中川 陽介 院長の独自取材記事
なかがわ歯科クリニック
(守口市/守口市駅)
最終更新日:2021/10/12

守口市にある「なかがわ歯科クリニック」は、2017年に開業した地域に密着した診療を行う歯科医院だ。歯周病治療を得意とする中川陽介院長が、予防の重要性を啓発しつつ、インプラント治療や矯正、審美歯科、義歯などの歯科診療を1人で請け負う。「責任を感じながら患者の治療に取り組みたい」と考える院長。3次元の歯科用CTや洗浄・滅菌の先進機器をそろえ、バリアフリーやキッズスペースなど幅広い年齢層の患者が安心して受診できるように設備を整えている。初診の際は、患者それぞれに意見や希望を聞き、ライフスタイルに合わせた治療プランを立てるそうだ。「地域と一緒に成長したい」と語る院長に、診療に対する思いを詳しく聞いた。
(取材日2019年3月4日)
受診しやすい環境づくりに尽力
院内は、特徴的な造りになっていますね。

開業する時に、待合スペースを広く取りたいと思いました。キッズスペースも広くして、診察室の台に座ってもドアを開けたままにするとお子さんの遊ぶ様子が見られるような造りにしています。待合室から直接それぞれの診察スペースに入ることができるので、診察台に座っている隣同士は見えないようにプライバシーを守りつつ、診察台から待合室のキッズスペースは見えるようにも工夫しました。僕からは全体を見通し、流れが把握できるようにしつつ、患者さん同士は顔を合わせずに、待合室のドアから直接入る構造です。 今は、個室の診察室が1つと、半個室の診察スペースが2つですが、もうすぐ奥のスペースに診察台を1つ増やす予定です。治療が始まっている方は半個室の診療スペースで、個室は、小さいお子さんが泣くので周りに気を使うという方や、予防歯科で来られた方や、初診でゆっくり話を聞く場合に使います。本音を言いやすいでしょうから。
患者さんには子育て世代が多いのですか?
お子さんから高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが来られています。守口市は高齢化が進んでいるのですが、この辺りに新しく建った高層マンションに若い世代の方がたくさん引っ越して来られていて、ほかの歯科医院に比べると年齢層は低めだと思います。当院に来られた患者さんがご家族や友人を紹介してくださって、だんだん来院者数が増えてきました。そんなふうにご自分の家族を紹介していただけるのはうれしいことです。自分が納得していなければ紹介できないと思うので、幸いにもそういう紹介で来てくださる患者さんが増えてきたということは、自分のしていることが間違っていないということ。安心すると同時に背筋が伸びるような気持ちで、より責任を感じます。
地域の中でつながっていく実感をお持ちなのですね。

この地域は僕の地元でもあり、小さい頃から「人のためになる仕事をして、喜んでもらいたい」という気持ちがあったので、地元の人の役に立っていると思うと、その夢に近づいているようでうれしくなりますね。自分自身も子どもの頃に歯医者さんで治してもらって良かったという経験もありましたし。学生の頃から「開業して自分の責任のもとでやってみよう」というモチベーションがありました。もちろん家族ぐるみで来ていただきたいですが、ここは市役所が近いので、市の職員さんがお仕事帰りに来られたり、電車通勤されている方が家に帰る前に寄られることもあります。夜8時まで開けているので働いている方も通いやすいと思います。
患者に合わせたオーダーメイドの歯科治療
診察される時に心がけているのはどんな点ですか?

お子さんには、とにかく歯科医院が嫌いにならないように働きかけています。まだ歯が生えてない頃から、 お父さんやお母さんに連れられて来た時に「歯医者さんって怖くないし痛くないよ」という印象を持ってもらえるように。治療する時も、その前段階で親しくなって、気持ちの面で自然なかたちで治療に入っていけるように注力します。それは大人でも同じです。 「痛い・怖い・嫌だ」を取り除くコミュニケーションを大切に、信頼関係を結ぶための努力をしたいと思っています。会話を重視して、こちらからの説明だけではなくて、患者さんの意見や状況を聞きライフスタイルを念頭に置いた上で治療計画を立てるように心がけています。患者さんの意見や状況を尊重しつつ、その選択をする上で考慮しないといけないリスクもお伝えしています。最終的に決めるのは患者さんだと思いますから。
診療内容も多岐にわたっていますが、先生お一人で診療されているのですか?
今は自分がまず表に立ってごあいさつをする時期だと思うので、ほかの先生に担当していただくことなく1人で診ています。すべての患者さんを1人で診るのは、大変ではありますがやりがいを感じます。まずは自分ですべて知っておきたい。治療の結果、どうなっていくのかという流れをきちんと確認したいという思いが強いんです。
開院まではどんな経験を積んでこられたのですか?
勤務医をしていたのは研修医の時を含めて9年間です。最初に勤めた歯科医院は、特にインプラント治療に特化しているところでした。オフィス街にあったので、会社員の方が多く来られていましたよ。歯科医師の人数が多く、専門によって担当が分かれているような大きな歯科医院で、専門性の高い技術を学ぶことができました。その後、開業するまで勤務していたのは地域に根差した歯科医院で、幅広い年齢層を対象にしていたり、さまざまな治療を目の当たりにすることができました。幅広い症状に対応することや、「地域に根差す」とはどういうことなのかを経験することができました。ここでの経験はそのまま今に生きていると思います。
先生の得意分野は何ですか?

研修医時代に専攻していた歯周病治療です。なるべく歯を抜かずに残したいという考えがまずあって。歯周病が進行してしまっても、歯を抜かずに済むように処置する方法もありますが、重要なのは予防です。当院ではデータの変化を記録に残し、歯科衛生士もそれを見て気づいたことをケアに生かすようにしています。僕らが毎日患者さんの歯を見ることは不可能ですから、患者さんに目で見て耳で聞いてご自分の状況を把握し、 モチベーションを保ってケアしていただけるようにアドバイスしています。
地域の子どもと一緒に成長する歯科医院に
スタッフの方へ伝えていることは、何かありますか?

全員に「口の中だけではなく患者さんの様子をしっかり見るように」と指導しています。今日はつらそうだとか、かなり痛みがありそうだとか、急いでそうだとか……。こちらから気づいて声かけできるように気を配ってほしいと伝えています。 それを僕に伝えてもらうのも大事ですが、すぐにできることは自分で対処してあげてほしい。スタッフは歯科医師よりも患者さんとの距離が近いので、患者さんも言いやすいことがたくさんあると思います。 だからこそスタッフが気遣いできることが重要です。例えば高齢者の方の話し相手になったり、少し世間話をしたり、そういうコミュニケーションから僕たちとの信頼関係も生まれてくる。それを忘れずに働いてほしいと伝えています。
ところで、休日はどんなふうに過ごしておられるのですか?
スポーツ観戦が趣味なので、時間があればサッカーを見に行くことが多いです。僕も高校時代まではサッカーをしていましたが、最近は自分ではする時間がななかなかないような状態です。開業してからは休みの日にもすることがたくさんあって、事務仕事をしていると休日も終わってしまいますね。時間があれば、またやってみたい気持ちはありますね。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

今はまだ開業して2年弱ですが、 例えば10年後20年後に、今通っている子どもの患者さんが成長した姿を見るのが今から楽しみですね。「結婚式前に歯を白くしたい」とか、矯正治療をしていた子が大きくなってきれいな歯のままでいてくれているとか……。お子さんと一緒に成長していくことが「地域に根差す」ということだと思うので、そういう面を楽しみにしたいと思います。 もともと歯科医院は、「痛い」「怖い」「嫌だ」と感じる場所であると思うのですが、少しでもその不安を解消できる環境で治療や予防ケアをスタートしてほしいんです。当院はその点を一番大切にしているので、ぜひ安心して受診してもらいたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/45万円、マウスピース型装置を用いた矯正/80万円~、ホワイトニング(ホーム・オフィスともに)/3万円(すべて税抜き価格)