大澤 亮太 理事長、由井 俊輔 先生の独自取材記事
元住吉駅前こころみクリニック 内科・小児科・耳鼻咽喉科・婦人科
(川崎市中原区/元住吉駅)
最終更新日:2024/07/22
2024年に診療科を拡充し、内科、小児科、耳鼻咽喉科、婦人科のある総合的なクリニックとなった「元住吉駅前こころみクリニック 内科・小児科・耳鼻咽喉科・婦人科」。以前あった場所よりさらに元住吉駅近くに移転し、ビルの2階と3階で4つの診療科を展開する。大澤亮太理事長は「子育て世代を支えるコミュニティークリニックをめざしたい」と話す。「各診療科の専門性を生かした診療だけでなく、普段から地域の交流拠点となり皆さんの健康づくりに役立ちたいと思います」。同院の診療方針や特徴について、大澤理事長と同院のリニューアルに尽力した由井俊輔先生に話を聞いた。
(取材日2024年5月27日)
子育て世代のコミュニティークリニックをめざして
2024年に診療科の拡充などでリニューアルされました。
【大澤理事長】以前は心療内科と内科のクリニックでしたが、当院に内科の他に小児科、耳鼻咽喉科、婦人科を設け、心療内科は法人内に専門のクリニックを新たに開設しました。どちらも同じビル内にあり、連携することで「心と体をトータルに支える」診療体制をより強化し、お子さんから高齢の方まで幅広い年代に対応できるクリニックになりました。加えて、リニューアルした当院は「子育て世代を支えるコミュニティークリニック」をめざしているのも特徴です。高齢化が進む中で、これからの社会を支える子育て世代に必要とされる医療をしっかりと提供することも大切です。具合が悪くなってから来ていただくだけでなく、さまざまな情報発信やイベントなどで当院に親しみを感じていただき、普段から健康への関心を高めていただけるような関係をつくれたらと考えています。
小児科をはじめ、新たな診療科の特徴を教えてください。
【大澤理事長】当院はビル2階と3階にあり、2階はエレベーターを挟んで小児科と耳鼻咽喉科のフロアが分かれ、3階は内科と婦人科で同様の造りになっています。特に婦人科は女性専用フロアで女性医師が診療するため、安心して受診していただけるのではないでしょうか。小児科は武蔵小杉駅近くの大学病院との連携で専門の医師が担当し、祝日を除いて毎日診療しています。耳鼻咽喉科は小児科や内科と関連性が強く、6歳以上のお子さんなら小児科との同日受診も可能です。内科も祝日を除く毎日診療を行います。
【由井先生】小児科も大きな病院では受診に時間がかかることも多いと思います。当院は曜日を問わず診療しているので受診しやすく、身近な場所で大学病院の医師に診てもらえるのは強みの一つでしょう。
そうした診療科が同じクリニックにあるのは便利ですね。
【大澤理事長】一人の医師が総合的に診ることも大切ですが、当院では現在の細分化・専門化した医療に対応できるよう各診療科を設けました。院内での連携も密接で、まず内科を受診して、必要な時は院内の別の診療科を受診するといったシームレスな医療も提供ができます。さらには地域の信頼できる診療所同士でも、それぞれの強みを生かした連携体制をとっています。
【由井先生】もちろん、さらに専門的な診療が必要な時は適した基幹病院を紹介します。私は大学卒業後に近くの大規模な病院で初期臨床研修を行うなど、この地域とは人的なつながりも深いので、そうした関係性も生かして患者さんの症状やご希望に合う紹介ができると思います。
【大澤理事長】当院がめざすのは、地域の皆さんに「こころみ」なら「ひと安心」と、ここに来れば大丈夫と頼られるクリニックになることです。
地域に積極的にアプローチし「つながりの場」をめざす
改めて「コミュニティークリニック」について伺えますか?
【大澤理事長】子育て世代を中心に、当院が地域の「つながりの場」の一つになれたらと考えています。具体的な活動はこれからですが、地域の皆さんに当院の身近さ、親しみやすさを実感していただけるよう、地域で行われるイベントへの参加や場所の提供を検討しています。親しみやすさという点では、小児科ではフランスの著名な絵本のキャラクターと契約させていただいていますが、お子さんとの距離が一気に縮まりますね。また、当院の内覧会ではキッズドクター企画が非常に好評でしたから、今後も「健康・子育て・女性」に関するイベントなどを共催して、受診目的でなくても当院に来ていただく機会をつくりたいですね。併せて普段の生活の中でエビデンスに基づく医療情報に接する機会を増やし、地域の皆さんの健康づくりに役立ててほしいと思います。
院内での情報共有も重視されていると聞きました。
【由井先生】私は医師のまとめ役のような立場なので、さまざまな専門分野の医師がいる中でどのように診療の流れを統一するかなど、院長とも相談しながら決めたフローを院内で共有しています。これは医療の質の担保にもつながり、患者さんに安心して受診していただける体制づくりに役立っていると思います。
【大澤理事長】患者さんの情報も電子カルテ以外に院内SNSでも共有して、その方について気づいたこと・気になったことが全員に伝わるようにしています。時には「この症状はどう思われますか」といった医師同士の相談も行われ、患者さんに他の診療科の受診を勧めるきっかけになることも。患者さんへの情報発信も、その方の症状に適した内容を選んで個別に提供しています。
クリニック全体で、取り組まれていることはありますか?
【大澤理事長】「こころみ」なら「ひと安心」と感じていただけることをめざしています。これには患者さんが安心して通えるクリニックという意味に加えて、「ひと=人」の安心の積み重ねが医療では大切だという想いをかけ合わせています。具体的には、「家族や友達を紹介できる医療」を心がけることを、クリニック全体の行動規範としています。
医療を通して地域の価値を高めるための取り組みも
医療として大切にされることは何でしょうか?
【大澤理事長】全体的な話になりますが、医療は社会インフラと考えています。インフラですから安心を皆さんに届ける必要がありますが、持続可能でなければなりません。その両立のために、しっかりと組織経営していくことが大切だと思っています。それと同時に、一人の医師としての心を大切にしたいため、精神科医としての診療も継続しています。
【由井先生】忙しい子育て世代だからこそ、時間を大切に診療したいと考えています。来院中の時間を無駄にすることなく、必要な話をきちんと伝え満足していただける診療をめざしたいですね。
ところでお二人は同じ学校の出身だそうですね。
【大澤理事長】ええ、同じ中高の一貫教育校を卒業しました。大学は別でしたが、こうして一緒に仕事ができることをうれしく思っています。由井先生は真面目でストイックな性格なので、私が「次はこういうことをやりたい」と話した時に、「それは本当に患者さんのためになるのか」とブレーキをかけてくれることもあって、パートナーとして非常にありがたい存在です。
【由井先生】当院は「家族や友達を紹介できる医療」をめざしていますから、その原点から外れるような診療はできません。もちろん大澤理事長の全体的な経営判断、アイデアを形にする部分など、こちらが頼れる部分は頼りきっていますね。
最後に地域の方にメッセージをお願いします。
【大澤理事長】当院は子育て世代の方を中心に「コミュニティークリニック」として、地域の皆さんとのつながりを大切にした診療をめざしています。私も子どもができて、良質な医療が近くにある大切さを実感し、当院の医療で子育て世代の皆さんにも安心感を提供できればと思っています。心や体の不調の際に頼っていただく以外にも、イベントなどからでも「元住吉駅前こころみクリニック」を知っていただきたいですね。
【由井先生】当院があるからこの街に住みたい。そんなふうに言っていただけるような、地域の価値を高められる医療を提供していきたいです。大学病院などから専門の医師も招いていますし、スタッフもいい人たちがそろっています。気軽に利用していただければと思います。