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諸岡 正史 院長、諸岡 祐子 副院長の独自取材記事

もろの木こどもクリニック

(名古屋市緑区/徳重駅)

最終更新日:2019/10/09

20191008 bana

徳重駅から車で10分の住宅街に、「もろの木こどもクリニック」が開院した。諸岡正史院長と祐子副院長夫妻が診療を行うこのクリニックは、一般的な小児科とは異なるシックで落ち着いた雰囲気が漂う。実はこれは日頃大変な母親たちに少しでもゆっくりしてもらいたいという配慮から。「病気だけでなく患者とその家族を診る」をテーマに新たなフィールドで診療に臨む院長夫妻。ドクターとしての経験、親としての経験、両面から患者に寄り添いたいとの思いが随所にあふれるインタビューとなった。
(取材日2018年3月26日)

母親目線でつくったクリニック

こちらで開院に至った経緯をお聞かせください。

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【正史院長】僕も副院長も藤田保健衛生大学出身で、僕はそのまま大学で勤務してきました。若い頃はガムシャラに働いていましたが、40歳を迎えた頃から、漠然とだがこのまま大学病院に勤務し続けるのかどうかを考えるようになりました。大学病院は診療・研究・教育の3本柱で成り立っていますが、その中でも最もやりがいを感じた診療を中心とするのが自分に合っているように感じ始めていたのです。そんな中、数年前に家族の病気からライフスタイルに大きな変化があり、それをきっかけに開業することを本格的に考えるようになりました。この場所に決めた理由ですが、1つは長く診てきた患者さんで希望される方は引き続き近くでフォローしたいと思ったことで、もう1つは、地名に縁を感じたことです(笑)。

現在はお二人で診療をされているのですか?

【正史院長】一般診療は僕が行い、副院長には予防接種や健診などを担当してもらっています。
【祐子副院長】小児科の医師が1人だけだと、どうしても予防接種や健診の時間を決める必要が出てきます。しかし、2人いることで、時間枠を設けずいつでも受けつけることができるのがメリットです。上のお子さんが幼稚園に行っている間に下のお子さんの健診に来る、ということもできますよ。一般診察の方と予防接種や健診の方で待合室と診察室を分けているので、感染症を気にせず安心してお越しいただけます。

待合室や診察室が分かれているのは母親にとって、とても安心ですね。

【正史院長】これまで院内での感染を心配する声も聞いていましたし、僕自身も風邪の子と予防接種の子を一緒にすることに抵抗がありました。親御さんたちも不安に思いながらも仕方がないと我慢しているのかもしれないので、そういう点でも心配のないようにしたかったんです。
【祐子副院長】水疱瘡やおたふく風邪など疑いを含む患者さんは、予約の段階で専用の入り口をご案内し、ほかの患者さんと接触することなく隔離室まで行けるようにもしています。実際に分けてみてニーズに気づいたのですが、待合室でじっと待っていられないお子さんをお持ちの親御さんからも好評なんですよ。ただ、それぞれの待合室や隔離室にトイレをつける必要があったので、結果的にすごく数が増えてしまいました(笑)。

そのほかに、クリニックづくりでこだわった点はありますか?

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【正史院長】ウェブ予約が中心なのでそんなに長い待ち時間はないと思いますが、それでも前の患者さんの診察が長引いてしまった時や検査の結果待ちなどでは少しお待ちいただくことになります。お子さんだけでなく親御さんもそんな時間を少しでも快適に過ごしてもらえるように、座り心地にこだわったソファーやチェアでゆっくりとしながら音楽や絵で癒やされるように考えました。
【祐子副院長】ゆったりとしたスペースの授乳室もあります。ウォーターサーバーもあるのでいつでも清潔なお水やお湯を提供できます。また院内には無線LANも備えているんですよ。

話しづらい悩みも打ち明けられる場に

小児科・アレルギー科を設けていますが、お二人はそれぞれどのような分野に力を入れていらっしゃいますか?

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【正史院長】大学病院に勤めていた頃、非常に多くのアレルギー患者さんが来院しており、診察する機会も多かったので、そのニーズの高さはいつも感じていました。それと同時に、腎臓疾患を専門にしてきた私の経験が生かせる夜尿症や低身長の専門外来も行っています。
【祐子副院長】私は大学で研修を終えた後は市民病院に勤めていたのですが、すぐに結婚をして子どもができまして。1年ごとに妊娠・出産を繰り返し、3人の子どもを育てながら小児科の医師として働いてきました。専門と言えるほどの分野はありませんが、長年の小児科医師としての経験と、母親としての経験があるので、お母さんたちの気持ちに寄り添う診療ができるのではと思っています。

低身長専門の外来というのは珍しいですね。

【正史院長】はい。実は、腎臓の病気を持っていたり夜尿症の子どもに低身長の合併が見られることが少なくないんです。そのため、これまでに多くの低身長の患者さんを診てきましたのでその経験を生かしたいと考えました。これは実際にあった話ですが、3歳児健診で「この子は標準より小さいから様子を見ましょう」とだけ言われて、どうすればいいのか、どこに相談すればいいのかわからない、というお母さんがいらっしゃったんです。また、こんなことを相談していいのかと思っていらっしゃる方も意外と多いんですよね。低身長の原因の中には大きくなってからでは治療が十分に追いつかないものもあって、早期診断と治療が極めて大切なので、少しでも気になったら相談してほしいです。

確かに、病院では相談しづらいかもしれませんね。

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【正史院長】大学病院にいた頃は比較的重症の患者さんや珍しい病気の患者さんを診る機会が多かったので、その病気を中心に診療してたと思います。医者がそんな姿勢だとお母さんたちも低身長に限らず、病気に関係のないようなことは聞いてはいけないと感じますよね。それを反省して今は診療の最後に必ず「他はいいですか? どんなことでも構いませんよ」と聞くようにしています。すると皆さん、「ほくろができたんだけど大丈夫か?」とか、「指吸いが治らないけどいいのか?」などちょっとした心配事を話してくれたりします。そんなちょっとしたことでも質問に答えてあげて安心して帰っていただく。それがクリニックの役割だと思うんですよね。

病気だけではなく患者とその家族を見る

患者を診る際にはどのようなことを心がけていますか?

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【正史院長】子ども、特に0歳や1歳では自分でうまくものを伝えることができません。そこで、表情の変化やおっぱいの飲みが悪い、なんとなく元気がない、そういう「Not doing well」、つまり、いつもと何となく違うという小さなサインを見逃さないように気をつけています。また、数字や画像を見てもらいながら説明するなど、患者さんや親御さんに納得していただけるように気をつけています。また、お子さんの目を見ながら話すことも大切ですね。親御さんと話してしまっては、その子はポツンとそこにいるだけになってしまうので、なるべくお子さんと話をするようにしています。
【祐子副院長】私は、お母さん目線で考えるようにしています。院長とも、自分の子どもだったらこうしてほしいよね、という話をよくしているんですよ。そこでホッとして話せることがあるかもしれませんし、そういう気持ちになっていただけたらうれしいです。

今後はどのようなクリニックにしていきたいですか?

【祐子副院長】お母さんや患者さんに寄り添えるような温かみのあるクリニックがめざす姿です。それこそ、そんなこと聞くの?ということでも気軽に聞いていただけるような。
【正史院長】これまで大学病院では病気にクローズアップした診療を行ってきました。もちろんそれも必要なことですが、今は病気だけでなくその人とその家族をみる、というのが一番のテーマ。木を見て森を見ず、にならぬよう、いわゆる全人的医療がめざすところですね。

最後にメッセージをお願いします。

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【祐子副院長】予防接種や健診は一般診療の方と待合室を分けているので、時間枠にとらわれずいつでも受けつけています。ドクターとして、母親としての視点からアドバイスもできますので、病気だけでなく育児で困ったことや不安なことがあれば、なんでも気軽に言ってください。
【正史院長】言いたいことはなんでも言ってください。こんなことを言ったら笑われるかも、ということでも、その中に実は重要なサインがあるかもしれません。積極的に話しやすい雰囲気をつくっていこうと思っていますし、たとえ忙しいシーズンでもそれは忘れずに大切にしていこうと思っています。

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