伊藤 洋平 院長の独自取材記事
ラウレア歯科矯正歯科クリニック
(草加市/草加駅)
最終更新日:2024/07/19

「一人ひとりが生涯にわたって自分の歯で食べられるように、必要なものを提供していく」。草加駅東口から徒歩6分の「ラウレア歯科矯正歯科クリニック」は、その一言を軸として診療を行っている。伊藤洋平院長が力を入れるのは予防歯科だ。事前検査で口腔内の状態をしっかりと把握し、それぞれの状態に合わせて治療プランを提案。アニメーションを用いながら予防の大切さをわかりやすく伝え、治療だけでなく、患者の理解度を深めることにも重きを置く。最近では子どもの口腔機能の発達にも注目し、口腔内のみならず全身の健康まで考えた治療に取り組んでいる。クリニック名の「ラウレア」とはハワイの言葉で「幸福」の意味。「草加の人たちに歯科治療を通じて健康に、そして幸福になってほしい」と話す伊藤院長に、診療方針や今後の展望について聞いた。
(取材日2023年9月14日)
患者に予防の大切さを知ってもらうことが第一
この辺りにはどのような方がお住まいですか?

ファミリーが多いですね。家族全員で通っていただけるクリニックにしたいと思い、こちらで開院しました。生涯にわたって自分の歯で食べてほしいので、予防の大切さを皆さんにお伝えしたいです。80歳で20本の歯を残すためにも、メンテナンスによる予防の重要性をもっと地域の皆さんに伝えていくべきだと感じています。初診の患者さんには、この考え方を必ずお伝えして、検査のご希望を伺うようにしています。
新規の患者さんの場合、検査や治療はどのように進むのでしょうか。
お口の状態によって予防プログラムは変わるので、治療に入る前に検査をし、患者さんにご自身の現状を把握していただきます。唾液検査では口腔内の菌の量を検査し虫歯リスクを測ります。ほかに口腔内写真やエックス線写真の撮影、問診では生活習慣を伺います。また、歯ブラシのほかにデンタルフロスや歯間ブラシの利用状況などをお尋ねするのも大切なことです。歯を染め出して磨き残しの状況を見てもらい、伺ったお話も参考にしながら正しい磨き方をアドバイスします。約1週間後、2回目の来院時に検査結果と治療計画の説明をします。この時に虫歯や歯周病の成り立ち、メンテナンスの重要性をご説明するアニメーションを見ていただきます。「今まで聞いたことがなかった」と驚かれると思いますよ。患者さんが今後虫歯や歯周病にならないよう予防の大切さを理解してもらうことは、歯科医師として大事なことだと思っています。
先生はなぜそう考えるようになったのですか?

自分が患者ならこうしてほしいと思うことを実践していくと、自然とこうなりました。皆さんメンテナンスの重要性や歯磨きの仕方を知っていれば虫歯などは予防ができるんです。でも教えてもらわないとできないですよね。だから、まずは自分の現状やケアの方法を知ってもらい、どう変えていくのかをアドバイスしてあげることが大事かなと思います。予防歯科として大切なのは、歯をクリーニングすることではなく、患者さんに知ってもらうこと。だから、まずなぜ検査が必要なのか、今どんな状態でどういう治療を行うのか、虫歯や歯周病になる原因は何なのか、なぜ予防が大切なのかまですべて説明して、理解してから治療を受けてもらうことを大事にしています。歯科衛生士は「歯の掃除人ではなく教育者」なんですね。予防の大切さを一人でも多くの人に理解してもらえるよう努めています。
診療内容は幅広く、口腔機能の改善にも取り組む
診療内容は幅広いのですね。

かかりつけ歯科医ですから、さまざまなニーズに応えたいと思っています。例えばセラミック治療。セラミックは金属の詰め物と比べて表面が滑らかなためプラークがつきにくく、虫歯の再発予防にも適した素材といえますね。見た目が自然歯に近いのも特徴です。インプラント治療では、ガイデッドサージェリーという安全に手術するためのシステムを導入しています。どんな治療についても患者さんに安心していただくための取り組みを重視しています。小児の矯正のお問い合わせも多いです。歯の模型を作製し、現在のずれや、将来どのような成長が予測されるのか、といったシミュレーションをします。まずは矯正が本当に必要そうなのかどうかの相談もかかりつけ歯科医だからこそ、気軽にしていただければと思います。
子どもの治療の際に心がけていることをお聞かせください。
虫歯があっても、痛みのある場合を除いてすぐには治療に取りかかりません。虫歯になる理由を説明し、歯磨き指導をした上で、ある程度汚れが取れてから治療を始めます。そうしないと治療してもすぐ虫歯になってしまいますからね。あと、子どもは歯の治療を怖がることが多いので、お子さんが嫌がることはしないようにしています。口腔内の常在菌の優劣は3〜4歳で決まりますが、お父さんお母さんからの影響は大きいです。まずはご両親がご自身のお口のケアをして、状態を整えていただきたいと思います。また当院では、子どもの口腔機能の改善にも取り組んでいます。お子さんの歯並びだけでなく、口呼吸やいびきなど心配なことがあれば一度ご相談ください。
子どもの口呼吸やいびきにはどのような治療を行うのですか?

歯列矯正用咬合誘導装置を日中の1時間と就寝時に口腔内に装着し、併せて舌の動かし方や呼吸、飲み込み方などのトレーニングを行います。これにより唇・歯・舌を正しい位置に促し、筋肉のバランスの改善をめざす治療法です。本来、人間は鼻から呼吸をしているのですが、近年ではマスクの息苦しさもあってか、お口がポカンと開いているお子さんが目立ちますね。常に唇が離れていては中顔面や顎が十分に発達できませんし、歯や舌の位置もずれてしまいます。さらに姿勢にも影響を及ぼし、いびきや睡眠時無呼吸症候群にもつながってしまうのです。きちんと睡眠が取れなければ、脳に酸素が行き渡らず集中力を発揮できません。つまり「口呼吸」や「いびき」はこれらのサインの一つに過ぎず、口腔内と全身の正しい発育を促すことで、自然とそれらの改善も見込めるということなんです。
何歳頃から治療を始めれば良いのでしょうか?
治療期間は2年が目安。中顔面の成長のピークが9歳であることを考えると、6歳頃からのスタートが望ましいですね。ですが個人差がありますので、気づいた時にまずはいらしてください。治療が始まったら、親御さんにはお子さんを応援してほしいんです。器具を着けるのもトレーニングも、一つできたら一緒に喜んでノートにシールを貼れば、きっとお子さんも楽しく頑張れるかと思います。
「ラウレア」は人に幸せになってほしいと願いを込めて
院内設備についても教えてください。

マイクロスコープなど先進の医療機器を備え、精密な治療に努めています。また滅菌機はクラスBのものを使い、滅菌の様子を患者さんが見られるよう滅菌室はガラス張りです。使うたびにタービンの滅菌をするのは当たり前のことなのですが、本当に滅菌しているのかどうかは、患者さんにはわかりづらい部分ですよね。治療のことでもそうですが、わからないことはとにかくクリアにしたいですから。キッズスペースとおむつ替えシートを設けたのは、歯科医師でもある妻の提案です。わが家は息子が3人いるので、その子育て経験から「絶対にあったほうがいい」と背中を押され、設置しました。
今後取り組んでいきたいことはありますか?
当院の役割は「患者さんが生涯自分の歯で食べ、健康に過ごせるために必要なことをやっていく」こと。そのためには、常に新しいことを学び、取り入れ、提供することが欠かせません。先進の技術にふれながら、患者さんにメリットの大きいものはどんどん取り入れたいと思っています。また、先ほどの「口腔機能の改善」にもつながりますが、口腔内だけではなく全身の健康も考えた治療に取り組んでいきたいですね。歯科を通して皆さんの幸せに貢献できるよう、これからも自分が学んできたことを草加の皆さんに還元していきたいです。
最後に、読者にメッセージをお願いします。

知れば知るほど歯は大事だと感じます。まずは来院して、自分の口がどういう状態になっているのかを知ってもらえればと思います。クリニック名の「ラウレア」はハワイの言葉で「幸福」という意味なんです。お口の健康をサポートすることで、草加の人たちに健康で幸せになってほしいとの願いを込めました。家族全員で来てもらって、一家の歯の健康を守れるようなクリニックであれたらと思っていますので、どうぞお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミック治療/かぶせ物10万円~、矯正歯科/71万5000円~、インプラント治療/44万円~、唾液検査/3300円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。