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原 健 院長の独自取材記事

はら内科クリニック

(守谷市/守谷駅)

最終更新日:2024/04/09

原健院長 はら内科クリニック main

つくばエクスプレスの守谷駅または関東鉄道常総線の新守谷駅から関東鉄道バスに乗車し、守谷高校入口バス停を降りるとすぐのところにある「はら内科クリニック」。オレンジ色の看板ににっこりとほほ笑んだロゴがひと際目を引く「はら内科クリニック」が現れる。院長の原健先生は筑波大学卒業後、大学病院や筑波メディカルセンター病院、総合守谷第一病院などでの勤務を経て独立。2016年に開院した。「東京出身ですが、今ではほぼ茨城県民です」と話す原先生だがそれもそのはず。すでに30年以上、この守谷で地域医療に従事してきたキャリアを持つ。「一人ひとりの患者さんと、じっくり向き合っていきたい」と話す原先生に、クリニックの特徴や守谷への思いについて聞いた。

(取材日2024年3月13日)

家族の死がきっかけで消化器内科の内視鏡を専門に

どうして医学の道を志そうと思われたのですか?

原健院長 はら内科クリニック1

私は東京出身で、麻布高校に進学しました。東京大学に入学して、官僚や企業の経営者をめざす同級生が多い環境の中で、いざ自分の進路を考えた時に私は技術を身につける仕事に就いて、職人になりたいと思ったのです。父が研究職だった影響か、私も化学や生物が好きだったので、獣医師や研究者も良いなと考えました。ただ人と話すことが好きだし、人を診ることも好きだし……。フラスコや試験管を振って、実験に明け暮れて、論文を書くという、黙々と一人で行う仕事よりは、何か人と話をしながら、人とのふれあいがある仕事をしてみたいなという気持ちがありました。自分が会社員には向かない性格をしていると思っていたことも、一つの要因ですけどね(笑)。

数ある診療科目の中で内科を選択されたのはどうしてですか?

私が医学部の2年生のまだ解剖をしている時期に、母親が胃がんを患い、翌年3年生の時に亡くなったのです。51歳でした。当時はまだ何もわけがわからず、たちまちに亡くなってしまい、これが消化器内科を志す直接的なきっかけになりました。その中でも内視鏡を専門とするようになったのは、もともと写真やカメラが好きだったからです。高校時代には写真部に在籍していたこともありました。カメラが好きで消化器内科で診るといったら、もうこれは内視鏡です。大学の医学部を卒業する時にいろいろなお誘いも受けましたが、私の想いはぶれませんでした。

この守谷の地に開院されたのはどうしてでしょうか?

原健院長 はら内科クリニック2

筑波大学を卒業後、筑波大学附属病院や関連病院への勤務をする中で総合守谷第一病院が開院して、私は開院から2年目に、消化器内科の立ち上げのために勤務することとなったのです。それから約25年間、総合守谷第一病院を育てることもでき、私も育てられました。総合守谷第一病院時代に診ていた患者さんたちのことも気がかりでありましたし、この地から離れるつもりはありませんでした。今も総合守谷第一病院とは、連携を取りながら診療にあたっています。ちなみに、筑波大学を選んだのはいくつか大学見学をした中で、当時創設6年目だった筑波大学が広くてきれいで、環境が良かったからです。

落ち着く空間で病院と同等の治療の提供をめざす

こちらにはどのような患者さんたちがおみえになっていますか?

原健院長 はら内科クリニック3

北守谷地区は複合多機能都市・常総ニュータウン計画の中核になる場所で、街開きは1982年にさかのぼるため、ご高齢の方も多くおみえになりますが、世代でいうと40~70代の方が多いでしょうか。ありがたいことにご近所の方に消化器内科のクリニックということを認知されているのか、主訴としては腹痛の方が、また、内視鏡検査を希望する方が多いです。あとは僕が大学時代から炎症性腸疾患(IBD)の潰瘍性大腸炎とクローン病の治療に取り組んでいたので、その患者さんもおみえになります。また消化器内科の診療の一環として、肝炎の治療にも対応しています。

開院に際してこだわったのはどのような点でしょうか?

院内は落ち着きのある色合いの壁紙や空模様の天井、待合室を吹き抜けにするなど、患者さんがリラックスして診療を受けられるように工夫しました。一方、外観は、あまりクリニックっぽいイメージで造りたくはないなと思っていました。イメージしたのは、フレンチレストランです。また敷地内には多くの草花を植えてあり、季節が移り変わるたび、いろいろな花が見られるようにしています。この場所は、大学の先輩が見つけてくれたのですが、総合守谷第一病院から500メートルほどで、日当たりも良く大きな道沿いにあって良い条件だと思いました。道沿いにイルミネーションを設置して、クリスマス時期にはトナカイのナイトライトも置いているのですが、ご近所の方たちからも評判が良いです。

クリニックの特徴や強みを教えてください。

原健院長 はら内科クリニック4

この周辺で、日帰りの内視鏡手術や出血などの処置に対応する消化器内科は少ないと思います。当院では通常の検診はもちろん、内視鏡的ポリープ切除術などの治療についても先進の内視鏡設備を導入し、病院と同等の対応がめざせるのが強みです。個人差はありますが、内視鏡検査は痛みや苦しさを伴うことも多く、過去のそうした経験から内視鏡検査は二度とやりたくないと感じてしまう患者さんも多いです。そこで胃内視鏡検査の際、咽頭反射が強い方には、細いカメラの使用や経鼻内視鏡を、また、胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査ともに、ご希望があれば鎮静剤を利用することも可能です。苦痛や安全性に配慮しながら検査を行っていますので、ご安心いただけたらと思っています。

対話に重きを置いて信頼関係を育む診療を

先生が診療において大事にしているのはどんなことですか?

原健院長 はら内科クリニック5

とにかく患者さんと、花を見ながらや無駄話をしながら、楽しく診療することです。医師とはいえ、患者さんにとっては他人ですから、初めは警戒して本音を話してくれないことも多いです。初診で聞き出すことは、特に難しいですね。時間をかけて、お互いに信頼関係を醸成していくことが治療には大切で、雑談すると、今つらい症状だけを取り除いてほしいのか、そうではなく検査をして根本的な原因を治療したいのか。その方がどういった結果を望んでいるのか、知る手がかりになることも少なくありません。

患者さんと接する時に心がけていることはありますか?

僕らは病気の治療の手助けをするだけであって、基本的に病気は患者さん自身が自分の意思と力で治していくものだと考えます。ですので、患者さんを頭ごなしに怒ったりしないこと。例えば過度の飲酒によるアルコール性肝炎や肝硬変を患っていても、お酒をやめることが難しい患者さんがいらっしゃるとします。そうした方に「飲酒をやめてください」と言っても、なかなかやめてはくれないのです。私は「お酒飲んじゃいますよね」と、まずは患者さんに共感しながら、時には「最近は何を飲んでいるの? おいしいの?」などと、明るくオープンに話せる関係をつくることが大事だと思っています。そのほうが「ウイスキーはロックじゃなくて、水割りでちょっと薄めませんか?」など、患者さんの気持ちに届いて酒量を減らそうと思わせるようなコミュニケーションができるのではないかと思うのです。ちなみに私もお酒は大好きです。

最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

原健院長 はら内科クリニック6

僕は一人の患者さんとじっくり向き合いたいという気持ちがあります。おなか関連で何か気になることがあれば、とりあえず何でも気軽にご相談ください。幸い、近くには総合守谷第一病院があるだけでなく、大学時代の同窓生がこの辺りに数多く開院していて、皆つながりもあります。循環器や呼吸器、整形外科、神経内科など、各専門の医療機関同士が医療連携を図っており、患者さんが適切な治療をスムーズに受けられるよう体制を整えているエリアなので、近隣の適切な医療機関をご紹介することも可能です。相談にいらしてください。

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