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診断の難しいパーキンソン病
脳神経内科で適切な専門治療を

脳神経内科くすのき診療所

(神戸市中央区/神戸駅)

最終更新日:2021/10/12

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  • 保険診療

手足の震えや筋肉のこわばりなど、運動症状で気づかれるパーキンソン病。最近では運動障害に先行して便秘や嗅覚障害、睡眠行動障害など非運動症状が出るケースがあることにも注目されている。しかし疑われるような運動機能の症状を自覚したとしても、どの診療科を受診すればいいのかわからず、専門家の適切な診療にたどり着けない人もいるという。そこで長らく大学病院の神経内科で診療と後進育成に携わってきた苅田典生(かんだ・ふみお)院長が、2017年に立ち上げたのが「脳神経内科くすのき診療所」だ。気軽に訪れることができる町の診療所で、大学病院レベルの先進的な診療の提供に努める。専門医師でも難しいとされるパーキンソン病の検査・診断のほか、治療方法などについて苅田院長に話を聞いた。

(取材日2020年12月15日)

専門家でも診断が難しいこともあるパーキンソン病。脳神経内科を受診し、適切な治療を受けることが肝心

Qパーキンソン病にはどのような症状があるのでしょうか。
A
1

▲幅広い症例に対応してきた苅田院長

パーキンソン病は主に「手足が震える」「筋肉が硬くなる」「動きが鈍くなる」「バランスが悪くなる」といった運動機能に関する4大症状が知られています。しかし最近の研究では、便秘や嗅覚障害のほか、夢を見て大声を上げたり暴れたりするレム睡眠行動障害、うつなどの精神症状といった非運動障害が先行して現れる人がいることも明らかとなってきました。この非運動症状は、長いケースであれば運動障害を自覚する何十年も前から現れていたという人もいます。運動障害が出てきて受診した際に、便秘や嗅覚障害などについてお尋ねすると「そういえばかなり前から症状があります」という患者さんは少なくありません。

Q疑われる症状がある場合はどうしたらいいですか?
A
2

▲専門の医療機関での受診が大事

まずは脳神経内科を専門とする医療機関を受診しましょう。パーキンソン病と思われても、例えば手足の震えが出ている場合は本態性振戦という疾患の可能性もあり、治療方法がまったく異なります。歩きにくく歩幅が小刻みになったとしても脳梗塞が原因の場合や、パーキンソン症候群といってパーキンソン病ではないけれど同様の症状が出る疾患もあります。このほか薬剤性パーキンソニズムという、別疾患の治療のための服薬によってパーキンソン病のような症状が出ることもあり、服薬を止めれば治まるケースも。脳神経内科の専門医師にかかり、医師が他の病気との鑑別や関連性をきちんと確認して正確な診断をつけ、治療方針を立てることが大切です。

Qどのような検査を行いますか?
A
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▲脳神経内科を専門とする医師による神経学的検査が重要

一番重要なのは「神経学的検査」と呼ばれる神経診察です。実際に患者さんに触って筋肉の硬さをみたり、反射を調べたり、歩く姿を観察することで症状の原因がどこにあるのかをつきとめます。さらに脳のMRI、ドパミントランスポーターシンチグラフィ、MIBG心筋シンチグラフィ、脳血流シンチグラフィなどの画像検査もあります。これらはそれぞれ検査の意味合いが違い、診断確定のため、治療方針決定のためなど「何を目的とするのか」によってどの検査を行うのかを選択します。

Qどのような治療法があるのでしょうか。
A
4

▲それぞれの原因や種類を見極めた上で、処方を行う

治療の基本は薬物療法となります。現在パーキンソン病治療薬の種類は30種類近くあり、その中でレボドパ製剤と補助薬の組み合わせが中心となっています。しかしパーキンソン病の症状や生活環境などは患者さん一人ひとりによって違います。そのため、例えば現役世代の患者さんにはこれまでどおり仕事が継続できるようしっかり効果が出るように、高齢の患者さんなら副作用に注意するなど、年齢・体格・ライフスタイルなどを加味してその方に合わせた薬を処方することが重要です。薬物治療のほか、脳に電極を植え込む脳深部刺激療法や、治療薬を腸に直接流し込むための胃ろう造設など、手術による治療もあります。

Q治療以外に、行うべきことはありますか。
A
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▲日々の生活習慣改善も重要な要素に

姿勢が前かがみになってしまうのもパーキンソン病の特徴の一つ。そこでなるべく腕を上げて背中を伸ばす運動や、うつ伏せに寝て頭部を上げる練習などのストレッチを行うよう推奨しています。このほかできる限り歩いたり、車いすの方でも座ったまま足踏みしたりするなど、薬の選択から日々の生活習慣まですべて含めたオーダーメイドのアプローチをご提供しています。パーキンソン病は「快楽のホルモン」と呼ばれる脳内の神経伝達物質であるドパミンが減少することが原因の疾患です。新型コロナウイルス感染症流行の影響による「新しい生活様式」のもとでは難しいかもしれませんが、人と楽しく会話し、歌を歌い、大声で笑うことが大切です。

ドクターからのメッセージ

苅田 典生院長

「街で大学病院と同レベルの神経内科診療を」を掲げ、私のほかにも大学病院の神経内科医師も外来を持ち、診療しています。気軽に受診できる診療所でありながら、大学病院レベルの先進的な診療の提供、そして病診の架け橋となる機能を持つのが当院の強みだと自負しています。パーキンソン病の診療は、患者さんに触れて筋肉の硬さを感じ、一緒に歩き、表情を見ながら治療方針や治療薬についてご説明することが大切だと考えています。当院では発熱のある患者さんの受診は受けつけておらず、消毒薬やパーティションの設置、ソーシャルディスタンスの確保などできるかぎりの感染症対策を講じています。気になる症状のある方はまずはご来院ください。

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