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山西 茂喜 院長の独自取材記事

やまにし眼科

(松山市/松山市駅)

最終更新日:2021/01/20

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松山市枝松1丁目、伊予鉄バス「県警察官舎前」からすぐの場所にある「やまにし眼科」。3次元眼底像解析装置(OCT)やレーザー光凝固装置といった先進の検査機器・治療機器をはじめ設備の充実したクリニックだ。院長の山西茂喜先生は、大学病院や基幹病院で研鑽を積み、アメリカのミシガン大学で糖尿病網膜症の研究に取り組んだ日本眼科学会認定の眼科専門医。白内障手術や硝子体手術などの手術実績も豊富な山西先生の診療を頼り、県外から訪れる患者も多い。一般眼科治療をはじめ、網膜剥離や糖尿病網膜症などの網膜硝子体疾患の治療に注力してきたという山西先生に、開業の経緯やクリニックで行っている日帰り手術、めざす医療などについて聞いた。
(取材日2019年5月7日)

大学病院レベルの医療を提供し、患者の思いに応える

開業の動機についてお話しいただけますか。

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以前は開業することはまったく考えていなかったんです。転機は2回の手術を受けるという闘病でした。患者の立場になったことで、医師側がきちんと患者さんに説明と治療状況の共有をすることの大切さに気づきました。例えば、最初に説明されていた入院日数より実際は長くなるなどの変更点が多くあり、また、説明の時間も少なく、病気のことがよくわからない状態で治療が進んでいくので、医師である私でも不安になりました。何時間も待たされる大変さも経験しました。医師の視点では「仕方ない」と思っていたそれらに疑問を感じたのです。そうした「仕方ない」を解消できるクリニックをつくり、大学病院で行うようなレベルの医療を提供したい。そう思い、開業を決心しました。私は治療内容やリスクを詳しく説明した上で、患者さんの希望をお聞きして治療を進めていきます。待ち時間を軽減する体制や設備も導入していますので、長くお待たせすることもありません。

検査機器や治療機器など先進の設備を導入されておられますね。

最新の治療、大学病院と同レベルの質の高い治療を行いたいし、患者さんの負担を極力軽減したいので、先進の機器を積極的に導入しています。検査機器については、従来の4倍くらいの範囲を撮影できる広角眼底カメラや、網膜の厚さを計測できる3次元眼底像解析装置(OCT)などを備えています。網膜剥離や糖尿病網膜症などの治療に用いるレーザー光凝固装置をはじめ、治療機器も充実させています。また、待ち時間をできる限り短くし、患者さんのご要望にスピーディーに対応できるよう効率化を図る設備や体制も整えています。スタッフとのスムーズな情報共有が可能になる院内無線も、その一つです。例えば、診察を終えた患者さんが受付で「飲み薬も欲しい」とおっしゃった場合、院内無線で私に情報が伝えられることによってスピーディーに対応できます。

どのような経緯で来院される患者さんが多いのでしょうか。

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ご家族やご友人からの紹介で来院される方が多いですね。ホームページなどを見られ、セカンドオピニオンを求めて来られる方もいます。香川県や広島県など県外からも患者さんが来られています。開業してからは、症状に悩み「長年治療を受けてきたが、改善しない」と来院される患者さんを診る機会が増えました。中には現代医学ではまだ改善が図れないというケースもありますが、まずはできるだけ患者さんに寄り添い、お話を聞くようにしています。

患者の喜びの声をきっかけに網膜を専門に

先生は手術実績が豊富で、開院後も数多くの日帰り手術を執刀されておられますね。

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当院では一般眼科手術をはじめ、白内障手術や硝子体手術、緑内障手術などを行っています。開院2年目の2018年1月から12月までの手術実績は572件でした。手術についてはリスクがまったくないとは言いきれませんので、たとえ白内障と診断しても、目が見えなくて困っている状態でなければ無理に手術はしません。また手術前後の診察や検査は、患者さんの負担を考えて必要最小限で済むよう配慮しています。それから、患者さんに手術に関することを一つでも多く理解していただくため、そして不安を少しでも和らげることができるよう、説明は丁寧に重ねます。手術が決まった日、手術の1週間前に僕から説明を行い、さらに看護師からもお話をさせていただいています。

網膜硝子体手術について詳しく教えていただけますか?

硝子体は97パーセントが水分、3パーセントが繊維でできている、寒天のような組織です。加齢に伴い硝子体に生じる生理的変化が原因で網膜剥離などが起こることがあります。網膜硝子体手術は網膜剥離の治療手術の一つで、硝子体を取り除いて病気を根本から治療するというものです。昔の硝子体手術は、大きく切開しなければならないし、繊維を上手にカットできない場合に網膜に穴が開き合併症の危険もありました。近年は手術に使用する機器のパフォーマンスや質が向上し、どんどん切開が小さくなり、合併症のリスクも随分少なくなりました。昔は切開創を縫わなければならなかったので、硝子体手術には入院が必要でしたが、今は縫う必要がなく、日帰り手術が可能です。

網膜硝子体疾患の治療に注力されてきた理由を教えてください。

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眼科の医師になって間もない頃、私の上司が手術をした糖尿病網膜症の患者さんを受け持ちました。無事退院となった時、とても喜んでおられましたし、退院後の最初の外来で「どうですか?」とお聞きしたら、「4ヵ月になる孫の顔を初めて見ることができました」とたいへんうれしそうに話されました。その時に網膜硝子体疾患の治療に取り組むことを決め、全力を注いできました。患者さんは目が見えなくなるということに大きな恐怖を感じますし、日常生活も困難になり、本人はもちろんご家族にも大きな負担がかかります。目が見えるようになるということは、患者さんやご家族の人生を良い方向に劇的に変化させることにもつながります。患者さんやご家族に喜んでいただける医療にやりがいを感じています。

日帰り硝子体手術に注力し、後進の育成にも取り組む

先生は後進の育成にも取り組んでいらっしゃるそうですね。

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失明しなくても済む人を一人でも多く救うには、一人でも多くの医師を育成することが必要です。開業してからは勤務医時代のように若い医師を手取り足取り指導するという機会はなくなりましたが、私の師匠であるドクターと一緒に全国で講習を行っています。今までいろいろな方から教えていただいたことを、後進の育成というかたちでお返しできたらと思っています。若手医師たちの見学も大歓迎、と思っています。

多忙な中、先生はどんなふうにリフレッシュされているのですか。

娘にねだられたのがきっかけで、ヨークシャー・テリアを飼っています。この犬が私にとても懐いていて、夕食後にソファーでくつろいでいると、私の膝に寄って来て寝るんです。その時間が最高の癒しです。朝の散歩も楽しいですし、犬と一緒に過ごすことがリフレッシュになっていますね。

最後に、今後めざしたい医療についてお聞かせください。

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網膜硝子体の日帰り手術はここ数年で一気に普及しましたが、愛媛県はまだまだこれからです。患者さんが網膜硝子体の日帰り手術を当たり前の医療として受けられるようにしていきたいと思っています。今では日帰り手術が主流の白内障手術も、一昔前は入院が必要でした。将来的に、網膜硝子体の手術も日帰りが当たり前になり、患者さんがそれぞれのニーズに合わせて入院手術と日帰り手術のどちらかを選択できるような環境になるといい、と考えています。私自身のことで言えば、患者さんお一人お一人にとって最善の治療を実践し、後進の育成に取り組み、地域医療に貢献することをめざします。

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