命と体を守るための乳がん検診
少しでも異常があれば気軽に受診を
塚原クリニック
(吹田市/北千里駅)
最終更新日:2025/03/07


- 保険診療
日本人女性の9人に1人がかかると推定される乳がん。ゆっくり進行することが多く、早期発見すれば治りやすいがんであるにもかかわらず、毎年多くの人が命を落としているのが現状だ。そこで重要になるのが乳がん検診。特に乳がんの有無を調べるマンモグラフィ検査は、国が注力している検査の一つだ。しかし、吹田市の「塚原クリニック」の塚原康生院長によると、検診を受ける人の数はまだまだ十分とはいえず、乳房の異常を感じながらも受診を先延ばしにしている人は多いのだそうだ。「すべての女性に乳がんの可能性がありますが、早期発見すれば怖がることはありません。一人でも多くの人に検診を受けてもらいたいし、異常を感じたらすぐに受診してほしい」と力を込める塚原院長に、乳がん検診について解説してもらった。
(取材日2025年1月29日)
目次
乳がん検診とセルフチェックを習慣にして、異常を感じたら早期の受診を
- Q先生は乳がん検診を推奨されていますね。
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A
▲乳房のセルフチェックと検診を習慣化を推奨する
乳がんは女性のがんの中で最も多いがんで、日本人女性の9人に1人がかかると推定されており、乳がん患者の4人に1人は乳がんが原因で命を落としています。がんが進行してから発見された人ほど死亡率は高く、逆に早期に発見されれば生存率は高くなります。そこで、重要となるのが自分の乳房の状態を日頃からセルフチェックすることと、乳がん検診を受けること。乳がん検診は国が受けることを推奨しており、吹田市でも乳がん罹患率の高い40代以上の女性に2年に1回乳がん検診を実施しています。「自覚症状もないのに?」と思うかもしれませんが、自分の健康、自分の乳房を守るためにもセルフチェックと検診を習慣にしてもらいたいと思います。
- Q乳がん検診を受けるのに適した時期や年齢はありますか?
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A
▲30代~40代を目安に一度は検診を
乳がんの罹患率は30代頃から増え始め、40代後半から60代後半にピークを迎えます。これまでに乳がん検診を受けたことがない人は、市からのお知らせをきっかけに、まずはマンモグラフィ検査を受けてもらえたらと思います。マンモグラフィは乳房を圧迫してから撮影するため痛いイメージがあるかもしれませんが、リラックスすることで痛みは和らぎます。また、月経前には乳房が張ることから痛みが出やすくなる時期です。検査のタイミングは月経後1週間~10日後頃がお勧めです。もし、検査前に生理周期が乱れたとしても、そのせいで検査日が変更になることはよくあることです。心配せずに、変更があれば気軽に相談してください。
- Q特にどのような方に検査を受けてほしいとお考えですか?
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A
▲気になる症状や変化があれば気軽に相談してほしい
すべての女性に乳がん検診を受けていただきたいのですが、特に乳房のしこりや腫れ、痛みなど異常を感じたときは、早めに超音波検査など詳しい検査を受けてもらいたいと思います。乳房の異常は乳がんだけでなく、乳腺炎や乳腺症によって起きている可能性もあります。ただ、そのどれにあたるかは検査をしなければわかりません。中にはがんが進行し、皮膚が壊死してからやっと受診という方もいらっしゃいますが、それまでどんなに怖い思いをしていたかと思うといたたまれません。不安を感じている方はそれを払拭するためにもぜひ早めの受診をしてください。家族に乳がん罹患者がいる方、低用量ピルを服用している方も積極的に検査を受けましょう。
- Qこちらではどのような検査を受けることができますか?
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A
▲読影経験豊富な院長と臨床検査技師が精度の高い検査に努める
当院は吹田市の乳がん検診の協力医療機関となっており、木曜と金曜にマンモグラフィ検査を行っています。検査は女性の診療放射線技師が担当し、撮影した画像は診察室のモニターですぐに確認していただけます。検査にかかる時間も大幅に短縮され、時間的な負担も軽減できたのではないかと思います。当院では、患者さんに負担の少ない検査、そして精度の高い乳がん検診を提供するため、設備や技術の向上をめざして、マンモグラフィの読影に精通する医師のスキルアップやAIによる画像チェックシステムの導入など常にアップデートを図っています。しこりが気になるというご相談があれば、超音波検査については診療時間内にいつでも対応しています。
- Q乳がんの予防やセルフチェックの方法はありますか?
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A
▲すべての女性に乳がんの可能性がある
乳がん予防はなんといっても早期発見に努めること。そのために重要なのが日々のセルフチェックです。日常生活の中で自分の乳房の大きさや形、硬さ、月経周期に伴った変化などをよく観察し、今までにない変化を感じたときは自己判断せずに医療機関を受診しましょう。入浴前に鏡の前で左右差やひきつれ、へこみがないかチェックしてみたり、入浴中に手にせっけんをつけて滑りを良くして指の第2関節を乳房に軽く押し当てながらしこりのチェックをしたり、何げないことでも習慣にできれば、小さなしこりにも気づけるようになるでしょう。そして検診の機会を逃さずに利用すること。「私にも乳がんの可能性がある」ということを忘れずにいてください。