赤血球や白血球の異常から早期診断
血液内科の医師による精密検査
元住吉駅前こころみクリニック 内科・小児科・耳鼻咽喉科・婦人科
(川崎市中原区/元住吉駅)
最終更新日:2024/05/01


- 保険診療
比較的身近な疾患である貧血から、命に関わる疾患として知られる白血病など、血液にまつわる疾患を診る血液内科。消化器内科や循環器内科などに比べてなじみがなく、地域で専門的に診療しているクリニックが少ないのが現状だ。「元住吉駅前こころみクリニック 内科・小児科・耳鼻咽喉科・婦人科」では、血液内科を専門とする医師らが診療にあたり、原因を見極め、大学病院レベルの精密なスクリーニングを行って早期診断・早期治療を後押ししている。血液内科診療に注力する系列院・上野御徒町こころみクリニックや、近隣の日本医科大学武蔵小杉病院や関東労災病院との連携体制が整っていることも、強みの一つだ。内科担当で日本血液学会血液専門医の由井俊輔先生に血液内科を受診すべきタイミングや血液の病気について詳しく聞いた。
(取材日2023年10月3日)
目次
健診などで指摘された血液の異常を詳細に見極め、深刻な血液疾患もクリニックで早期発見
- Q血液内科を受診する必要があるのはどのようなときですか?
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A
▲患者の細かい訴えにも耳を傾ける血液専門医の由井先生
定期健診などで行う血液検査で、赤血球や白血球、血小板などの数値に異常が指摘された場合は、速やかに血液内科を受診して精密検査を受けていただきたいです。数値の異常が何に起因しているのか、血液疾患の場合もあれば、他の疾患の影響から来る異常値ということもあり得ますからね。皮膚にあざができやすい、尿や便に血が混ざる、切り傷からの血が止まりにくいといった出血症状がある場合、首やわきの下、足の付け根のリンパ節が腫れるといった症状が見られる場合も、できるだけはやく精密検査を受けましょう。そうした気になる症状の原因を専門的に見極めることこそが重要で、血液内科の医師が得意とするところです。
- Q血液の病気にはどのようなものがありますか?
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A
▲患者の通いやすさを重視し土日も診療を行う
例えば赤血球が減少している場合、鉄欠乏性貧血、巨赤芽球性貧血、溶血性貧血などが考えられ、その原因の見極めが重要です。逆に赤血球が増えていることを多血症といい、真性多血症という病気があります。一方、白血球数は喫煙や肥満など生活習慣に起因して上昇しますので、安易な自己判断は禁物で、やはり白血病の可能性も考えなくてはなりません。そして、血小板の数値の異常な増減は、がんや自己免疫疾患が関連して起こることがあるほか、本態性血小板血症、特発性血小板減少性紫斑病などの病気の可能性も。その他、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血など血液の病気も多岐にわたるので、早期に診察を受けることが大切です。
- Q貧血にもいろいろな種類があるのですね。
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A
▲血液疾患の治療後のフォローが必要な人も相談してほしいという
はい。鉄分不足による鉄欠乏性貧血が最もポピュラーですが、巨赤芽球性貧血はビタミンB12や葉酸が不足することによって起こる疾患です。他にも体内の炎症や出血、腎臓疾患などによって貧血が起きる場合もあります。貧血とは逆に赤血球数が異常に増えている場合の多血症は、睡眠時無呼吸症候群や喫煙、肥満、脱水などによって生じることがあります。また造血幹細胞の遺伝子異常によって生じる真性多血症の可能性もあります。多血症は進行すると血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因にもなりかねませんから、要注意です。
- Q白血病についてももう少し詳しく教えてください。
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A
▲地域の大学病院とも密な連携を行う
白血病は異常な細胞が作られ、血液や骨髄の中で増えてしまう疾患で、急激に進行する急性白血病と、比較的ゆっくり進行する慢性白血病の、大きく二つに分けられます。白血病はいずれも早期発見が最も大切であり、医学の進歩によって治療できる方法が少しずつ増えてきました。慢性白血病の場合は外来での治療がメインになります。急性白血病でも入院治療を終えて働いている方もいらっしゃいますし、社会生活と治療を両立されている方も多くいらっしゃいます。
- Qこちらでの検査・治療の流れを教えてください。
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A
▲迅速な血液検査にも対応可能
丁寧に問診した後、迅速血液検査システムを用いた血液検査を院内で行っています。これにより、赤血球、白血球、血小板といった血算やコレステロール値、ヘモグロビンA1cといった数値をすぐに測定することができます。血液検査の結果、血液疾患が疑われる場合は連携している関東労災病院、日本医科大学武蔵小杉病院に紹介し、骨髄検査などで確定診断を経て、病院でより専門的な治療を行います。病院での診断治療後のアフターフォローは、再び当院で受けることができます。