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佐川 さやか 院長の独自取材記事

千川さくら皮フ科クリニック

(豊島区/千川駅)

最終更新日:2021/10/12

佐川さやか院長 千川さくら皮フ科クリニック main

東京メトロ有楽町線千川駅2番出口から徒歩1分。「千川さくら皮フ科クリニック」は、要町通り沿いのメディカルモール「クリニックステーション千川」に2017年4月に開院した。これまで千川駅周辺には皮膚科がほとんどなかったといい、地元住民にとっては待望の皮膚科だ。院長の佐川さやか先生の「患者さんにできるだけリラックスしてほしい」という考えから、待合室はスペースが広くとられており、ドリンクサーバーが設置されているなどゆったりできる。患者の層も幅広く、子どもから高齢者まで幅広い年代層が訪れるため、治療内容も多岐にわたる。「皮膚科のホームドクターになりたい」という佐川院長に、医療への取り組み、展望について聞いた。

(取材日2017年6月30日)

メディカルモール内に開院した地域住民待望の皮膚科

千川に開院した経緯を伺えますか?

佐川さやか院長 千川さくら皮フ科クリニック1

場所を選んだのは当院の理事長です。千川を選んだのは大きく2つ理由がありまして、1つはこのエリアにほとんど皮膚科がなかったのでお困りの方がいらっしゃるのではないか、と考えたこと。実際これまでは皆さんわざわざ遠くの皮膚科まで通っていたそうで、当院にお越しになった患者さんからも「できるのを待っていた」とおっしゃっていただきました。2つ目の理由は駅近のメディカルモールに入居できたことです。皮膚科は他の内科などの診療科目と比べ、症状が出ても放っておかれ、ひどくならないと医療機関にまで来院されない傾向にあります。それでもメディカルモールに入っていることで、内科に行ったついでに気になる皮膚の不調も相談したい、と寄ってくださる方も増えるのではないかと思います。そんな「ついで来院」でも、皮膚科を普段から利用するきっかけとなり、地域の方々のお力になれればよいと思っています。

内装でこだわった点はありますか?

以前勤めていたクリニックは待合室が狭かったので、時には患者さんを立ったままお待たせすることもあったんです。それがとても心苦しかったので、開院にあたっては待合室のスペースをたっぷりとりました。そしてリラックスしてゆったり待っていただくために、自由にお使いいただけるドリンクサーバーも設置しました。院内の色調は白を基調に柔らかい色を使い、清潔感と同時に優しさも出せるよう工夫しました。また、患者さんには楽な姿勢で処置を受けてほしいので、診察室内にはベッドを多めに置いています。背中の処置をする時や顔のケミカルピーリングをする時などに使っていただいています。

医師になったきっかけを教えてください。

佐川さやか院長 千川さくら皮フ科クリニック2

私の家系は、曽祖父の代から産婦人科で、父もまたそうでした。そして産婦人科という仕事柄、父が夜中に出産のため出かける姿をよく見ていました。誰かに必要とされている、役立っている父の姿がとにかくかっこ良くて「私も将来は絶対医者になりたい」と幼稚園の頃から思っていましたね。今、私は専門に皮膚科を選んでいますが、実はもともとは皮膚科に対する印象は良くありませんでした。というのも私自身、10代の頃にニキビで悩んでいたのですが、いい先生に出会うことができなかったのです。また、医学部に入りたての私には「命にかかわる科ではない」とのイメージもありました。しかし、大学4年生の時の皮膚科の実習で、やけどの治療など時には命に係わる症状を処置することがあることや、体の中で起こっている疾患が皮膚に現れ、それを早期に判別することで重篤な病気を防げたりすることが分かり、「皮膚科って面白い!」と感じ、専門に選びました。

診察は「一期一会」一人ひとりの患者に寄り添う

患者さんと向き合う上で心がけていることは?

佐川さやか院長 千川さくら皮フ科クリニック3

患者さんとの出会いは「一期一会」であることを常に意識して診療しています。医師の仕事というのはついついルーティンになりがちです。しかし、患者さんにとっては、ご自身の仕事や用事の合間に時間を見つけてご来院されたり、はじめての体験に勇気を振り絞って来院したということもあります。私も顔のニキビで悩んでいた時期があるので、患者さんの気持ちはとてもよくわかるのですが、皮膚のトラブルは精神的な悩みにも直結しており、とても苦しいものです。自分の悩みを打ち明けるわけですから、患者さんお一人お一人の気持ちに寄り添う姿勢は常に持っていたいと思いますね。

女性の先生に診てもらえるというのも、患者さんにとってはうれしいことですね。

皮膚科の場合、女性の患者さんの陰部や乳房などを診察するケースがあります。こうしたプライベートパーツはやはり男性医師には見せづらいということをよく聞きますので、私のような女医の場合「見せづらい」が減るのでは、と思います。また、私自身が二児の母で、仕事を休んで主婦業に専念した時期があります。こうしたバックグラウンドを持つ医師は少ないので、お母さんや主婦の方の状況や気持ちがよくわかるのは強みだと思います。特にお子さんのスキンケアで悩まれるお母さんの気持ちはよく理解できますね。例えば小さいお子さんは保湿をとても嫌がるのでお母さんも薬を塗るなどのケアが大変なんです。そういう方の場合は、お子さんが嫌がらないスキンケアの方法をアドバイスすることもありますね。

特に力を入れている治療はなんでしょうか?

佐川さやか院長 千川さくら皮フ科クリニック4

当院では一般皮膚科はもちろんアレルギー科、美容皮膚科もやっています。特に力を入れていきたいのは美容皮膚科ですね。当院にはレーザー機器はないのですが、色素沈着のケアやピーリングなどを取り入れています。これらはダウンタイムが必要ない治療なので、日常生活の範囲内で気軽に取り組んでいただけます。気になっている方はぜひ相談してほしいですね。また、皮膚科は「まだ医者にかかるほどではない」と来院をやめてしまう「潜在的な患者さん」がとても多いんです。例えば爪水虫やアトピー、足の裏のほくろなどは、痛みやかゆみなどの症状がひどくならないと放置されがちです。そんな症状も、早くに治療すればその分早く治り、不快な思いをせずにすみます。ちょっとでも気になることがありましたら、来院してほしいですね。せっかく便利な場所に開院することができたので、一見症状が軽い疾患の治療にも積極的に取り組んでいきたいと思います。

市販薬を使う前にまずは皮膚科へ来てほしい

プライベートはどのように過ごされていますか?

佐川さやか院長 千川さくら皮フ科クリニック5

私には2歳と4歳の娘がいるのですが、普段は保育園に預けているので、土日の休みの日にごく普通のお母さんとして彼女たちと過ごしています。一緒に公園に行く、といった時間を大切にしていますね。こうしたお母さん業の時間というのはある意味、息抜きにもなり、責任の重い医師としての仕事を忘れて気持ちを切り替えられる時間でもありますね。子どもが生まれてからはなかなか時間が取れませんが、時間ができたら旅行にも行きたいと思っています。中でも一時期、夫の仕事の都合で住んでいたボストンには、また機会があったら行きたいですね。

今後の展望をお聞かせください。

今、めざしているのは「皮膚のホームドクターになること」です。特に千川エリアはこれまで皮膚科がほとんどなかった地域なので、当院の存在を広く知っていただきたいですね。老若男女幅広い方のお力になれるクリニックでありたいと思っています。そんな中で、私が二児の母である経験を生かして、地域のお母さんたちの相談にのっていけたらなと思います。これからは美容皮膚科にも力を入れて行きたいです。ピーリングやハイドロキノンなどを通じて気軽にしみのケアもできますので、気になっている方はぜひ相談していただければと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

佐川さやか院長 千川さくら皮フ科クリニック6

繰り返しになってしまうのですが、「医師に見せるほどではない」と思っても、気になった時点で遠慮なく来院してください。皮膚科のクリニックにはじめていらっしゃったという方も、話をしていくうちに「実はここも前から気になっていた」と以前からの疾患を相談されるケースが増えています。こうした軽い症状などは市販薬で治そうとしてさらに悪化させてしまうケースもよく見かけます。湿疹だったのに、それを治そうとして市販薬を塗ってかぶれまで起こしてしまう、といった「複合的な症状」になってしまうと治りが遅くなり、大きな回り道になってしまいます。特にお子さんの症状に対して「良かれと思って」市販薬を使って悪化させてしまうお母さんが多いですね。薬を塗っていいか迷ったらまずは皮膚科に行く、ぜひこれを心がけていただきたいと思います。

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