれぞれの患者さんに合うスタイルで診療するようにしています。お話だけでも構いませんので、まずは気軽に来ていただけるとうれしいです。設備面では、大地震などの災害が起きてライフラインが遮断されたときでも診療できるよう、ゆくゆくは井戸を掘り、太陽発電も導入したいと思っています。一時しのぎでも、地域の方々にお役に立てる場所になればと思っているんです。介護面でも、もし医療的な問題で悩まれているのであれば私がフォローしますし、入所施設に関しても、適切な人につなぐなど相談に乗ることも可能なので、ためらわずに来院していただきたいと思います。

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