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加藤 孝記 院長の独自取材記事

かとうファミリークリニック

(一宮市/西一宮駅)

最終更新日:2023/04/07

加藤孝記院長 かとうファミリークリニック main

緑豊かな九品寺公園のほど近く、ひと・まち・みらい健康情報発信ステーション「ウェルネス一宮」の一角にある「かとうファミリークリニック」。2017年、加藤孝記(たかふみ)院長が開院した。「みんなが笑顔になる優しいクリニック」がコンセプトで、あらゆる世代の患者が気軽に来院できそうだ。靴のまま入れる院内は、明るくバリアフリー仕様。ベビーベッドやキッズスペース、感染者用待合室などが設置され、小さな子どもを持つ家族も安心だろう。人との心のふれあいを大切にしていることが看護師や受付スタッフの和気あいあいとした雰囲気からも伝わってくる。クリニックという枠を超え、地域に開かれた空間を提供したいと願う加藤院長に診療やクリニックに対する想いなどを聞いた。

(取材日2017年11月6日)

五感を駆使し、徹底した問診・診察が基本姿勢

この地で開院に至った経緯を教えてください。

加藤孝記院長 かとうファミリークリニック1

「ファミリークリニック」というネーミングに想いを込めたように、お子さんからお年寄りまで、いろんな方に相談に来ていただけるクリニックにしたいと思っていました。この土地を紹介してもらったとき、街歩きが趣味ということもあって、実際にぶらりと歩いてみたんです。今伊勢というところは、お子さんがとても多くて仲良く遊んでいたり、お年寄りの方が自転車に乗って出かけられたり、雰囲気が良いなあと感じて。ここなら、地域に貢献でき自分の理想に合ったクリニックができると思い、迷わず決めました。大きな世帯で住んでいらっしゃる方が家族ぐるみで来てくださったり、繊維工場の跡地に建った新しいお家の若いファミリーも来院されます。

医師になられたきっかけは何ですか?

幼稚園の頃、静岡県にあった人体科学博物館に連れて行ってもらったんです。身体の仕組みをわかりやすく解説していて、見学者は口の形をした入口から入って身体中を巡って最後は「ブー」という音とともにお尻から出る、という面白い仕掛けでした。そこで人体の不思議さに子ども心に感銘を受け、身体を研究する科学者になりたいと思うようになりました。もう一つの転機は高校生の時漫画喫茶で、有名な医療漫画と出会ったことです。医学の科学としての面だけでなく、人とのつながりを大切にするヒューマニズムが描かれた作品でした。それを読んで医学が理系と文系の両面を持った領域だと知り、医師になりたいと強く思うようになりました。その作品は自分にとってのバイブルになっているところもありまして、待合室にも置いてありますよ(笑)。

治療する上で大切にされていることは何ですか?

加藤孝記院長 かとうファミリークリニック2

どんな方が来ていただいても対応できるような体制をめざしています。例えば、さらに細かい検査が必要な場合には、近隣の病院の先生に紹介させていただくわけですが、精密検査が必要なのか、必要ないのかの判断は僕に任されている領域だと思います。検査をむやみに行うばかりが良いのではなく、患者さんの中には「大丈夫ですよ」と声掛けをすると安心される方もいらっしゃいます。重要な症状を見逃さないことはもちろんですが、患者さんに安心していただくことも大事だと思います。研修医時代、まず最初に「徹底的に診察をすること」を教えられました。このことは僕の診療スタンスに大きな影響を与えていると感じています。検査を考える前に十分に問診・診察をする、つまり目で見て、聴診器で聴いて、おなかを触って、五感を駆使して診察する。これが内科の基本だといつも念頭に置いて診療しています。

身体を全体的に診て、治療方針を決定

循環器内科の分野を専門に選ばれたのはなぜですか?

加藤孝記院長 かとうファミリークリニック3

影響を受けた漫画の主人公のように、人の全身に関わる医師になりたいと思っていましたから、研修医時代は、内科の各科で勉強させていただきました。その中で、循環器内科や腎臓内科の先生方は、心臓や腎臓のスペシャリストでありながら、患者さんのすべての病気をマネジメントするというマインドを持って診療されていました。心臓の病気の患者さんでも、胃腸炎や虫垂炎、肺炎になり得ますからね。そういった先輩ドクターの影響もあり、循環器内科を専門に選びました。また、循環器内科というのは、心臓や血圧など生命の根幹を成すような重要な臓器を扱う領域ですので、そういった分野を極めたいと思ったのも理由の一つです。大学病院では、心臓病の先端治療を主に手がけ、市民病院では循環器内科という枠にとどまらない幅広い症例にも関わってきました。結果的に自分の理想とするクリニックの診療に役立つ経験が積めたと感じています。

さらに総合的な内科への診察も得意とされていますね。

循環器内科にとどまらず、どういった病気が隠れているのかを見極めて、高度な検査や治療が必要な場合、専門の先生にお願いしたほうがいいのか、もしくは私のクリニックで対応ができるのかを的確に判断する知識が必須となります。ですから、すべての病気に対する基本的な知識を持っていたいと考え、日本内科学会の総合内科専門医の資格も取得しました。全身に対して深く広く知識と技術を持っていることで、地域の皆さんの健康を幅広く支えることができるのだと思います。

即時に血液の検査結果を確認し、早期治療につなげていらっしゃいますね。

加藤孝記院長 かとうファミリークリニック4

循環器疾患の発症・進展予防には、高血圧、糖尿病、脂質異常症など生活習慣病のコントロールが大切です。ただ初期には自覚症状が出にくいですから、診察の他に血液検査でのデータ確認が非常に重要になってきます。当クリニックでは15~20分程で、糖尿病やコレステロールなどの結果が出る即時血液検査システムを導入していますので、その日のうちに結果を吟味し、治療に結びつけることができます。「鉄は熱いうちに打て」といわれるように、患者さんのモチベーションが高いうちに結果をお見せし、生活習慣のアドバイスをし、治療方針を患者さんとお話ししながら決めていくことが僕のポリシーです。新しい機器により検査の質やスピードは進化していますが、そんな中でも基本をおろそかにしないこと、診察を重視するスタンスはずっと変わらず持っていますね。

地域に根付いたクリニックをめざして

循環器内科の観点から、病気の予防についてアドバイスをお願いします。

加藤孝記院長 かとうファミリークリニック5

日頃の意識によって防げる疾患は多いので、まずは、健康診断を活用してください。特に最も気にかけていただきたいのは、ご自分の本当の血圧の数値を把握することですね。血圧は環境やその時々の身体の状態に影響を受けるため、1回の測定だけでは判断が難しいので、リラックスした状態で定期的に測定することでご自身の血圧のレベルを知ってほしいと思います。検査結果の基準値はあっても、すべての人に当てはまるわけではなく、一人ひとり異なるパターンがあります。身体についての意識や興味を常に持つ、自分自身を知ることが予防につながる、健康への近道ではないでしょうか。

やりがいを感じるのはどんなときですか?

お子さんやお年寄りの患者さんとお話ししながら診察するのは楽しいですね。小さな赤ちゃんを見ると本当に癒やされます。育児についての悩みや疑問点の相談を受けたりすることもあります。ファミリークリニックだからこそ、長期的なスパンで患者さんと関わりが持て、お子さんが成長し大きくなっていく姿を見届けるという醍醐味があり、そこにやりがいを感じます。病気に対する不安が解消されることにより、明るく元気に過ごしていただきたい。この先もずっと、地域の皆さんが健康で安心して暮らせるよう医療の面で貢献し、気軽に相談していただける「場」を創っていきたいと考えています。

今後、力を入れていきたいことは何ですか?

加藤孝記院長 かとうファミリークリニック6

睡眠時無呼吸症候群の検査と治療に力を入れていきたいと考えています。睡眠時に無呼吸があると、血圧や血糖値が上昇したり、日中の眠気により仕事などでのミスが起こりやすくなります。また居眠り運転など事故に結びつきとても危険です。当クリニックでは、自宅でできる簡易検査を行い、クリニックのパソコンで経過を観察し、継続的に治療を行っていきます。この疾患は、自分では気づきにくいため、ご家族から「いびきがひどい」「突然いびきが止まる」と言われ、受診される方がほとんどです。日頃気になっている方、ご家族に指摘された方は気軽に相談にいらしてください。

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