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更年期障害の治療の選択肢
副作用の少ないホルモン補充療法

勝どきウィメンズクリニック

(中央区/勝どき駅)

最終更新日:2024/02/15

勝どきウィメンズクリニック 更年期障害の治療の選択肢 副作用の少ないホルモン補充療法 勝どきウィメンズクリニック 更年期障害の治療の選択肢 副作用の少ないホルモン補充療法
  • 保険診療

閉経を迎える50歳前後に現れることの多い更年期障害。女性ホルモンが大きく揺らぎながら減少していくことによって、心と体にさまざまな不調を引き起こす病気だ。その症状は多岐にわたり、なんだかモヤモヤしていて昔のように楽しめなかったり、ぼんやりして仕事に身が入らなかったりといった、はっきりと不調とわかる症状ではないものも多い。「パフォーマンスが下がったなと思ったら婦人科を訪ねてほしい」と語る、「勝どきウィメンズクリニック」の松葉悠子院長。血液検査の数値だけでは判断できない病気を、専用のチェックシートを用いて丁寧に問診を行い、適切な治療へとつなげている。特にホルモン補充療法は、新しい治療薬も承認されて進化しているという。そんな更年期障害の治療について気になることを松葉院長に聞いた。

(取材日2024年1月18日)

多岐にわたる症状をチェックシートで指数化。ホルモン補充療法を基本に、一人ひとりに合った治療を選択

Q更年期障害の主な症状と受診の目安を教えてください。
A
勝どきウィメンズクリニック 適切な判断と丁寧な問診を行う診察室

▲適切な判断と丁寧な問診を行う診察室

よく現れる症状は、ホットフラッシュと呼ばれる「ほてり」が挙げられます。その他、倦怠感、動悸、めまい、不眠、関節痛などさまざまです。更年期障害は除外診断といって、他の病気では説明がつかないことで診断される病気です。例えば、関節痛で整形外科に、めまいで耳鼻咽喉科や脳神経外科に行っても病気が見つからなかった場合、更年期障害の可能性が疑われます。加えて、年齢と生理不順が目安になります。更年期の定義は閉経前5年、閉経後5年の10年間ですが、閉経する年齢は人それぞれですから、更年期のスタート時期はまちまちです。一般的には45歳から55歳くらい。年齢と症状が重なるようなら受診を考えてみてください。

Q治療の流れを教えてください。
A
勝どきウィメンズクリニック 更年期かなと思ったらまずは婦人科に相談を

▲更年期かなと思ったらまずは婦人科に相談を

更年期を主訴として来た方には2枚のアンケートに答えていただきます。1枚は簡略更年期指数という体に現れている症状を問うチェックシートです。もう一つは、メンタル面の不調を問うチェックシートになります。これらは事前にウェブ上で答えていただくことも可能です。更年期障害の治療は、このアンケートをもとにした問診がとても大事。血液検査による女性ホルモンの数値が重要と思われがちですが、更年期の女性ホルモンは揺らぎやすく、測ると高く出てしまうこともあるため、それだけでは判断できません。血液検査の結果、問題ないからと更年期障害の治療を受けていない方もいます。治療で改善がめざせるのに見過ごされている方も多いのです。

Qどんな治療法があるのでしょうか?
A
勝どきウィメンズクリニック ホルモン補充療法から漢方まで患者に合った治療を提案

▲ホルモン補充療法から漢方まで患者に合った治療を提案

アンケートからどこで症状が出やすいのかを確認し、それに合わせホルモン補充療法か漢方の処方を行います。治療の基本は減っていくホルモンを補うホルモン補充療法です。経皮製剤といって皮膚から吸収させる薬のほうが副作用が少ないため、ジェルタイプの塗り薬をご案内したり、2、3日に1回貼り替える貼り薬もあります。合わない方には飲み薬も処方できます。子宮体がんを予防するための薬を組み合わせて使うことが大事です。また、治療法とは異なるものの、場合によってはサプリメントをご紹介する場合もあります。その他、保険適用のプラセンタ療法もありますが見込まれる効果のエビデンスが少ないため当院では行っていません。

Q新しく使えるようになったホルモン補充製剤があるそうですね。
A
勝どきウィメンズクリニック 優しく寄り添ってくれる院長

▲優しく寄り添ってくれる院長

はい、世界中で使われている薬が、やっと日本でも保険適用でホルモン補充療法に使えるようになりました。従来は合成の黄体ホルモン製剤でしたが、新しいものは天然型の黄体ホルモン製剤になり、副作用の心配も少ないことが見込まれる薬です。当院では現在、その薬をメインで処方するようにしています。

Q副作用を気にせず行えるようになってきているのですね。
A
勝どきウィメンズクリニック 定期的な検診が大切

▲定期的な検診が大切

今主流となっているホルモン補充療法では、心配するような副作用はほとんどありません。例えば、乳がんは日本女性の約9人に1人が発症する病気で、補うホルモンの種類によってはリスク上昇が懸念されるのですが、今の薬はその可能性がとても低いといわれています。ただ治療に関係なく発症する方の多い病気ですから、 年1回の乳がん検査は勧めています。その他、胸が張る、不定期に出血するなどの副作用は、薬の使い方を調整すれば改善が見込めることが多いです。不安な点があれば、気軽にご相談ください。

ドクターからのメッセージ

松葉 悠子院長

パフォーマンスが落ちているな、体調が変わったなと思ったら、遠慮せずに婦人科に来ていただきたいです。認知機能も女性ホルモンが関わっており、更年期障害には思考能力が落ちたり、物事に集中できずにぼんやりしてしまうという症状もあります。更年期世代は、本来なら社会で一番活躍できる年代の方たち。それなのに女性ホルモンに左右されて男性と女性で差ができてしまっているのです。とてももったいなく、日本社会の大きな損失になっていると感じます。更年期障害の治療によって改善が見込まれる方も多いですから、「こんな症状で病院に行っていいのかな」とモヤモヤしているのでしたら、ウェブ予約もできますのでぜひ来てください。

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