幼児~学童期の口呼吸改善を
トレーニングと矯正で正しい歯並びに
ラウレア歯科矯正歯科クリニック
(草加市/草加駅)
最終更新日:2024/09/13
- 自由診療
顎と歯の健全な成長には鼻呼吸が重要だ。しかし、最近は口呼吸の子どもが多く、歯並びや飲み込み、発音に問題が生じるケースが増えているという。そんな中、口呼吸の改善をはじめ、舌や唇、口腔周りの筋肉を鍛えることで将来的な正しい歯並びをめざす「咬合誘導」に力を入れているのが、「ラウレア歯科矯正歯科クリニック」の伊藤洋平院長だ。そもそも「咬合誘導」自体、聞き慣れない言葉だが、小児の将来の歯並びや口腔機能を阻害する要因に先手を打って、噛み合わせを守るための予防処置だという。伊藤院長に、小児の口腔環境づくりの重要性やトレーニング開始に適した時期や、具体的な方法について詳しく解説してもらった。
(取材日2024年7月8日)
目次
2種類のトレーニング方法で口や歯の正しい成長を促し、歯並びを整えることをめざす
- Q「咬合誘導」とは聞き慣れない言葉ですがどのようなものですか?
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A
咬合誘導は、別名「咬合育成」ともいわれています。文字どおり、これから永久歯へと生え替わっていくお子さんの噛み合わせと歯並びが理想的な状態になるように、お口の機能・環境を育てていく処置です。噛み合わせの異常や、将来的な歯並びを悪くしてしまう要因には舌癖や口呼吸などがあるのですが、これらを本来のあるべき状態に軌道修正するためのアプローチとして、専用のマウスピース型器具の装着や、お口の体操による舌や唇、お口周りの筋肉のトレーニングを行います。ポイントは永久歯に生え替わる前のお子さんに行うこと。歯や顎、骨格が成長する力をうまく利用しながら、健全な噛み合わせ、歯並びがかなう口腔環境へと導いていきます。
- Q対象となる症状、開始時期について教えてください。
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A
もし、お子さんのお口がいつも開いている、指しゃぶりがなかなかやめられない、夜にいびきをかくなどの症状が思い当たれば、口腔機能に問題があるかもしれません。特にお口が常にポカンと開いている場合は、口呼吸になっている可能性が高いので注意が必要です。顎や歯の健全な成長には鼻呼吸であることが重要なのですが、口呼吸は、舌や口腔筋が適切に機能していないために上顎前突(出っ歯)などの不正咬合を招き、飲み込みや発音にも悪い影響を及ぼす恐れがあります。開始時期は、装置を着ける期間が約2年、呼吸に関係する眉間の鼻の根元から上唇までの「中顔面」の成長ピークが9歳頃なので、逆算して6歳頃に始められると理想的です。
- Q具体的なトレーニング方法について伺います。
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A
舌や唇、お口周りのトレーニングとして、口腔筋機能療法(MFT)を行い、マウスピース型器具を装着していただきます。これは歯を動かすためのマウスピース型装置とは異なるもので、矯正というよりこちらもトレーニングという位置づけですね。お口がポカンと開いている場合、舌の力やお口の筋力が弱いことが原因なのですが、シリコンでできた装置を装着することで、口蓋全体に舌が当たっているという正しい状態になります。それと並行してお口の体操を行い、この2つのトレーニングで舌やお口周りの筋肉を鍛えていきます。通院頻度は月1回で、その都度正しい姿勢や鼻呼吸の練習が必要です。装置は日中に1時間と就寝中に装着していただきます。
- Q長期にわたるトレーニングは小さいお子さんだと継続が大変では?
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A
確かにお子さん自身のやる気も必要ですが、親御さんがどれだけサポートできるかが、とても重要になりますね。トレーニングを続けるモチベーションを保つにはちょっとしたコツがあって、例えば当院では、お子さんに何か少しでも変化の兆しが見えたら、必ず褒めるんです。お子さんにとっては、装置を口に入れること自体大変なこと。だから「すごいね」「頑張ってるね」と褒めてもらえると、頑張れると思うので、親御さんにもぜひご自宅で実践してほしいですね。トレーニングが終わったらご褒美のシールを貼ったり、お子さんと一緒にトレーニングを行ったりするのも良いでしょう。大事なのは、親御さんも一緒に参加する意識だと思っています。
- Qこちらで行っているアクティビティーの特徴を教えてください。
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A
当院では、お子さんが周りを気にしなくて済むように、完全個室で診療を行っています。また、お口の中の写真を撮って以前の状態と比較し、変化を感じてもらうことで、モチベーション維持に役立てたいと考えています。先ほど、トレーニングを続けるモチベーションについてお話ししましたが、不安に感じておられる親御さんにはそうしたアドバイスも丁寧にさせていただきますので、ご安心ください。咬合誘導には、学校に装置を着けていかなくて良い、そのため虫歯のリスクにつながりにくいなどさまざまなメリットがあります。また経済的負担にも配慮して提供しておりますので、ぜひご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型器具を用いた小児の咬合誘導/40万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。