歯科用CT、マイクロスコープを活用した
親知らずの抜歯
いちかわデンタルオフィス
(文京区/新大塚駅)
最終更新日:2024/05/13


- 保険診療
なんだか奥歯が痛む、もしかしたら親知らずかもと感じていても「歯を抜きましょう」と言われるのが嫌で、歯科医院に足を運ぶのをためらっている人も多いのではないだろうか。東京メトロ丸の内線新大塚駅から歩いて約3分、春日通り沿いに位置する「いちかわデンタルオフィス」の市川勝院長は、歯科口腔外科で長年研鑽を積んだ経験を生かし、根管治療に加えて親知らずの抜歯にも注力している。患者の口腔内をより精密に把握するため、歯科用CTとマイクロスコープを用いて治療を行う。カウンセリングを重視し患者の不安感軽減にも力を入れる市川院長に、親知らずの抜歯の流れや同院が行う治療の特徴について聞いた。
(取材日2024年4月24日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような患者さんがいらっしゃいますか?
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A
最初から「親知らずが痛い」と来られる患者さんの割合は少なくて、「奥歯のあたりが痛い」「奥歯のあたりの腫れが気になる」などの主訴でいらっしゃる方が多いですね。実際にお口の中を見せていただくと、痛みや腫れの原因が親知らずであることがわかることも考えられます。年齢的には、20〜30代の若い患者さんが多いですが、高齢の方もいらっしゃいます。一言で親知らずといっても、生え方や、他の口腔内トラブルにつながるリスクなどによってはすぐに抜歯したほうがいいケース、歯周病があるためその治療後に抜歯するケースなど、いろいろです。都度患者さんと相談しながら治療を進めていきます。
- Qこちらのクリニックの親知らずの抜歯の特徴は?
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A
私は大学病院の口腔外科に勤務し外科処置も日常的に行ってきました。患者さんに安心して治療を受けていただくことができるよう勉強会などでも研鑽を重ねています。また、当院には歯科用CTとマイクロスコープがあり、親知らずの抜歯の治療の際に使用します。親知らずが歯茎から萌出しているか埋まっているか、真っすぐ生えているか斜めに生えているかなど、患者さんにより、その状況はさまざまです。より精密な診査・診断により、患者さんに現在の状況や治療のメリット、デメリットなどについて丁寧に説明させていただくことを心がけています。
- Qマイクロスコープを使用されているのですね。
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A
口の中は、ライトの光も届きづらく、はっきりと見えづらい部分もあり、患者さんの歯の生え方によってはどの部分をどのように削って良いのか判断しづらいケースもあります。その場合に、当院ではマイクロスコープを用いて親知らずの抜歯を行います。マイクロスコープは、肉眼では捉えきれない部位も拡大視しながら処置できるため、親知らず周辺の細かい組織や神経を確認しながら取り除くことが期待できます。当院では、歯科用CTやマイクロスコープを使った親知らずの抜歯も、保険診療内で行っています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・検査
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奥歯が痛い、周囲の歯茎が腫れているなど主訴を伝え、まずは口腔内を見てもらう。原因が親知らずの場合は、すぐに抜いたほうが良い状態なのかなど現状について説明を受ける。親知らずは20代〜30代と若いうちに抜いたほうが良いケースが多いが、しばらく様子をみたい場合は相談すること。高齢で持病がある患者の場合は、抜歯に伴うリスクがあるため必要に応じて総合病院を紹介されることもあるという。
- 2カウンセリング
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親知らずの生え方は、患者によりさまざま。なるべく早い時期に抜歯したほうが良いのか、抜歯する場合は抜歯時間の目安やその方法、麻酔、術後の痛み、抜歯のメリットデメリットなどの説明を受ける。親知らずの抜歯は外科処置であり、痛みや出血など治療に対して不安や緊張を抱える患者も多いだろう。術後感染のリスクの説明などもここで行われるため、不安があれば何でも質問しよう。
- 3治療の流れの説明
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当日の流れの説明を受ける。ここでも、患者の不安感軽減を目的に口腔内の現状について詳しい説明を受けることができるので安心だ。親知らずは、放っておくことで、周辺の歯が痛むこともあれば、親知らずが原因で顎骨内や粘膜内などに発生する膿や唾液の袋である嚢胞ができるなどのリスクもあるという。患者のスケジュールによっては複数の親知らずを1日で抜歯することにも対応しているので、相談してみよう。
- 4抜歯
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親知らずが深く埋まっている場合や、神経に近接している場合など、従来の抜歯方法では難しい症例の場合は、マイクロスコープを用いて抜歯が行われる。マイクロスコープは、肉眼では見えない微細な部分まで鮮明に拡大することができる。そのため親知らずの周りの神経や血管をより適切に把握することができ、ダメージを最小限に抑えた抜歯につながるという。抜歯に要する時間は約30分。抜歯後は、出血が収まるまで院内で休憩する。
- 5経過観察
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抜歯後、痛み止めや化膿止めのために抗生物質が処方され、様子を見る。抜歯後数日は痛みがあることが多いが、徐々に落ち着いていくという。抜歯した穴にかさぶたができず、骨が直接口の中にむき出しになっている「ドライソケット」の場合は、洗浄や投薬治療を行う。抜歯の際に縫合した患者は、1週間後に来院し、抜糸する。その後、必要に応じて1ヵ月くらい経過観察を行い、気になることがあれば来院する。