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大迫 靖子 院長の独自取材記事

momウィメンズクリニックおおさこ

(豊中市/少路駅)

最終更新日:2020/04/01

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豊中市緑丘、にぎやかなショッピングセンターの一角にあるのが「momウィメンズクリニックおおさこ」。院長の大迫靖子(おおさこ・やすこ)先生は、はじけるような明るい笑顔と快活な口調が印象的だ。子どもを育てながら仕事を続けてきた先生は、2006年の開業以降、婦人科がんの検診をはじめ思春期や更年期の専門外来、さらに皮膚のエイジングケアなど、女性の健康の悩みに幅広く応えている。周囲には高い専門性をもつ病院も多いので、異常が見つかった場合には迅速な連携を心がけているとのこと。「自分だけは大丈夫、は全然大丈夫ではないんです」と検診や性教育の重要性を訴える大迫先生に、自身の歩みを反映した現在の診療内容について語ってもらった。
(取材日2017年10月23日)

女性の健康を支える「母ちゃん」のクリニック

ショッピングセンター内にあり、通院しやすい立地ですね。

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この近辺は住宅地やマンションが広がり、子育て世代の多い地域です。クリニックはショッピングセンターの2階ですが、エレベーターやエスカレーターがありますし、目の前には平面の広い駐車場があるので、車いすの方も通院してくださっています。また、当院はクリニックエリアの一番奥にあり男性の入室はお断りしていますので、人目を気にせず通えるかもしれませんね。クリニック内は完全なバリアフリーにしていますので、診察室まで段差はありません。内診台のほかに昇降するベッドもあり、移動の負担が軽くなるようにしています。そうそう、クリニック内に飾っているロゴマークは、真ん中の子が5歳のときに描いてくれたもので、気に入ってロゴにしました。

子育てをされながらの開院だったのですね。

ええ、産婦人科の女性医師が仕事を続けようと思うと、病院に勤務するか非常勤か、あるいは開業かということになります。病院勤務では必ず当直がありますし、非常勤の勤務であっても子どもの急な事情でそうそう休むわけにはいきません。子育てしながら産婦人科の医師を続けるためにどうしようと考え始め、一番下の子が5歳のときに開業しました。だから「momウィメンズクリニックおおさこ」の「mom」は「母ちゃん」なんです(笑)。

現在の診療内容について、教えてください。

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一番多いのは各種の検診です。豊中市の子宮がん検診や市民検診を行っています。また、開院当初から超音波と触診で乳がん検診をしていましたが、2017年にはマンモグラフィーの設備も導入し、検査の幅が広がりました。より詳しく調べる必要があれば近隣の専門病院をご紹介しています。この地区は乳腺が専門の医師が多く、アクセスも良いので、患者さんはとても恵まれていると思いますよ。また、当院では分娩はしていませんが、分娩のできる施設と連携しながら妊婦検診も行います。もちろん検診だけでなく、婦人科疾患全般を診ていますよ。最近はご高齢でも元気に活動されている方が多いので、尿もれや子宮脱のご相談が増えています。またもともとは内分泌領域が専門ですので、思春期の摂食障害や更年期のホルモン補充療法なども行っています。女性の病気なら何でも診るのがモットーです。

定期的に検診を受ける大切さを知ってほしい

乳がん検診を受ける方は増えていますか?

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開業当初から行ってきた乳がん検診ですが、患者さんが増えてきたのはこの3年ほどです。有名人で乳がんを公表する方が相次ぎ、30代でも乳がんになるとリアルに感じた若い世代が、ようやく検診を受けるようになりました。ただ、子育て真っ最中の女性は日々忙しくてご自分のことは後回しですし、自費での検診には消極的です。しかし、開業当時は18人に1人だった乳がんの罹患率は、今では11人に1人です。当院でも子宮頸がんより乳がんを見つける割合のほうが高く、初診のエコーで乳がんが見つかる方が年に3~4人はいます。20代の新婚さんで遺伝性乳がんが見つかった方や、ずっと検診を受けていたのにたまたま3年間だけ受けず、その次の検診で乳がんがわかった60代の女性もいます。乳がんは早期に発見できれば生命への影響は少ないので、乳がんが増えていること、そして検診の必要性をもっと認識してほしいですね。

子宮がんでは、検診とともに子宮頸がん予防ワクチンも重要ですね。

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残念なことに、不正出血などの自覚症状があるのに検診を受けてない人が少なくないですね。「私は大丈夫」と思いがちですが、大丈夫じゃないケースをたくさんみてきました。また、大半の方は行政の補助にあわせて2年に1回しか検診を受けないので、「昨年見つけていれば」と思うことも。「行政の検診は病気になる人口を減らすための検診、ご自分のためには自費でも毎年受けてほしい」とお話ししています。子宮頸がん予防ワクチンに関しては、副反応に関する報道もあり積極的な接種は行われていません。でも、高い予防効果が報告されていますし、医療関係者は必要性があると考えているので、私は自分の娘に接種しています。当院では、ワクチンの必要性が理解できて接種した記憶も残る、中学3年生~高校1年生頃の接種を勧めています。そのぐらいの年齢なら注射の痛みも我慢できますからね。

日々の心がけや予防が未来の健康につながる

病気の予防を考える上で、大事なことは何でしょうか。

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特に働き盛り、子育て世代の女性をみていると、食事の大切さを痛感します。「忙しいときは家族のための食事は作るけれど、自分は安売りの菓子パンを買ってそれで済ませます」という女性が非常に多いんです。菓子パン1個で軽く300キロカロリーはありますよね、確かに甘いものを食べると多幸感が得られて家族のために頑張れるかもしれないけれど、お金と時間を惜しんで100円の菓子パンで血糖値を上げてしまったら本末転倒です。最近では女性でも、脂肪肝になったり、血糖値や中性脂肪が高い方がとても増えています。こういった食事の西欧化は、乳がんや子宮がんの増加にも影響しているといわれているんです。食事の内容で人間は変わってしまうことを、意識してほしいですね。

ところで、なぜ医師になろうと思ったのですか。

小学生の頃はおとなしい子でしたが、小学6年生の作文では医療系に進むと書いていました。産婦人科に進んだのは、学問的に突き詰めるよりは、手術が好きで外科系に行きたかったからです。産婦人科の医師になってからも、女性ならではの苦労はありましたが、妊娠中に非常勤で勤務していた病院で以前から興味のあった皮膚科の研修を受けたり、偶然に参加した乳腺のセミナーがきっかけで乳がん検診を始めたりと、あちこちで働き続けてきたからこそ、偶然な出会いが続いて今があると思っています。上司や、タイミングにも恵まれてきましたね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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婦人科関連の検診は、たとえ検診であっても腰が重いかもしれません。でも最近では専門的な検査ができる女性の医師も増えていますよ。乳がんが11人に1人ということは、同級生に1人は乳がんになるという計算になり、それがあなた自身である可能性も考えられるのです。お金と時間をかけてでも、食事に気をつけ、年に1回は検診を受けていただきたいと思います。それから、少子化の時代だからこそ、子宮頸がん予防ワクチンなどの手立てを利用して、子どもたちを守る必要があると思います。また、小学校では性教育はまだまだご法度な雰囲気があるようですが、子どもたちには、自分の身体についてきちんと学んでほしい。そのためにも、まずは大人が健康や性に対する意識を変える時期に来ていると思います。

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