北川 尚嗣 院長の独自取材記事
きたがわ歯科クリニック
(広島市安佐南区/下祇園駅)
最終更新日:2025/05/13

JR可部線・下祇園駅東口から徒歩約3分、大通りから1本中に入った閑静な住宅街の中にある「きたがわ歯科クリニック」。北川尚嗣院長が「歯を治すだけでなく、守る歯科医院」をめざして2017年に開院した。傾聴の姿勢を忘れず、対話と丁寧な説明を大切にする同院では、予防歯科をはじめ、虫歯、小児歯科から子どもの矯正、歯周病治療、インプラント、入れ歯など、地域の患者の困り事に対して幅広く診療を行ってきた。2022年からは長年大学病院の助教として勤めた北川雅恵副院長が診療に加わり、ドライマウスや金属アレルギーなど、専門性の高い診療も受けられるように。「歯科医師とスタッフが連携し、虫歯や歯周病にならないためのお手伝いをしていきたい」と語る尚嗣院長に、拡充した診療体制や同院の特徴について詳しく聞いた。
(取材日2025年3月16日)
ドライマウスや金属アレルギーも診られる歯科医院
奥さまである北川雅恵副院長が、2022年より新たに診療に加わったそうですね。

はい。雅恵副院長は広島大学病院口腔検査センターに助教として16年間勤務し、ドライマウスや金属アレルギーの患者さんを診てきた、その道のスペシャリストです。僕にはできないところを持っている先生ですので、そこに力を貸してもらえるのはありがたいですね。ドライマウスや金属アレルギーで困っている方はたくさんいらっしゃる反面、歯科医院ではなかなか専門的に診られる所がないので、これらの症状で悩まれている方、どこに行ったらいいかもわからず半ば諦めていた方の助けになればと思っています。また、噛む力、舌の力、お口周りの筋肉など口腔機能の低下の診察も、雅恵副院長が加わったことでより強化できる体制になりました。歯科医師同士やスタッフと互いに連携を取りつつ、さまざまな側面から患者さんの口腔全体をサポートしていけると思います。
ドライマウスや金属アレルギーも歯科医院の診療領域なのですか?
そこまで診られる歯科医院は少ないと思いますね。また、患者さんも「口が乾くこと」と「歯医者に行くこと」がイコールでつながっていないので、どこで診てもらえばいいのかわからない方が多いのではないかと思います。しかし、口の中のことはやはり歯科医院で診ないといけないと思います。口が乾く、唾液が出ないということは、口内の守りが弱くなっている、つまり虫歯や歯周病になりやすいということですから。今まで診られなかったものが、雅恵副院長が来たことによって専門的にも診られるようになったので、お困りの方にこそぜひ来てほしいですね。
口腔機能の低下についてもお聞かせください。

年齢を重ねると口腔機能が低下し、食べ物を噛んだり飲み込んだりすることが難しくなる方が多くなってきます。最期までおいしく物が食べられるのは大事ですし、嚥下障害などのリスクもありますので、そこを少しでも支えていけたらなと思っています。皆さんが最期を迎えるまでどう良く生きるか、歯科医師の立場からもお手伝いしていきたいですね。また、若い世代の方でも歯並びなどに影響が出てくる分野ですので、ご高齢の方に限らずあらゆる世代の口腔機能もしっかりと診ていける場所でありたいと思います。
対話を大切に、「治す」だけでなく「守る」歯科診療を
貴院の特徴についてもお聞きします。大通りから1本入った閑静な所ですね。

そうですね。僕の理想は「歯を治すだけでなく守ることのできる歯科医院」です。お子さんの歯を守りつつ、ご家族で通っていただきたいと思い、子育て世代が多いこのエリアを選びました。大通りに面していないのも、お子さんを連れて車で来られたときに駐車場への出入りが楽でいいなと思っています。また、当院を気に入って通院してくださる方を大切にして、長いお付き合いをしたいと考えていますので、大通りの看板を見て来院するというよりは、クチコミで広がっていくくらいがいいかなと思っていました。現在、患者さんの大半が定期検診やメンテナンスにお越しいただいており、新規の方もクチコミでのご来院が一番多いんです。悪いところを治して、さらにそこから悪くならないようにすることを目標とする「歯を守る歯科医院」を患者さんが気に入ってくださり、クチコミで広めてくださっているといいなと想像すると、うれしくなりますね。
歯を守る歯科医院、具体的にはどんな診療ですか?
今の自分の診療の土台は、包括歯科診療です。これは、口のトラブルを原因から根本的に解決する治療のこと。かつての歯科治療は、虫歯で開いた穴に詰め物をするような対症療法が主でした。でも、それでは根本的な解決にはなりません。虫歯や歯周病などは原因があるはずです。患者さんの生活習慣などから原因を突き詰めて改善を図ることで、歯科疾患にかかりにくい口をつくっていくことが歯を守ることにつながるんです。ですから、当院では予防歯科に力を入れています。予防歯科にはメンテナンスや口腔ケアをする歯科衛生士の役割が大きいですよね。当院では担当制により、いつも同じ歯科衛生士がケアにあたります。担当者が患者さんのお口の状態や変化をしっかり把握できますし、患者さんの側も、いつもの相手なら安心でき、相談しやすいのではないでしょうか。
なるほど。患者さんとコミュニケーションを取る上で大切にされていることはありますか?

「聞くこと」+「伝えること」の両方を大事にしています。当院ではすべての患者さんにカウンセリングを行い、初診では30分間ほどお話を伺うので、全部で1時間半ほどお時間を頂戴することになります。長く思われるかもしれませんが、歯科医師主導の一方的な治療ではなく、患者さんと一緒にベストな方法を探していきたいので、しっかりと時間を取るんですね。もちろん痛みがひどい方には処置を優先しますが、基本的には初診で困り事から歯科治療への不安、患者さんのバックグラウンドまで、担当のスタッフがじっくり伺い検査を行います。2回目の診察では、前回の検査結果を踏まえ患者さんと一緒に相談をしながら治療計画を提案、ご納得いただいた上で治療を開始します。その際、口腔内カメラで撮影した画像や模型、パソコン画面上の模式図など、さまざまなツールを駆使して、わかりやすく丁寧に説明することを心がけています。
どこへ行けばいいかわからない症状も一度相談を
院内の設計や設備でこだわった点はありますか?

専用のカウンセリングリームを用意し、診療室もすべて完全個室となっています。地域密着型の歯科医院なので、患者さん同士がお互いを知っていることも多く、特にプライバシー保護には気を配っています。気兼ねなく受診して、なんでもご相談いただきたいですね。また、安心・安全にも配慮しています。スタッフと患者さんとは歩く通路を別にする動線分離にしているので、ぶつかる心配がありません。医療器具を手にしているときに接触すると思わぬ事故の恐れもありますからね。また、接触を避けることは感染症のリスク軽減にもなります。感染症対策としては、可能なものはディスポーサブル(使い捨て)を利用、滅菌や消毒の徹底、飛沫の飛散を防ぐ口腔外バキュームや空気清浄機の設置なども行っています。また、エントランスも院内もバリアフリーの設計で、おむつ台を備えた多機能トイレも用意しました。
今後の展望をお聞かせください。
「守る」というのは変わらず、口腔全般の悩みに対してより幅広く予防の観点でやっていけたらと思っています。虫歯や歯周病になってから治して、守って……よりも、もっと根本的なところ、つまり「病気にならない」ようにしてもらうことが大事です。これまでの予防歯科に加え、ドライマウスや口腔機能の面からもサポートできるようになりましたので、虫歯や歯周病にならないために、もっとわれわれを使ってもらえたらなと。そんなお役に立てる歯科医院であり続けたいと思います。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

ドライマウスや金属アレルギー、口腔機能の低下など、これまでの歯科医院ではなかなか診られなかったことも、しっかりと診させてもらいます。お口が乾いて困るとか、噛む力が弱まったなど、気になることがあれば遠慮なくご連絡ください。また、過去に歯科医院で仕方がないと言われて諦めていることがある場合も、一度診させていただきますので、気軽にご相談いただければと思います。ぜひ私たちと一緒にお口の中を守っていきましょう。当院では、しっかりコミュニケーションを取って患者さんに寄り添いながら、一人ひとりに合うオーダーメイドの感覚で、お口の健康をサポートしていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは顎顔面矯正/40万円~、歯周組織再生療法/6万円~、インプラント治療/30万円~