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杉本 渉 院長の独自取材記事

杉本歯科クリニック

(蒲郡市/蒲郡駅)

最終更新日:2023/12/15

杉本渉院長 杉本歯科クリニック main

蒲郡駅南口から徒歩3分の場所にある「杉本歯科クリニック」は、白いカーブを描いた外壁が目印。大きな窓ガラスから光が差し込む院内は木目と白壁で構成され、温かで清潔な空間となっている。杉本渉(わたる)院長は、「地域に密着した診療で地元に貢献したい」と生まれ育った蒲郡市で同院を開業。7年目となる現在は診療の幅を広げ、一般歯科や小児歯科、嚙み合わせ治療、口腔外科のほか、体全体の健康を視野に入れた歯科医療を展開中だ。特に「病気になりにくい口や体をつくる」ことを目的に予防歯科に注力し、診療では患者にセルフケアの重要性や方法をレクチャー。さらにMFT(口腔筋機能療法)を主体とした口腔育成、栄養バランスを整えるための提案や助言にも取り組む。そんな杉本院長に、同院がめざす歯科医療や診療方針について話を聞いた。

(取材日2023年6月29日)

病気になりにくい口や体をめざし、口腔育成に注力

貴院が重視する、予防歯科の取り組みについてお聞かせください。

杉本渉院長 杉本歯科クリニック1

歯科医院は、治療する場所というより、予防を行うための場所だと考えています。そこで当院では、治療とは別にカウンセリングの時間をつくり、自分でメンテナンスを行うことが大切だという意識を持っていただけるよう患者さんをサポートしています。初診カウンセリングのほか、治療後に行う「終了カウンセリング」も実施。メンテナンスの大切さや今後のケアについてお話しします。また最近では、「治療した部分が再び悪くならないため」の予防だけでなく、「病気になりにくい口や体をつくるため」の予防にも取り組むようになりました。具体的には、MFT(口腔筋機能療法)を主体とした口腔育成や、食事などでバランス良く栄養を取るための提案に力を入れています。

なぜ口腔育成に力を入れているのですか?

当院には、お子さんの歯並びを気にして来院される親御さんが多くいらっしゃいます。また私は現在、高校の学校歯科医を務めているのですが、歯並びに問題を抱えているお子さんが多いのが現状です。永久歯に生え替わってから矯正を始めると、抜歯せざるを得ないケースも出てくるため、早い段階から取り組むことは大切。私は噛み合わせ治療を専門にしているため、大人の患者さんを治療する際に、「子どものうちに治しておけば、こんな治療をしなくても済んだのではないか」と思うことがよくあるんです。成長段階にある子どものうちからしっかり対策をすれば、さまざまな健康問題の予防にもつながります。歯並びや噛み合わせ、姿勢などの生活習慣が悪い状態で子ども時代を長く過ごせば、大人になってからの影響がより深刻になっていくのは明らかです。

口腔育成では具体的にどんなことを行うのですか?

杉本渉院長 杉本歯科クリニック2

噛む、飲み込むといった動作をつかさどるお口周りの筋肉の機能を整える、MFTを主体にサポートします。MFTは、3歳くらいから永久歯が生えそろう前まで行うことが可能。具体的には、呼吸の仕方や舌の位置、口周りの筋肉の使い方、姿勢など、歯並びを悪くする可能性がある原因に着目し、お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングを行って舌癖などの改善を図ります。補助的にマウスピース型装置を使用することもありますね。矯正は歯並びなど見た目の改善を期待できますが、口腔育成の本質的な目的は、健康的で機能的なお口を育てることはもちろん、その先に全身の筋肉・骨格バランスの乱れを整えることをも見据えています。

栄養学の知識も生かし、口の悩みに多角的にアプローチ

栄養バランスを整えるための提案なども行っているそうですが、始められたきっかけは?

杉本渉院長 杉本歯科クリニック3

私自身が体調管理のために栄養について勉強したことがきっかけです。健康維持のためには栄養補給が欠かせません。例えば、知覚過敏や舌痛症などは原因がよくわからず、塗り薬による対症療法になりがちですが、栄養欠乏が原因になっているケースも考えられます。これと同じように、虫歯や歯周病をはじめとする口の病気には全身の栄養状態や、それを阻害する有害物質などの根本原因が密接に関わっているのではないかと思うのです。興味をお持ちの方には、栄養学の観点から、健康維持にとって必要な栄養を取り、悪い物を避ける、その方法について提案や助言をさせていただいています。

ほかにも力を入れている治療がありますか?

詰め物に用いられているアマルガムの除去にも力を入れています。アマルガムは無機水銀と他の金属でできた合金で、詰め物として一般的に使われてきました。しかし最近の研究で、無機水銀が体に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。さまざまな不調の原因がアマルガムにある、という可能性も考えられるのです。詰め物にアマルガムが使われているかどうかは口腔内を見れば大体わかりますが、かぶせ物の中に詰めてある物だったり、無機水銀の影響を受けているかを見極めるには、医科と連携して血液検査や毛髪検査などを行い、体内の水銀濃度を調べる場合があります。また除去する際は、患者さんの全身を手術用の布で覆うとともに、ラバーダムというゴムシートを使い、処置する歯のみ露出させて行うなど、徹底した安全対策を講じて治療を進めます。

安心・安全な治療を提供するため、診療設備にもこだわっているようですね。

杉本渉院長 杉本歯科クリニック4

当院では麻酔時の患者さんの痛みを軽減するため、電動麻酔器を使用しています。針が細い上に麻酔液を注入する際の圧力をコンピューターで調整できるのが特徴です。またタービンを多数ストックするとともに、タービンをはじめ使用頻度の高い器具を短時間で迅速に滅菌する機器を活用するなど、消毒・滅菌には徹底してこだわっています。さらに高血圧症など持病がある患者さんに負荷のかかる処置を行う際には、必ず事前に血圧や酸素量を測定しますし、発作が起こるなどの事態に備えて人工呼吸器も用意しています。アマルガムを含む詰め物を安全に除去するための環境や体制を整えていることも当院ならではの特徴といえるでしょう。安全性を追求することは安心して診療を受けてもらう上で欠かせないので、決して手を抜きません。

全身の健康も見据えた、よりパーソナルな診療をめざす

診療の際にはどんなことを心がけていますか?

杉本渉院長 杉本歯科クリニック5

一人ひとりのお口の状態に合わせて治療することを大切にしています。また治療を始める前に病気の原因を断つようにも心がけていますね。例えば虫歯の場合、歯を削ったり詰めたりするだけでは、原因の菌はお口の中に残ったままです。そうならないよう、まずは原因となる菌を減らすなど、お口の環境を整えてから治療を始めることを基本にしています。歯周病の場合も、まず患者さんに適切にブラッシングする方法や技術をお伝えし、実践していただいてから、治療に入るようにしています。お口の病気の予防のためには、3ヵ月に1回ほど歯科医院で掃除するだけでなく、患者さんが自分で目標を決めて自発的にメンテナンスすることが重要。患者さんの歯の健康に対する意識を高めたり、適切なセルフケアを行う動機づけを与えたりすることが、当院の役割だと考えています。

今後の展望についてお聞かせください。

お子さんの口腔育成に力を入れていきたいですね。MFTで癖や生活習慣の乱れを正していくことで、お子さんの歯並びやお口の健康の改善を図り、体全体の健康につなげていく、そんなサポートを今後も引き続き行っていきます。また、バランスの良い栄養摂取のための提案や助言、アマルガム除去についても、口の中だけではなく、全身の状態も踏まえてサポートすることが大切です。体がどういう状態だと虫歯や歯周病になりやすいのか、その因果関係を突き止め、全身の健康も見据えた診療を提供していきたいですね。ゆくゆくは患者さんの特性に合わせた、よりパーソナルな治療や提案を行える体制を整えていく考えです。

最後に読者に向けたメッセージをお願いします。

杉本渉院長 杉本歯科クリニック6

健康を守るためには、まず自分の状態に“気づく”ことが大切です。「なぜ虫歯になったのか」「今後ならないためにどうしたらいいのか」を自ら考えることで、初めて健康へのスタートラインに立てるのではないかと思うのです。体の特徴や体質は、人それぞれ異なるもの。同じ物を食べていても、虫歯になる人もいればならない人もいます。自分の体の特徴を把握するための方法として、当院ではさまざまな検査があります。皆さんには、その結果から自分にはどんなことが必要かを学び、将来の健康的な生活を見据えて、今できることをしっかり行っていただければうれしく思います。そのためのきっかけをつくるお手伝いをしたいと考えていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ホームホワイトニング/2万5000円、オフィスホワイトニング/2万円、インプラント治療/35~40万円、マウスピース型装置を用いる小児矯正/22~77万円、アマルガム使用の銀歯除去/3万3000円 

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