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塚原 康生 院長の独自取材記事

塚原クリニック

(吹田市/北千里駅)

最終更新日:2020/04/08

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阪急電鉄千里線・北千里駅前の北千里医療ビルにある「塚原クリニック」。院長を務める塚原康生先生は、胃がんと乳がんの検診を中心に、地域の基幹病院と連携をとりながら病気の早期発見と治療に努めている。「病気に対する不安を取り除き、病院での治療を効率的に受けられるようにすることが開業医の役割」と話す塚原先生に、クリニックの診療内容や乳がん検診の重要性について話を聞いた。
(取材日2020年2月19日)

胃がんの早期発見に注力することが使命

クリニックの紹介をお願いします。

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私自身は胃がんを専門としていますが、このクリニックでは、胃腸外科、乳腺外科、肛門外科の診療と、市が実施する検診をいくつか行っています。胃腸外科では、胸やけや胃の調子が悪いという患者さんに投薬治療や胃食道内視鏡検査をし、下血などの患者さんについては緊急の場合、直腸やS字結腸の大腸内視鏡の検査をします。肛門外科では、肛門周辺の痛みや出血したなどの症状の患者さんに、肛門鏡検査や投薬治療や肛門周囲腫瘍の排膿などを行っています。女性の患者さんでも気楽に当院で治療や検査を受けていただきたいです。乳腺外科では、乳腺のしこりや違和感で診察に来られる方のための乳腺の外来のほかに、吹田市の乳がん検診を木曜日、金曜日に実施しております。

ご専門の胃がんの治療についてお聞かせください。

かつて胃がんは、進行がんでしか見つけることができませんでした。検診が行き渡り、内視鏡による診断能力が上がったことで、早期がんでの発見・治療ができるようになりました。化学療法を併用して病変を小さくして、転移した病変を消してから手術をすることで救命率も上がりました。腹腔鏡手術の技術も進歩し、以前のような大きな手術をせずに治療できるようになってきています。私自身、内視鏡を使った診断や早期がんの内視鏡による切除術、開腹手術を数多く執刀し、術後の再発や手術ができない患者さんに対しての化学療法、終末期の緩和ケアなど、胃がんに関するあらゆる治療に携わってきました。これまで培った経験から、胃の粘膜の状態、ピロリ菌感染の有無、術後の経過などさまざまな要素を考慮し、必要な検査や適切な治療方針の提案が可能ですので、胃に不安がある方はご相談ください。

胃がん検診はどんなタイミングで受けるのがいいのですか?

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ほとんどの胃がんは発現してから3年間は早期がんの状態と考えられており、その間に見つけて治療をすることがポイントになります。検査のタイミングとしては、ピロリ菌除菌をした人は2年に1回、除菌していない人や胃の粘膜の状態によっては、1年に1回の検査を勧めています。胃の内視鏡検査というと、「つらい検査」といったイメージがあるかもしれませんが、検査は鎮静剤を用いてリラックスした状態で行います。当院は内視鏡に関しては多くの実績がありますので、その経験を生かして苦痛と体への負担が少ない効率的な検査をめざしています。2020年1月から吹田市でもがん検診の中に胃内視鏡検診が追加されました。今後は当院でも受け入れを広げていく予定です。

胃がんとともに乳がんの早期発見にも注力

胃がんを専門にされていますが、乳がんも診察されるようになった経緯を教えてください。

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大学を卒業後、大阪大学の微生物病研究所に入局しました。研究所では内科、外科、婦人科、放射線科の診療科があり、私が入局した外科は、上部消化管、下部消化管と乳腺が3本柱でした。私は胃がんを専門に勉強していましたが、当然乳腺についても関わっていました。その後、市立豊中病院でも、専門の胃がんと同時に乳がんの治療にも携わっていました。次に副院長として着任した大阪みなと中央病院でも、胃がんを中心に種々の疾患の手術も手がけていました。そして3年後、現在のクリニックへ移りました。

新型のマンモグラフィを導入されたそうですね。

当院では「NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構」が設けている基準に準じた設備を導入していますが、更に精度を高めるために2019年に新しいマンモグラフィを導入しました。今までのアナログ機器に比べ、デジタル処理された高画質画像は鮮明ですし、撮影直後に診療室のモニターで画像の確認ができ、時間も大幅に短縮されました。機器がレベルアップしたのであれば当然、扱う人の技術も更新しなければなりません。マンモグラフィ撮影を行う検査技師のスキルの維持と、私自身も診断能力が衰えないように、研鑽を怠らず一定レベル以上の診断が常にできるように心がけています。

乳がんも早期発見が鍵となるのでしょうか?

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乳がんは体の外にできるがんになります。おなかや胸の中の腫瘍を切除する手術に比べると、体内への侵襲が少ないというのが、さまざまながん治療にあたってきた私の印象です。最近はセンチネルリンパ節生検が標準治療として確立したことで、体への負担が少ない手術で、リンパ節転移の有無の病理診断ができるようになりました。また、乳がんは触診によって、自分で気づくことができることも大きな特徴です。乳腺の質にもよりますが、ステージ1までの早期がんであれば、治療などで切除できる可能性は高くなります。ステージ1はしこりの大きさが直径2cmまでで、1円玉くらいの大きさです。その段階であればいろいろなアプローチができますので、診断が怖いからといって放置したり、民間療法に頼ったりせず、専門の医療機関を受診してください。

触診が大切なんですね。

指先で乳房をなでるだけでは、しこりを発見することはできません。第二関節で乳房全体をしっかり押さえつけ、乳腺の深い場所にあるがんも見つけ出すぞと、指に神経を集中させて触診してください。触診の感覚をつかんでもらうため、患者さんには乳房の模型を触ってもらい、「こんなものを見つけてください」とアドバイスしています。次の検診時には忘れている人も多いですが、触診の習慣化のためにも言い続けていくつもりです。乳がん検診を受けやすくすることも課題の1つで、リラックスしてマンモグラフィ検査を受けてもらうために、検査室の壁紙のデザインなども工夫しています。撮影を行うのが男性医師だと、羞恥心や抵抗があると思いますので、撮影は女性検査技師が行い、読影は私が担当します。当院は北千里駅前で交通アクセスも良いので、もっと身近に乳がん検診を受けに来てもらえたらと思います。

患者と病院の架け橋となるのが開業医の役割

手術など外科治療に関わってこられた経験が、診療で生かされる場面も多いそうですね。

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患者さんの多くは手術に対し、大きな不安を抱いています。長年、手術を行ってきた外科医師の立場から、患者さんには正確な情報を丁寧に説明し、「しかるべき治療を受ければ、命は助かるから心配しないように」と、過度な不安を払拭するようにしています。また外科同士のつながりから、精密検査や手術が必要となる場合に、専門の医療機関に紹介するのではなく、手術の内容や術後の経過まで予測しながら、症例に合う病院をスムーズに紹介することができます。胃がん・大腸がんは大阪大学医学部附属病院、乳がん・大腸がんや緊急を要するその他の疾患については、主に大阪府済生会千里病院ですが、疾患で異なることもあります。ご自宅に帰られた後の術後ケアや経過観察に精通しているのも、外科医師の強みですね。

今後の展望をお聞かせください。

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患者さんに安心して帰っていただけるような診療を行うのと同時に、迅速な診断によって専門治療を受けるべき人を見極め、適切な基幹病院へ紹介し、患者さんと大規模病院の架け橋になることをめざしていきたいと思います。

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