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久米 充芳 院長の独自取材記事

くめクリニック

(知多郡武豊町/上ゲ駅)

最終更新日:2019/11/18

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南知多道路半田インターから車で10分ほど。「くめクリニック」の爽やかな緑を基調とした待合室には、明るい外光が降り注ぐ。2階には睡眠時無呼吸症候群の検査のためのPSG検査室も2部屋設けており、ホテルのようにきれいで広々とした院内に心が安らぎそうだ。「がんだった祖父を一人看取った経験から医師を志した」と語る久米充芳院長。見逃されがちな呼吸器疾患と、その治療の重要性について、また健康寿命を延ばすための早期発見・早期治療の必要性についても思いを語ってもらった。
(取材日2019年6月19日)

健康寿命を延ばすサポートを

医師をめざしたきっかけは何ですか。

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大好きな祖父を看取った経験です。私が高校生の頃、がんで入院していた祖父を見舞ったんですが、ちょうど他に誰もいない時に息を引き取ったんです。私の前で息絶えた祖父の苦しそうな姿が忘れられず、何もしてあげられなかったことに不甲斐なさを感じました。それまでも祖父の病気を何とか良くしたいと、名古屋市の大きな図書館に通って、わからないなりに医学書を調べるなどしていたのですが、力になることはできませんでした。その時、医師になろうと心に誓いました。その後名古屋大学で研鑽を積みながら、がんの診療にも携わりました。開業してからも、がんの見逃しだけはないように、別件でのエックス線やエコー検査なども丁寧に見ますし、尿検査の潜血などにも目を光らせています。実際、潜血がプラスの方で、膀胱がんや腎臓がんに罹患していているのを発見した経験も何度もありますよ。

医師としてのモットーはなんですか。

人生を楽しく生きたいと思っています。患者さんにも楽しく生きてほしいので、健康寿命をより長くできるようにサポートしていきたいです。平均寿命はどんどんと伸びていますが、健康でいられる時間が伸びなければ意味がないと思うんですよ。だから、健康を損なう病気や症状をいち早く解決できるように努めています。先ほどのがんもそうですが、早期発見やリスクの予見によって、その後の人生は大きく変わっていきます。肺炎や骨粗しょう症、脳梗塞、心筋梗塞といった病気を防ぐために、血圧などのコントロールもサポートしています。患者さんご本人はもちろん、それを支える周りの家族のためにも、より長く健康であってほしいんですよね。

先生が得意とされているのは、どんなことですか。

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私は呼吸器を専門としているのですが、“聴診”についてはかなり徹底して技術を磨いてきました。小さな雑音も聞き逃さないようにしています。喘息などを診断するために聴診するときは、風車を吹いてもらいます。長く口をすぼめてふーっと吹いてもらうと、普通の呼吸では聞こえない雑音が聞こえることもあります。もともとは子どもの聴診のためにやっていたのですが、大人に対しても有効だと気づき、それから使っています。聴診は診療の基本ですから、丁寧にきちんとやっています。

睡眠時無呼吸症候群の診療に注力

最近相談が多いという、睡眠時無呼吸症候群について教えてください。

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睡眠時無呼吸症候群は、その名のとおり、睡眠中に何度か呼吸が止まってしまう疾患です。メディアで取り上げられることも多いので、ご存じの方も多いかもしれませんね。ご家族が気づいたり、タクシーやトラックのドライバーは企業単位で検査を受けたりして、症状に気づくことが多いです。自覚できる症状としては、昼間とても眠いとか、異常に疲れるとか、早朝から頭痛があるとか。いびきがひどい方も可能性は高いですね。こんなことを語っている私が、実は睡眠時無呼吸症候群なんです(笑)。開業から半年くらいたった頃、異常な疲労を感じるようになり、休日も外出してもすぐ家に戻ってしまうありさまでした。40分程度の運転もままならず、とにかく眠いんですよ。開業したてでまだ慣れていないためだと思っていたのですが、妻に聞くと、呼吸が止まっているのを見たような気がする、と。患者さんをチェックするリストを見ると、大いに当てはまりました。

睡眠時無呼吸症候群はどのように診療するのですか。

問診に加えて、睡眠時のモニタリングを行います。自宅で簡易検査をするクリニックが多いと思いますが、当院では、クリニックに1泊して精密検査をすることができます。無呼吸、低呼吸の計測はもちろん、脳波や脈、睡眠の質も計測していきます。金曜の夜から土曜の朝にかけて検査をするのですが、精密検査時は看護師などがおりますので、安心してお休みいただけます。この精密検査を受けて、きちんと診断がつけば治療への保険適用も可能になりますので、簡易検査で疑いがある方は一度ご検討されるといいと思いますよ。治療法としては、マウスピースや手術も考えられますが、基本的にはガスマスクのような形のCPAPという機器をつけて、空気を気道に送り込んで空気の通り道を広げることを促し、無呼吸を防いでいきます。

まだまだ自分の症状に気づいていない人も多そうですね。

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眠い、疲れる、頭痛がするといった症状は、よく起こるものですし、それで病院へかかる人も少ないでしょうね。ただ、治療を続けることで、「これまでの疲れ、眠さは異常だった」と皆さんおっしゃるようになります。現在当院では200人以上の方が治療を受けています。一説には40代の40%が罹患しているともいわれているんです。クリニックの近辺では精密検査を受けられるところがほとんどないので、症状を疑った方がホームページなどの情報をもとにアクセスしてくださっています。寝ても寝ても疲労が取れない方は一度ご相談ください。

風邪が長引く、よく風邪をひくと感じたら、喘息検査を

喘息の診療にも力を入れていらっしゃいますね。

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喘息にはいろいろなタイプがあるのですが、それを見逃している人が多い病気です。最近では胸痛喘息なども取り沙汰されています。常に喉や胸が痛むわけではなく、1日のうちで夜や朝だけ発作が出たり、季節や気圧によって症状が変わったりと、慢性的でありながら変動があるのが特徴です。だからこそ、発作が治まり喉元を過ぎてしまうと、治療しようという意欲が失われるんですよね。治療に使われる吸入薬も、あまりなじみがなく価格も安くはないので、通院しなくなってしまうのでしょう。それでも、数年、10年先を見据えると治療したほうが良いのは明白ですから、ぜひ通院・服薬してほしいです。

発作にばらつきがあっても、治療が必要なのですか。

「季節が変われば落ち着くから大丈夫」といって放置していると、どんどん悪化してしまうこともあります。よく風邪をひくと感じている人も、それは風邪ではなくて喘息かもしれません。喘息の方は、正常な人の30倍、または100倍咳が出やすいともいわれています。長引く咳、息苦しさ、喉が痛い、声がかすれる、胸が痛いといった症状があれば、一度受診することをお勧めします。喘息の診断にはエックス線も他疾患の除外のために行います。ぜひ長期化、重症化を防ぐためにも、診受診していただき、喘息であるという判断であれば、きちんと治療を続けてほしいですね。

最後に読者にメッセージをお願いします。

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患者さんの目線に立ち、待ち時間は少なく、一方で診療や説明はしっかりと行いたいと思っています。睡眠時無呼吸症候群や喘息といった一生の付き合いになるかもしれない病気については、患者さん自身にもきちんと理解してほしいですし、その上で積極的に治療を進めたいんです。だから、患者さんが納得いくまでお話しして、自覚を持っていただきたいと思っています。一方でつらい状況で来院された方を長く待たせるのは、本意ではありません。メリハリをつけてお待たせしないように、気を配っていきたいですね。先ほどお話しした以外にも、肺がんの見逃しもないよう目を配っています。肺がんは喫煙者の病気というイメージがあるかもしれませんが、半数以上は肺腺がんともいわれ、これは非喫煙者もかかるものです。50歳を過ぎたら、肺がんの検査も受けることをお勧めします。来院される方すべてに責任を持ち、健康に長生きできるよう、お手伝いできれば幸いです。

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